最後のチャンス! 不朽の名車メルセデス・ベンツGクラスに乗った!
MotorFan / 2018年5月31日 18時50分
メルセデス・ベンツは2018年から報道関係者を対象とした定例試乗会を開催している。 六本木にあるMercedes me Tokyo を基地に毎月テーマを変えて実施。 5月はSUV 系に的を絞っての試乗会である。 7車種ものラインナップを揃え、その豊富さは国産メーカーをも凌ぐ充実ぶりだ。 今回は、個人的に同ブランドで最も強い憧れを抱くGクラスの印象をお届けする。 おそらく現行Gクラスとしては最後の新車試乗の機会となるだろう。 TEXT&PHOTO●近田 茂(CHIKATA Shugeru)
限定463台のヘリテイジエディション
試乗車は463台の限定販売となるG350 d Heritage Editionだ。プロフェッショナルブルーの外装色は、これまでの39年に渡る歴史の中で特に人気のあった色を採用。明確に張り出したブラックのフェンダーを始めバンパーやホイールとのコントラストに見られるシックな雰囲気。そして何よりも平面構成で仕上げられた無骨とも言えるボディデザインは、本格派クロスカントリーとして普遍の魅力を放っている。
質実剛健の機能美に加えてプレミアムカーとしての上品なたたずまいがあるのも印象的。ちなみにその車両価格は1190万円。少しのオプションやメンテナンスプラン等を加えた乗り出し価格は1300万円に迫る。基本的には実用的な高機能車にこのお値段。だからこそ憧れられる要素を秘めた価値ある逸品としてマニアならずも羨望の眼差しを集めるのだ。
あらゆる地形や路面状況に対応する走破性の高さはもちろん耐久信頼性の高いオフローダーとしての実績と時代とともに加えられてきた最先端テクノロジーの導入には、従来から変わらない部分の良さと歩みを止めない性能進化の両方の魅力を併せ持っている。
ボディサイズは4575×1860×1970mm。ホイールベースは2850mmで前後には265/60R の18インチタイヤを履く。この手のクルマでは見逃せないアプローチ/デパチャーアングルは30/29度。ランプブレークオーバーアングルは25度を確保。搭載するエンジンは、ボア・ストロークが83.0×92.0mmというロングストロークタイプのDOHC2986㏄V型6気筒である。コモンレール直接噴射式のターボディーゼルだ。
地上高が440mm のサイドステップに足を掛け、敷居までの高さ145mm を超えて運転席に乗り込む。ドアは大きく開きアクセスは容易だ。
運転席に着くと傾斜の立ったフラットなフロントガラスが印象的。ガラスまでの距離も近い。φ380mm のステアリングも立てられた感じ。室内の前後空間が詰められた雰囲気を覚え、背筋を伸ばして自然とアップライトな乗車姿勢が決まる。寸法の割りにボディはコンパクトに感じられる。フェンダーの左右への張出しこそ大胆だが、ウェストラインが低く視界良好。スクエアなデザインも相まって車両感覚が把握しやすい。
本格派クロカン4 駆ながらホイールベースが長いのも特徴的で、高速道路での直進安定性もレベルは高い。シートもサポート性にすぐれ座り心地が良いので、ロングドライブでも快適だ。操舵フィーリングは、少々重めな手応えを感じるが、それがとても良いと思う。乱暴な操作をセーブし、どんな場面でも挙動の安定性を確保する為の重要な要素となり、それが乗り味に安心感をもたらすベースとなっている感じだ。タイトコーナー等で大きく舵を切った時は、ドライバーがキチンと切り戻しする必要はあるが、悪路では路面状況と対話しながら慎重かつ丁寧な操舵を促されているような気分になり、失敗の少ないドライビングができるだろう。もちろんパワーアシストされ、ロックtoロックは3と1/3 回転で、市街地では至って楽に操舵できる。
トランスミッションは7速ATで、市街地ではほとんど6速までを活用することになる。各速の守備範囲が広くワイドレンジミッションに乗るような柔軟性の高い乗り味も魅力だ。レッドゾーンは4300回転から。1600~3600rpmの範囲で600Nmの最大トルクを発揮し、とても柔軟な扱いやすさと豪快な加速感も楽しめる。ちなみに6 速100 ㎞/hのエンジン回転数は約2000rpmで。7 速では1750rpmだ。
足は硬めながらバタツキ感は無い。重厚感のある乗り味。シッカリしたボディに守られている感覚になれる。実際に使うシーンは少ないだろうが、最低地上高は235mm 、最大渡河水深が600mm 、そして登坂能力は100%というポテンシャルには、他に変えがたい安心感を覚えることは間違いない。そこに大いなる魅力と価値がある。
メルセデス・ベンツG350d Heritage Edition
全長×全幅×全高:4575×1860×1970mm ホイールベース:2850mm 車両重量:2550kg エンジン形式:V型6気筒DOHCディーゼルターボ 総排気量:2986cc ボア×ストローク:83.0×92.0mm 最高出力180kW(245ps)/3600rpm 最大トルク:600Nm/1600-2400rpm トランスミッション:7速AT ブレーキ:ⒻベンチレーテッドディスクⓇディスク タイヤサイズ:265/60R18 車両価格:1190万円
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【アルピーヌ A290 海外試乗】日本導入は2026年!初EV「A290」は近未来のホットハッチだった…南陽一浩
レスポンス / 2024年12月26日 12時0分
-
ベンツ、2635万円「ゲレンデのEV」で感じた別世界 EVの新たなベンチマークとなりうるクオリティ
東洋経済オンライン / 2024年12月12日 9時0分
-
グランカブリオが「マセラティの象徴」たる理由 GT+カブリオレ=クルマ好きの贅沢のすべて
東洋経済オンライン / 2024年12月11日 12時0分
-
普通二輪免許で乗れる本格クラシック!「メグロS1」&「カワサキW230」をダブワン乗りが試乗&解説
レスポンス / 2024年12月2日 12時0分
-
ダブワン乗りがW230を最速試乗! 新型なのに懐かしさがあり納得がいくワケとは!?
バイクのニュース / 2024年12月1日 9時10分
ランキング
-
1トースターでお餅を焼くと中がかたいまま…上手に焼くコツをタイガーが伝授!「予熱」より「余熱」がおすすめ
まいどなニュース / 2024年12月25日 17時45分
-
2「別にいいじゃない」ホテルのアメニティを大量に持ち帰る彼女にドン引き。ファミレスでも“常識外れの行動”に
日刊SPA! / 2024年12月26日 8時52分
-
3「DV夫から逃げた妻」がその後20年近く苦しんだ訳 命がけで逃げた母と息子の「現在」
東洋経済オンライン / 2024年12月26日 12時0分
-
4ユニクロが「名作コラボ」を復刻、コスパは抜群なのに“ちょっと残念”だった理由
日刊SPA! / 2024年12月25日 8時54分
-
5「覆面パトカーだ!」 道行く「“隠れ”パトカー」すぐわかる「見分ける方法」は? ひっそり走る「地味ぃな“国産セダン”」がポイント?
くるまのニュース / 2024年12月26日 11時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください