インプレ速報!ハスクバーナ「SVARTPILEN 401」をオン/オフロードでガチ試乗!
MotorFan / 2018年6月28日 21時50分
ハスクバーナから待望のオンロード系ニューモデルが登場した。スヴァルトピレン401は強烈な個性を放つカテゴリーレスなモデルだ。その素性とはいかなるものなのか!? 大都会からラフロードまで走って検証してみた。 REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
ハスクバーナ・SVARTPILEN 401……777,000 円
惹かれる奇抜さ
スヴァルトピレンとは「黒い矢」という意味らしいが、聞きなれない発音に異国情緒を感じる。スウェーデン生まれの北欧デザインというと、IKEAや4輪のボルボなどが有名だが、ハスクバーナもまた独特だ。ドイツともイタリアとも異なる、ましてや日本人には想像すらできないような奇抜ともいえるカタチに惹きつけられる。
都会の冒険者
近年、KTMの傘下に入ったことで、ハスクのマシンはプラットフォームの共有化が進められている。つまりエンジンとシャーシは基本的に390DUKEと同じだ。ただ、これはガッカリすることではない。何故なら390DUKEは非常によく出来たモデルだからだ。125/250DUKEと共通の軽量コンパクトな車体に格上のパワフルな水冷単気筒エンジンを搭載した390DUKEは、ワインディングでは大排気量スポーツ顔負けの走りのパフォーマンスを発揮する。同様にスヴァルトピレンも400ccクラスとは思えないトルクフルで俊敏な走りが持ち味だ。
元々がオフロード由来のエンジンだけに歯切れの良い鼓動を伴った低中速トルクが気持ち良く、ゴツゴツとしたセミブロックタイヤ独特のフィールと相まって、アスファルトを蹴り出しながら進んでいく感覚が実に心地よい。都会的センスと道具っぽいタフさが微妙に溶け合った、まさにアーバンアドベンチャーと呼ぶに相応しい新鮮味溢れるモデルだ。
ラフロードも楽しい
林道も試しに走ってみた。さすがにミスマッチとは思っていたが意外や意外。トラクタブルな出力特性とタイヤの威力によって土を掻いて進んでいく。ライポジ的にはハンドルが近くシートが高めの欧州的ファイタースタイルなので必ずしもオフ向きとは言えないが、それでもWP製サスペンションの前後140/150mmの豊富なストローク量と軽さを活かしてシッティングのままでも、ちょっとしたワダチ程度ならものともせずに走破してしまう実力がある。フラットダートが続く林道であれば、かなり楽しめそうである、というか仕事を忘れて楽しんでしまった。
足着きは抜群……とは言えないが、倒立フォークの割にはハンドル切れ角も十分あるし、1350mm程度のショートホイールベースのおかげで狭い路地でもクルリとUターンしやすかったことも付け加えておきたい。
そして、普通二輪免許で乗れるのもポイント。ちょっと自慢できそうなお洒落なガイシャだ。
ディテール解説
■主要諸元■
●エンジン
エンジン形式:水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒
総排気量:375cc
ボア×ストローク:89×60mm
最高出力:32kW/9,000rpm
最大トルク:37Nm/7,000rpm
始動方式:セル式
変速機:6速
一次減速比/二次減速比:30:80/15:45
クラッチ:スリッパークラッチ
マネージメント/イグニッション:BOSCH製EMS
●シャシー
フレーム:クロームモリブデン鋼
トレリスフレーム(パウダーコート)
サスペンション(F):WP製倒立フォークφ43mm
サスペンション(R):WP製モノショック
サスペンションストローク(F/R):142mm/150mm
ブレーキ(F/R):ディスクφ320mm/ディスクφ230mm(BOSCH9.1MB2チャンネル)
※ABSは解除可能キャスター角:65°
ホイールベース:1357±15.5mm
最低地上高(無負荷):170mm
シート高:835mm
燃料タンク容量:約9.5ℓ
乾燥重量:約150kg
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