日産自動車が年間100万台の電動駆動車販売を掲げる
MotorFan / 2018年3月23日 18時45分
日産自動車株式会社は3月23日、 中期計画「日産M.O.V.E to 2022 」の一環として、電動駆動車の拡充、自動運転技術の拡充と進化、およびコネクティビティの加速に向けた計画を発表した。
新たなEVを8車種開発
日産自動車は中期計画「日産M.O.V.E to 2022」にて、EV リーダーシップ、自動運転技術の拡充、モビリティサービスの提供を目指すと発表した。この計画において、2022年度までに100%電気自動車( EV)とe-POWER搭載車を合わせて年間100万台販売することを目標として掲げている。
さらに6ヶ年計画として
・新型「日産リーフ」の成功を基盤に、EV を新たに8車種開発
・中国で各ブランドによるEV の積極投入
・日本に軽自動車のEV を投入
・ニッサンIMxコンセプトカーから発想を得たグローバルなクロスオーバーEVを投入
・2021年度以降投入するインフィニティの新型車を電動駆動化
・自動運転技術の搭載車 20 車種を20 の市場に投入
・本計画の最終年度までに、主要市場で発売するニッサン、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車を100%コネクテッドカーにする
を目指している。
日産のチーフ・プランニング・オフィサー、フィリップ・クラン氏は「当社の商品および技術戦略は、当社が自動車産業における技術とビジネスの進化をリードすることを目的にしています。我々の取り組みは、電動化、自動運転、コネクティビティと新モビリティサービスという3つの中核的要素を網羅する『ニッサンインテリジェントモビリティ』をお客さまにご提供することに重点を置いています」と述べた。
さらに、アライアンスでそれぞれ自動運転技術、コネクテッドカーの開発プロジェクトを統括する浅見孝雄氏とオギレドジク氏の同席のもと開催されたメディアラウンドテーブルで、日産が中期計画において、2022年度末までに年間売上高を30%増の16兆5,000億円にする目標を改めて表明。日産はまた、8%の営業利益率と累計2兆5,000億円の自動車事業のフリーキャッシュフロー実現を目指していく。クラン氏は「目標の実現をサポートする、ルノー・日産自動車・三菱自動車で共有するプラットフォームやパワートレインを活用していく」と述べている。
電動化の積極的な推進
クラン氏は「新型日産リーフ」で培った技術を生かしたCセグメントのEVを始め、中国で積極的に商品を投入する」と述べた。これには、アライアンスと東風汽車集団股份有限公司による合弁会社eGT New Energy Automotive社が開発。AセグメントSUVプラットフォームをベースに手頃な価格で投入するEVも含まれる。さらにヴェヌーシアブランドからの2車種の派生型EVも計画されているという。
日産はノートとセレナに搭載されるe-POWER技術を拡大採用。EVとe-POWER搭載車を含む電動駆動車の販売割合が、日本と欧州で2022年までに40%、2025年までに50%に、米国においては2025年までに20~30%、中国では35~40%になると見込んでいる。
インフィニティでは、2021年度以降に発売する新型車両をEVもしくはe-POWER搭載車とすることで電動化を促進。2025年までにグローバル販売台数の半数以上が電動駆動車になると見込んでいる。
「プロパイロット」搭載車拡大
日産は2022年までに自動運転技術「プロパイロット」を20車種に搭載し、世界20の市場に投入する計画を発表。「プロパイロット」搭載車の販売台数が年間100万台になると見込んでいる。
高速道路の同一車線自動運転技術である「プロパイロット」はさらに進化し、複数車線を自動で走行し目的地まで移動することが可能となった。この機能は1年以内に日本に導入される予定となっている。
浅見氏は「私たちは、世界初となる数々の安全技術を開発してきた実績をもとに、あらゆる環境においてハンズフリー、アイズフリーの利便性を実現するべく、自動運転技術を進化させ続けていきます。他のどの自動車メーカーよりも多くの自動運転技術搭載車を販売している経験をもとに、今後もお客さまにベネフィットを提供していきます。」と述べた。
コネクテッドカー・モビリティサービスの拡充
コネクテッドの分野においては、すでに販売されている車両から新型車まで、すべてのコネクテッドカーのデータを一元管理することが可能なクラウドシステムである「アライアンスコネクテッドクラウド」を導入。このクラウドシステムは、インフォテインメントサービスもサポートしており、全車両で無線通信でのアップデートが可能となっている。このシステムの導入により、主要市場で発売するニッサン、インフィニティ、ダットサンブランドの全新型車にコネクティビティ機能が搭載されることになる。
さらに、このシステムは無人運転車による配車サービスを含むモビリティサービスの拡大のための土台として活用される。日産はパートナー企業である株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)と、3月上旬に無人運転車両を活用した新しい交通サービス「Easy Ride(イージーライド)」の実証実験を開始しており、2020年代早期に本格的なサービス開始を目指している。
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