中国の『勢い』が世界の自動車のトレンドを変えていく。目を背けている時間はもうない。中国メーカーの実力
MotorFan / 2018年5月20日 14時25分
間違いなく世界最大の自動車市場で開催される世界最大のショー。それが北京モーターショーだ。今年も世界中の自動車メーカーが北京に集結した。今回のトレンドは、「電動化」のひと言。そして、主役は中国メーカーだった。さて、今年の北京モーターショー、どんなショーでどんな意味があったのか、あらためて考えてみたい。 TEXT & PHOTO:鈴木慎一(SUZUKI Shin-ichi)
中国初のEVスタートアップが電動化に勢いをつける
世界中でモーターショーの地位低下が著しい。デトロイトしかり、東京しかり、フランクフルトしかり。しかし、中国のモーターショーは例外である。一年毎に交互開催される北京と上海のモーターショーは、掛け値なく世界最大のモーターショーである。日米欧の主要全メーカーが顔を揃えるモーターショーは、北京と上海だけと言っても過言ではない。日米欧に加えて、韓国、そして中国の自動車メーカーが揃うのだから、ここに来れば「いまの自動車のトレンド」がわかるというものだ。
筆者は、2002年から毎年4月に中国のモーターショーを取材してきたが、この3年ほど取材に赴くことができなかった。今回は3年ぶりの北京モーターショー取材だ。
北京の地下鉄15号線「国展駅」に隣接する中国国際展覧中心新館は相変わらず広く、すべてのブースを見て回るのは物理的にも時間的にも難しい。久しぶりに行って驚いたのは、中国メーカーの躍進ぶりと、知らない中国ブランド、メーカーが数多く出展していたことだ。しかも、その多くがかなりレベルの高い展示を行なっていた。中国の民族系自動車メーカー(第一汽車、上海汽車、東風汽車、長安汽車、奇瑞汽車など)のほかに、いわゆるスタートアップと呼ばれる新興勢力の勢いが凄い。
現在、中国国外の自動車メーカーは、現地の合弁事業に50%までしか出資できない外資規制が設けられている。これを習近平政権は、できる限り早期に撤廃すると表明したばかりだ。また、2017年10月28日、「乗用車企業の平均燃費および新エネ車クレジット並行管理実施弁法」、通称「NEV(新エネルギー車)規制」が公表された。これにより、中国で年3万台以上の乗用車を製造、輸入販売するメーカーは、すべての生産・輸入販売台数の内、EV、PHV、FCEV(燃料電池車)の一定比率の製造・輸入が義務付けられることになった。ハイブリッド車はNEVに含まれない。
今回の北京モーターショーは、外資(中国メーカー以外)が、どんな戦略で、NEVに対応するのかがわかるという意味でも注目度が高かった。
ショーのキーワードは「電動化」のひと言だ。各自動車メーカーは、こぞってNEVのニューモデル、コンセプトカーをお披露目した。各ブースのターンテーブルに載っているクルマは、ことごとく電動車でコンベンショナルなエンジン車は皆無と言っていい。自動運転やコネクテッドカーの影も見えないわけではなかったが、もうとにかく「電動、電動、電動」だ。
ほんの6~8年前まで、中国メーカーのEVやPHEVは、書いてある性能が出せるとはとても見えず、実際張りぼてのクルマも多かった。ところが、今回のショーでは中国メーカーの新型EV、コンセプトカーの完成度が飛躍的に上がっていた。まだ、デザインを真似たコピー車もあるし、明らかに低品質なコンセプトカーを出展する中国メーカーも存在する。が、そこを見ていては全体を見誤るだろう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「レクサス」のEV新工場を上海に、トヨタが単独出資建設で最終調整…認可ならテスラに続き2社目
読売新聞 / 2024年12月23日 22時30分
-
アウトメカニカ上海 2024、過去最高22万人が来場…NEVビジネス活況の中国に最先端アフターマーケット関連商材が集結
レスポンス / 2024年12月18日 11時30分
-
日産「新型“ハードトップ”セダン」発表! 斬新“ツルツル”顔&全長5m級ボディ採用! 流麗デザインが美しい“超静音モデル”「N7」中国に登場
くるまのニュース / 2024年12月16日 18時10分
-
広州モーターショー、500台以上の新エネルギー車出展(中国、日本)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月29日 11時0分
-
約299万円!? マツダ新型「スポーティ“セダン”」公開! 半円4連テール×流麗ボディが超カッコイイ! 全長4.9m級の「イージーシックス」中国に登場
くるまのニュース / 2024年11月27日 18時10分
ランキング
-
1M-1創設者がバッテリィズに泣きそうになった理由 理論派が目立ってきたM-1に2人が与えたこと
東洋経済オンライン / 2024年12月23日 18時38分
-
22024年の「ドラマ視聴率トップ10」驚きの結果 流行語「ふてほど」は?1年のドラマ総まとめ
東洋経済オンライン / 2024年12月24日 7時40分
-
3電話番号を変更したらメルカリにログインできなくなりました。どうすればいいですか?
オールアバウト / 2024年12月23日 21時5分
-
4「日本新三大夜景」に横浜市が初認定 ヨルノヨなど評価 6位から躍進
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年12月23日 22時30分
-
5賛否の声も。ガストで話題の「アサイー」が食べられる?SNSで話題に。
東京バーゲンマニア / 2024年12月23日 19時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください