期待以上の過激な加速感。SV650X試乗レポート【スズキ】
MotorFan / 2018年4月2日 17時15分
今年1月26日より発売がスタートしたズズキSV650X ABS。ネオレトロなデザインを採用したこの新型モデルは、そのファッショブルな外観とは裏腹に、前傾の乗車ポジションやプリロードアジャスター付きのフロントサスペンションなどの採用によって街乗りも楽しく走れてしまう、本来の”バイクらしさ”を体感できる1台である。(REPORT:近田茂 PHOTO:山田俊輔)
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スズキ SV650X ABS……781,920円
レプリカ系のカウルを剥ぎ取ったレーシーなネイキッド。かつてメーカー各社から何種もリリースされていたそれらのバイクが、SV650Xに跨がった瞬間に脳裏に蘇った。例えばWOLFやCOBRA があった。ただ違うのは大人びた650 ccクラスのV ツインエンジンを搭載している点。これはちょっと異色である。
カフェレーサーとも呼べるそのスタイリングはスポーティな走りにこだわるユーザーに相応しい。Vツインエンジンは単気筒に迫るスリムな車体デザインが可能で、乗り味もその雰囲気にシックリと良く馴染むスマートさが魅力的。
細いパイプワークが露出したダイヤモンド式のフレームデザイン。後方にハネ上げられた右出し1本マフラー。コンパクトなヘッドライトカウル。そしてステアリングトップブリッジの下側にクリップオンされたセパレートハンドル等は、走り屋のような本格派のライダーにとっても、ソソられてしまうアイテムで構成されていた。
前方がスリムにデザインされたタックロールシートに跨がり、ハンドルに手を伸ばすと上体は前傾姿勢となる。その戦闘的なライディングポジションが、なんともエキサイティングな世界へ誘ってくれる。普通の街走りでこの攻めのスタイルか!? と思いつつも、決してそれが嫌いじゃない自分が居ることに気付いてしまうのだ。
V型645 ㏄が生み出す、粘りある加速感
Vストローム系でも評価の高い横置きの90度Vツインエンジンは、水冷DOHC4バルブの645 ㏄。ショートストロークタイプで、高い燃焼効率が追求されたデュアルスパークテクノロジーを採用。燃料噴射の制御も熟成されて、アクセル開度1度にまでこだわって徹底チューニングされたと言う。極低速域でもネバリ強く安定感のある優しい走りを発揮すると謳われている。
実際その出力特性はスムーズかつレスポンス良くダッシュが決められる。その逞しい乗り味が好印象。登り坂の峠道でもグイグイと前にダッシュしていけるポテンシャルと、それを誇れる扱いやすさとのコンビネーションが侮れない。
いつのまにかスポーティなライディングを楽しむ世界に浸れる感じ。コーナーでは若干腰を落として外側の足でタンクを引き込むような走り方も自然に出来てしまう。切り返しも素直に扱え、安定感のある操縦性も気分が良い。そんな走りを存分に楽しめる実に巧みな仕上がりを披露してくれた。
当初、この手のバイクはライダーが“元気の良い時に乗って楽しむ”バイクだなと考えていたが、実はこれに乗ると“元気になれる、気分が高揚する”バイクである、というのが正解かもしれない。決してヤンチャすぎず、大人びた雰囲気の中にあるエキサイティングな乗り味こそ、このSV650Xの魅力なのだ。
![ご覧の通りフロントフォークは正立式。デュアルでフローティングマウントされたディスクブレーキには、TOKICO製デュアルピストンのピンスライド式キャリパーを装備。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291673_201804021659520000001.jpg)
![ボリューム感のあるマフラーはなかなか迫力がある。リアブレーキはシングルディスクのピンスライト式でNISSIN製キャリパーをマッチ。タイヤはダンロップ製スポーツマックス・ラジアルを履く。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291674_201804021659550000001.jpg)
![狭角のバルブレイアウトが印象的な水冷ツインカムエンジンは、気筒当たり2本のスパークプラグを持つスズキデュアルスパークテクノロジーを採用。スロットルレスポンスは十分に逞しい。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291675_201804021659530000001.jpg)
![前バンクのシリンダーしか見えないが、エンジンは90度Vツイン。後バンクのエキパイは一旦前方に出てエンジン下でUターンして連結されている。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291676_201804021659540000001.jpg)
![メーターバイザー的なヘッドライトカウルはコンパクト。そのデザインはなかなかオシャレだ。ライトはマルチリフレクタータイプの丸形が採用された。 ・後方にかけてシュッと跳ね上がったテールカウル及びシートのデザインがスマート。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291677_201804021701100000001.jpg)
![テールランプは2眼タイプに仕上げられている。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291678_201804021701110000001.jpg)
![モノクロ液晶表示のメーターは、ディスプレーが大きくて見やすい。スピードメーターは文字によるデジタル表示。タコメーターは棒グラフのブロックが増えながら右方向へと伸びてくる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291679_201804021701120000001.jpg)
![クッションが薄く感じられるシートは前がタックロールタイプ。後ろはグレーの表皮としたコンビネーション。シート前端がスリムにデザインされているのも印象深く、ニーグリップとのバランスも良い。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291680_201804021702010000001.jpg)
![ダブルシートは一体構造の脱着式。シートカウル左サイドの中程にあるキー操作でロックを解除できる。シート下のスペースは車載工具と書類入れ程度。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291680_201804021702010000002.jpg)
![シート高は790mm 。シート前端形状の工夫もあって、足が出しやすくご覧の通り足着き性に難はない。記者の場合では、ほんの僅かに踵が浮いていた。](https://motor-fan.jp/images/articles/10003690/big_291681_201804021704490000001.jpg)
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■主要諸元■
全長/全幅/全高:2,140mm/730mm/1,090mm
軸間距離/最低地上高:1,450mm/135mm
シート高:790mm
装備重量 :197kg
最小回転半径:3.3m
エンジン型式:水冷4サイクル90°Vツイン/DOHC4バルブ
総排気量:645cc
内径×行程/圧縮比:81.0mm×62.6mm/11.2 : 1
最高出力:56kW(76.1ps)/8,500rpm
最大トルク:64N・m(6.5kgf・m)/8,100rpm
燃料供給装置:フューエルインジェクションシステム
始動方式:セルフ式
点火方式:フルトランジスタ式
潤滑方式:ウェットサンプ式
潤滑油容量:3.0L
燃料タンク容量:14L
クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング
変速機形式:常時噛合式6段リターン
減速比(1次/2次):2.088 / 3.066
フレーム形式:ダイヤモンドフレーム
キャスター /トレール:25°/106mm
ブレーキ形式(前/後):油圧式ダブルディスク(ABS)・油圧式シングルディスク(ABS)
タイヤサイズ(前/後):120/70ZR17M/C(58W)・160/60ZR17M/C(69W)
舵取り角左右:30°
乗車定員:2名
カラー:オールトグレーメタリックNo.3
価格 781,920円
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