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トルコのカルデミール社から排ガス浄化システムMerosの新設2基とアップグレード1基を受注

MotorFan / 2018年5月20日 9時15分

トルコのカルデミール社から排ガス浄化システムMerosの新設2基とアップグレード1基を受注

プライメタルズテクノロジーズは、トルコの鉄鋼メーカーであるカルデミール社(Karabük Demir Celik Sanayi ve Ticaret A.S)から、第1及び第2焼結プラント用として新規納入の排ガス浄化システムMeros2基と、既納の第3焼結プラント用Merosのアップグレード1基を受注した。

 Meros1基当たりの焼結排ガス処理能力は40万m³/hで、90%超のSOx除去と大幅な粉塵低減を実現する。新設されるMeros2基は脱硫剤として重炭酸ナトリウムを使用する一方で、第3焼結プラントに設置された既設のMeros1基は従来の消石灰の代わりに重炭酸ナトリウムを将来的に使用できるようアップグレードされる。これらのMerosシステムは、2018年末までに稼働を開始する予定で、カルデミール社のあるカラビュック谷の大気環境が大きく改善される。

 カルデミール社は、トルコ北部のサフランボル市近郊にある狭谷地帯のカラビュックにあって銑鋼一貫製鉄所を操業しており、3基の焼結プラントを稼働させている。2013年には、プライメタルズテクノロジーズが第3焼結プラント用として新設のMerosシステム1基を受注した。しかし、トルコ当局による焼結プラントの環境規制強化が予定されているため、この既存のMerosは、従来の消石灰ではなく重炭酸ナトリウムによる脱硫剤を使用する方式に変更される予定。第1焼結プラントと第2焼結プラントに新設されるMerosも、重炭酸ナトリウムによる脱硫となる。 カルデミール社向けMerosは、オーストリアのフェストアルピーネ社(voestalpine Stahl)とJFEスチール向けに続き、重炭酸ナトリウムによる脱硫の3例目の導入。

 プライメタルズテクノロジーズは、重炭酸ナトリウムの粉砕ミルと注入機器、フィルターヘッド、粉塵除去バッグ、ケージ、電気機器、オートメーションなどの主要設備のエンジニアリング及び納入、さらにコールドおよびホット試運転の監督を担当する。

 Merosの処理工程には、活性炭や重炭酸ナトリウムなど、吸着剤や脱硫剤を排ガス気流に注入して微細に分散させる処理モジュールを複数設置するのが普通。この処理により重金属、有害かつ危険な有機成分、二酸化硫黄ガスや他の酸性ガスを効果的に吸着・結合して除去するが、二酸化硫黄ガスの除去に重炭酸ナトリウムを使用することにより、コンディショニング反応器も不要となる。
 粉塵の粒子は特別に開発された省エネバグフィルターに堆積するが、この大部分を排ガスの気流に再循環させることにより、未使用の添加剤は排ガスと再度接触してほぼすべて利用され、ガス浄化処理の効率とコストパフォーマンスがさらに最適化される。消石灰の代わりに重炭酸ナトリウムを使用すると、排出される残留物も大幅に低減する。プロセスオートメーションシステムは、排ガスの量や組成に大きな変動がある場合でも安定した作動を保証し、常に排出制限に適合できる。
 Merosシステムはモジュール設計となっており、必要なモジュールを後から設置することでシステムのアップグレードが可能となるなど、環境基準に対応したソリューションの提供が可能だ。

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