パナソニック:高耐振動対応 車載用パワーチョークコイルを製品化
MotorFan / 2018年4月22日 9時0分
パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、HEV、EV、ガソリン車などの車載ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)の電源回路に適した、高耐振動対応(50G以上)の面実装タイプ車載用パワーチョークコイル(10mm角サイズ)を製品化、2018年4月より量産を開始する。
環境対応車の燃費改善や環境規制への対応を背景に、自動車の電子化が急速に進み、車載ECUの数や規模は増大している。加えて、エンジンへの直接搭載や機電一体化(機械駆動部分と車載ECUを一体化すること)も進んでおり、車載ECUには、より厳しい振動条件かつ高温環境での設置と大電流への対応が求められている。
従来、駆動部と車載ECUは離れて設置されていたため配線で結ばれていたが、制御の高精度化、設置場所の自由度向上、省線化などの目的で導入が進んでいる。そのため、車載ECUを構成する電源回路のノイズ除去や電源の平滑化には、高い耐振動性、耐熱性および大電流に対応したチョークコイルが不可欠。パナソニックは、業界最高※1の耐振動性能50G以上を実現した面実装タイプ車載用パワーチョークコイルを製品化した。
パワーチョークコイルとは、DC/DCコンバータ(ある電圧の直流電流を異なる電圧の直流電流へ変換する回路)回路などに使用される電子部品のこと。エネルギーの蓄積やノイズを除去するフィルタの役割を持つ。
※1: 2018年4月17日現在、面実装タイプ車載用パワーチョークコイル(10mm角サイズ)として(パナソニック調べ)
【特長】
1. 業界最高の耐振動性能で、車載ECUの振動対策に貢献
エンジンルーム内の設置からエンジン直接搭載へと車載ECUの搭載場所が変化する中、車載ECUに使用されるコイルには、高い耐振動性が要求されている。従来品は、構造的に自己共振周波数(インダクタは固有振動数を有しており、その周波数のこと)が2000Hz付近と低いため、耐振動性に課題があった。外部から加わる振動条件の周波数が自己共振周波数付近にあると、印加加速度の数倍~数十倍の応力がインダクタに加わり、耐振動性を著しく悪化させる。パナソニックは独自の金属磁性材料を用いたメタルコンポジット材料(金属磁性材〔鉄族〕をベースとした粉末を、樹脂により絶縁し圧縮成型した磁性材料)の採用と、独自の巻線および成形技術により、自己共振周波数が3000Hz以上と高く、業界最高の耐振動性50G以上を有するコイルを実現。これにより、車載ECUの振動対策に貢献する。
2. 基板実装工程における耐振動の補強が不要で、工程の合理化に貢献
従来、車載ECUの基板実装工程では、耐振動性能を確保するために、ボンディング(接着)剤で部品を固定する補強が必要だった。本製品は、独自の巻線および成形技術により、端子の引出し位置の高さを同社従来品比1/2に低減し、実装基板に近い位置に配置することで優れた耐振性を実現している。これにより、振動補強が不要で工程の合理化に貢献する。
3. 優れた耐熱性と大電流への対応で、車載ECUのエンジン直載化に貢献
車載ECUに搭載されるコイルには、高い耐振動性だけでなく、耐熱性と大電流への対応が要求されている。従来、30G以上の高耐振動対応コイルは低背でサイズが小さいため、大電流に対応できないという課題があった。本製品は、独自のメタルコンポジット材料の採用により、50G以上の耐振動性を実現しながら、優れた耐熱性と大電流への対応を可能とし、車載ECUのエンジン直載化に貢献する。
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