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初心者ドタバタ珍道中!? 「TKレンタルバイクシリーズ in サーキット秋ヶ瀬」参戦記 レース編

MotorFan / 2018年5月14日 9時15分

初心者ドタバタ珍道中!? 「TKレンタルバイクシリーズ in サーキット秋ヶ瀬」参戦記 レース編

2015年に「スズキ・アジアン・チャレンジ」で実際に使用されていたワークスマシン・スズキ・FU150をレンタルし、参戦できるレースがサーキット秋ヶ瀬で昨年から開催されている。レースから離れてしまった腕に覚えのあるライダーや、サーキット未経験者にも最適なレースに、運動音痴(しかもバイクに乗るのも下手)だけど、バイクが大好きな筆者、石川順一が挑戦。レースは結果こそ振るわなかったものの、お友達がたくさんできました! REPORT●石川順一(ISHIKAWA Junichi) PHOTO●星野耕作(HOSHINO Kosaku)/山田俊輔(YAMADA SHUNSUKE)

―序章― 優しい日差しとともに

 5月6日。朝5時に起床して東京都大田区の自宅を出た。電車とバスを乗り継ぎ、サーキット秋ヶ瀬に到着したのは7時半ごろ。普段の仕事であればすでにつかれてしまうところだが、この日はワクワク感からか元気が満ち溢れていた。

 そう、待ちに待った初レースに参戦するのだ。会場はすでに参加選手とその家族や友人で賑わっており、その熱気に当てられるように俄然テンションも上がる。ハイレベルなミニバイクレースで知られる「モトチャンプ杯」と併催催されるということもあり、本気モードの選手が朝からマシンの最終調整に取り組む姿も見られた。その張り詰めた空気感は、今日の僕にとって、不思議と心地がよい。

―第一章― 告白

……とカッコつけながら原稿を書き始めてはみましたが、なんと僕は3日前までサーキット走行をしたことすらないズブの素人。ただ元全日本ライダー、武田雄一さんにつきっきりで練習を見てもらってたとあって、態度だけは一人前のライダー気取りなのであります(笑)。

 僕が参加するレースは「TKレンタルバイクシリーズ in サーキット秋ヶ瀬」というレンタルバイクを使用したワンメイクレース。マシンのチェックはすべて主催のTeam KAGAYAMAのスタッフさんがしてくれるので、朝は車検でドタバタなんてのこともなく、ぜ〜んぶお任せしちゃって大丈夫。ツナギ、グローブ、ブーツなど、レースに必要な装備は一式すべて貸してくれる。身一つで会場入りできる気軽さはやはりうれしい。

 前回の練習後、インターネットでレース動画を見てイメージトレーニングを重ねに重ね、筆者はもう頭の中ではスズキのワークスライダー、アンドレア・イアンノーネを彷彿とさせる華麗なハングオンを決めまくり! そんなテンションでサーキット入りしたとあって、やることなすこと妙に勇み足気味。朝イチのライダースミーティングでも、一刻も早くレースに出たい気持ちが前面に表れすぎちゃって、ツナギを着込んで出席してやりましたよ(他の人たちはまだ普段着ですね)!

朝のライダースミーティング。周囲のみなさんはまだ普段着でも、自分はすでに正装(革ツナギ)です!

―第二章― 練習走行で知った厳しい現実

 タイムスケジュールや注意事項を伝えるライダースミーティングを終え、控えのテントへ向かう。手慣れた手付きで着替える参加者のツナギはかなり使い込んであり、バンクセンサーも削れまくっているなど、なかなか上手そうな方々ばかり。でも、くじけない! ガンバル!


 この日最初の走行は、予選のグリッドを決めるためのタイムアタックから。どんどん快調に飛ばしていく参加者を前に、僕はすでにかなりの緊張状態。武田さんに教えてもらった成果をここで見せなければ……、そんな気持ちとは裏腹に頭の中はもう真っ白。いきなりタイトな第1ヘアピンで転倒を喫する。

 幸いにもバイクも身体もダメージは少なかったので、持ち直して走り出す。なんとか時間いっぱい走り切った結果、ベストタイムは38秒514。みなさんが34秒〜35秒台で走るなか、ぶっちぎりのビリ。「最終コーナーでぜんぜん違うギヤに入れちゃってたでしょ?」と武田さんからのご指摘に「でも全力でやりきれました!」とトンチンカンな私。それくらい緊張していたんです。

「とにかくアウト・イン・アウトを意識!」と出走前に基本を思い出させてくれる武田師匠(もはや師匠と呼ばせてください!)。が、ひと度コースに入ると頭は真っ白。

―第三章― 友達ができたよ

和気あいあいとした控えのテント。レース展開やバイク談義に華が咲く。左奥には加賀山就臣選手の姿。ワールドクラスのライダーとこの距離感ってスゴくない?
金山(写真右)さんと宮崎さん(写真中央)は同じチームで、若い頃から一緒にレースを楽しんでいた先輩後輩の仲。「元ワークスライダーの金山さんは雲の上の存在だったから、今一緒に同じレースにでられているのがうれしい」と宮崎さん。

 続く予選ヒートで37秒517、決勝ヒートで36秒842と少しずつタイムを縮めることができたたけれど、結果としてはビリ。ドラマチックなレース展開もないほぼ予想通りのものでしたが私としては大満足。だって一緒に走ったライダーのみなさんが本当に気さくでいい人ばかりだったから。TKレンタルバイクシリーズテントなどのホスピタリティも充実(昼食にはカレーライスも!)していて、レース以外の時間はテーブルを囲んでみんなでワイワイとフレンドリーな雰囲気。実は僕、こんな顔をしておきながら人見知りというキュートな面もあったりするのですが、それでも溶け込むのに時間はかからず。バイク好きの方ばかりでとてもフレンドリーだし、速く走るための情報交換も盛んに行われていました(超初心者から一年ほど参戦を続けてトップ争いできるになった!なんて人もいるとか)。
 なんというか、レースのライバルというよりもと仲間という感じで、とにかく楽しむことが第一! なので参加者のみんな終日ニコニコでした!

―終章― 新たなる決意

 もう一つ感激したのはこの日はTeam KAGAYAMAの加賀山就臣選手と浦本修充選手もサーキットに顔を出していて、アドバイスがもらえたこと!(しかも何度も!)

結果は振るわなかったけれど(笑)、レースを終えてからも継続して参戦したいという意欲も湧き溢れまくりで、最近は気づくと、つなぎやレーシングブーツのWEBカタログの閲覧しているほどです(というか買っちゃいました!)。

 僕のような上昇志向(?)な初心者はもちろん、昔レースはやってたけれど最近はバイクもトランポもなくてめっきり……なんて方にもぴったり! あと、Team KAGAYAMAファンの人にもおすすめしたいです!

接戦を繰り広げているトップグループ。私のライディングフォームとは大違い。PHOTO●星野耕作

それなりにカッコ良く走れている奇跡の一枚。カメラマンさんのおかげです! でもまだまだ上半身が硬いですね。PHOTO●星野耕作

コースから外れ、一人たたずむワタクシ石川。練習の成果を見せつけるハズだったのに……。

集団に揉まれてバトル! ではなく実は周回遅れになっちゃったシーン。この悔しさをバネにします!

合間合間に現役の全日本ライダー・浦本修充選手が参加ライダーにアドバイスをくれる場面も。僕の場合はコーナーに侵入する前に、どんなタイミングでポジションを変えるべきかを教えてくれました。

会場では氷をミルクや抹茶から作ったこだわりのかき氷が販売。物欲しげな目で眺めていた私をかわいそうと思ったのか、編集部の方が「完走のご褒美」と買ってくれました! 濃厚なミルクととろける甘さのシロップはグッドテイ〜ストゥ。ちなみにお値段は400円。

年齢とタイムが近いということで仲良くなった山口さん(左)。ST600仕様のヤマハYZF-R6を購入しており、レースをこれから本格的に始めるつもりだという。

「大型バイクでスポーツ走行を上手にできるようになりたかったのがきっかけです」と話す石川さん(偶然僕と同じ名字!)は、ツナギを来たままツーリング仕様のディアベルで颯爽と登場。 帰路に着くときもツナギのまま。こんな参加手段もいいですね!

ネパール出身のビクラムさんは昨年まで「スズキ・アジアン・チャレンジ」に参加していたツワモノ。ただ当時はタイムが伸び悩んでいたけれど、日本に来てから飛躍的に速くなったそう。

全日本選手権や鈴鹿8時間耐久に参戦を続けるTeam KAGAYAMAの代表にして、TKレンタルバイクシリーズの発起人、そして現役のレーサーでもある加賀山就臣さん。初対面の私にも気軽に接してくれ、レースに込めた思いや今後の展望を話してくれた。

表彰式では僕の姿も……? 39.2秒に近いラップタイムを出した人が受賞するミクニ賞にノミネートされたのでした。こうしてみんなが楽しめる賞典を設けてくれるのもうれしいですね。

表彰式後、最後は参加者、スタッフ含め全員で記念写真。思い出に残る初レースとなりました。

■レース概要
・開催場所
サーキット秋ヶ瀬
〒338-0824 埼玉県さいたま市桜区上大久保1099

・申込方法
開催日1ヶ月前から受付開始、開催日1週間前の16:00締め切り
現金書留郵便、または事務所窓口にて直接申込の事

・参加費
通常参加費¥35,000-
連戦割り¥30,000-(連続でエントリーされた場合)
(参加費、車両【SUZUKIFU150】レンタル費、車両整備費ガソリン代込)
※転倒1回につき別途¥3,000-、また損害が大きい場合は部品代の実費あり
※車両の割り振りはメンテナンス管理者が実施

・レース前日練習費用
¥15,000-(走行料込み)
※サーキット秋ヶ瀬のライセンスをおもちで無い方はビジター料¥1,000-別途
(車両【SUZUKIFU150】レンタル費、車両整備費込)
※レース参加申込時にレース前日練習の有無を決定

・装備品レンタル料
レーシングつなぎレンタル¥5,000- レーシングブーツ¥1,000- グローブ¥1,000- ヘルメット¥1,000-

■都内からサーキット秋ヶ瀬へのアクセス
・浦和駅経由
各路線より浦和駅へ。西口の国際興業バス、浦桜13-3大久保浄水場行に乗り、中島で下車。バス停より徒歩10分。

・南与野駅経由
各路線より南与野駅へ。西口の国際興業バス、志03-3 志木駅東口行に乗り、下大久保下車。バス停より徒歩15分。

●8月5日開催TKレンタル ビギナークラス 1名様ご招待

久しぶりにレースに出てみたいけれど、バイクも装備も無い……という方、1名様限定で8月5日(日)開催のTKレンタル ビギナークラス(開催地:サーキット秋ヶ瀬)へご招待いたします。
エントリー希望者は、氏名(フリガナも)、連絡先電話番号、メールアドレスをご明記のうえ、事務局(Office Yu1)「TKレンタル ビギナークラス無料ご招待」係宛にメールにてご応募ください。

※レンタルツナギなどをご希望の方は、その旨もご連絡ください。
※保険料(2,000円)は別途必要となります。

■応募締め切り:
2018年6月29日

■当選発表:
応募者多数の場合は抽選となります。Office Yu1より当選者ご本人にメールにてご連絡さしあげます。
当選メールは7月6日(金)に送信を予定しています。

■申し込み先:
メールアドレス rentalbike@office-yu1.com

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