レクサスLSのメカニズムを徹底解説!
MotorFan / 2018年7月21日 7時0分
レクサスのフラッグシップモデルだけに、LSには常に最高の性能が求められる。 11年ぶりにモデルチェンジを果たした新型にも、今レクサスが持ち得る 最新であり最先端の技術が各部に投入され、最高の性能が与えられた。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470006_201807021521070000001.png)
![新型LSはドライバーズカーとしての色合いが濃くなり、先代よりも全高が低められスタイリッシュなフォルムとなった。しかし、前後席ともに居住性を犠牲にしていない巧みなパッケージといえる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470007_201807021531420000001.png)
モーターとエアブラダーによる28Way調整式フロントシート
![新たに採用したニューマチック(空気圧)システムは、ランバー前後上下などの各部位のエアブラダー(空気袋)をポンプとバルブにより膨張・伸縮させ、身体をサポートする。モーターとニューマチックシステムの併用により、シート全体で細やかな調整を可能とした。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470009_201807021534180000001.png)
リフレッシュ&リラクゼーションシート
![前後座席には、エアブラダー(空気袋)を膨張させることで指圧効果を得るマッサージ機能を装備。またリヤ左右シートには、それに加えて肩と腰の部分に専用ヒーターを設置。温・冷を繰り返す温感リラクゼーション機能を搭載する。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470011_201807021535570000001.png)
ショルダーサポート
![肩甲骨を支えることで運転姿勢が安定し、ステアリング操作のしやすさに貢献する。旋回中でも上体がサポートされることにより車両との一体感も得られる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470013_201807021536590000001.png)
ヒップサポート
![身体とシートの隙間ができやすい尻後方をサポートすることで、減速中や旋回中でも骨盤を安定させ、ドライバーの姿勢を的確に保持する。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470015_201807021538070000001.png)
ショルダーサポート
![肩甲骨を支えることで運転姿勢が安定し、ステアリング操作のしやすさに貢献する。旋回中でも上体がサポートされることにより車両との一体感も得られる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470017_201807021539150000001.png)
内側のみが可動するレジスター
![メーターフードから曲線を描いて助手席まで伸びるシャープなラインは、日本の琴や茶道具の茶筅など、日本の美意識にインスピレーションを得た独特なデザイン。風向きを上下に調整しても加飾のラインが崩れない構造。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470019_201807021539430000001.png)
切子調カットガラス&ハンドプリーツ
![和のテイストをさらに強調するオプションの切子調カットガラスのオーナメントパネルと、1枚の布を手作業で折り重ねてつくる立体的な表情のハンドプリーツの内装。日本の職人技を活かしたレクサスならではの逸品。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470021_201807021541490000001.png)
V6 3.5ℓターボエンジン+ダイレクトシフト10速AT
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470024_201807021544450000001.png)
V6ターボエンジンブロック
![60度V6の場合、クランクシャフト強度の都合でボアピッチが伸びてしまう。V35A型はGR系よりボアピッチを1㎜詰めているが、ロングストローク化したため、ボア壁厚は19㎜と厚く、そこにφ5.5㎜の冷却水通路を開け、ボア間冷却性能の向上を図っている。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470026_201807021548510000001.png)
水冷式インタークーラー
![インタークーラーは水冷式を採用。各バンクのサージタンクと一体化されており、吸気はスロットルバルブを通過してからインタークーラーで冷やされる。必然的にツインスロットルとなる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470028_201807021550480000001.png)
マルチホール直噴インジェクター
![筒内直接噴射用の高圧燃料系とポート噴射の低圧燃料系を備えたD-4STシステムを搭載。多 孔式噴霧のインジェクターを採用。高効率吸気ポートによる強いタンブル流との相乗効果で吸入空気と燃料の混合を促進し、高速燃焼を実現。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470030_201807021554090000001.png)
高効率吸気ポートでタンブル流を強化
![最先端のシミュレーションに基づいて決定された直線的な吸気ポート形状、ロングストローク化、バルブ挟み角拡大、吸気側のレーザークラッドバルブシートといった最新の技術を盛り込み燃焼室内の気流を強化した。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470032_201807021600230000001.png)
新開発ダンパープーリー
![ロングストローク化によってクランクピンの偏心量が大きくなるため、曲げ振動エネルギーが増大し、打音を発生しやすくなる。これを相殺するために、クランクプーリーに曲げ振動ダンパーを内蔵。慣性振動を7db低減している。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470034_201807021613480000001.png)
新開発タービンブレード
![他社の多くは、ターボチャージャーはサプライヤーから調達するが、トヨタは当初から内製。新設計されたタービンは、翼形状の湾曲を強めているのに加え、翼長を長くして効率を改善。機械効率は世界トップレベルだ。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470036_201807021610160000001.png)
冷却水切り替えバルブ
![エンジン冷却水は、電動式の多機能弁でコントロール。冷間始動時には循環を完全に止めてしまい、効率よく暖機を促進する。ウォーターポンプは一般的な機械式だ。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470038_201807021612120000001.png)
V6 3.5ℓエンジン+マルチステージハイブリッド
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470040_201807021615280000001.png)
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470041_201807021615380000001.png)
力強くダイレクトな加速の実現
![従来はエンジン最高出力を使用できる車速域が約120㎞/h以上だったが、マルチステージハイブリッドでは有段ギヤの組み合わせにより約60㎞/hから使用可能。これにより回転開始と同時に最大トルクを生み出すモーターのアシストと合わせて、低速域から力強い駆動力を発揮する。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470043_201807021617460000001.png)
力強い発進時の駆動力
![低車速域からエンジンの最高出力が使用可能となり、エンジンから取り出せる出力が向上。さらに、1速のギヤ比をローギヤード化することにより、V型6気筒3.5ℓエンジンでも従来のV型8気筒5.0ℓハイブリッド車を上回る駆動力を生み出している。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470045_201807021618540000001.png)
上質な走りを生むボディ剛性
![ボディ剛性を全域にわたり抜本的に見直し、先代LSに対し、サイドメンバーキック部のねじり剛性を向上。強固なボディは運動性能のみならず、多様な衝突形態からも生存空間を確保するなど、衝突安全の向上にも貢献する。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470048_201807021629440000001.png)
各種工法を使い軽量かつ高剛性に
![青い線が構造用接着剤の塗布部分。特にアンダーボディとリヤサスまわりが固められているのがわかる。赤い点がレーザースクリューウェルディングによる溶接点の増し打ち部分。こちらはドア開口部に集中的に使われている。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470050_201807021636100000001.png)
サスタワーの精度と剛性を向上
![サスタワーは前後とも、アルミダイキャスト製。この工法ならば、金型方向に自由にリブが立てられるため、効率良く剛性が高められる。複数の部品を溶接でつなぐのに比べ、精度を高めやすいなどメリットは多い。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470052_201807021637290000001.png)
さらに進化した静粛性
![フードサイレンサーに新ウレタン素材を採用し、エプロンまわりにウレタン遮音材を追加、3層構造のダッシュサイレンサーなどでエンジン音を遮断し、静粛性をさらに向上。ボディ外側についても風切り音の対策を施している。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470054_201807021638430000001.png)
LCと同時開発されたアンダーボディ
![プラットフォームは大部分をLCと共用。ホイールベースやラゲッジの延長と、フロアクロスメンバー端部の補強、デザインの違いに対応するためのカウルアッパーが主な違いとなる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470056_201807021641410000001.png)
アルミ材を適所に採用し運動性を向上
![青い部分が高張力鋼飯、グレーに塗られた部分がアルミ合金。単に軽量化のためでなく、重心から遠い部分を軽量化することで、ヨー方向の慣性モーメント低減にもつなげている。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470058_201807021642540000001.png)
VDIMに加えアクティブスタビライザーとの統合制御も行なわれるLDHを追加
![VDIMとLDHでは、平面上の制御を行なっていたが、アクティブスタビライザーも加えた統合制御、および他システムとの協調により、車両運動の6自由度すべての制御が可能になった。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470060_201807021651560000001.png)
操安と乗り心地を両立する電子制御エアサス
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470062_201807021652340000001.png)
![2WD車のフロントサスはLCで新規開発されたハイマウントマルチリンクサスをLS用に改良。4WD車については新規開発された。リヤに関してはともにボールジョイントをブッシュに変更するなど、LCで開発されたものをLS用に最適化して搭載。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470063_201807021653350000001.png)
GA-Lプラットフォーム初の4WDを設定
![GA-Lプラットフォームとしては、初の4WDも用意。フロントにドライブシャフトを通すため、ナックルは新設計。アーム類のレイアウトも変更されており、ジオメトリーは4WD専用となっている。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470065_201807021655020000001.png)
大型カラーヘッドアップディスプレイ
![ドライバーの視線移動を最小限に抑える、表示サイズ600×150㎜の超大型カラーディスプレイ。先進安全機能の各種表示や警報を表示し、自車を危険領域に近付けないようサポートする独自の安全コンセプトを具現化している。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470068_201807021656410000001.png)
Lexus CoDrive
レーダークルーズコントロール、レーントレーシングアシスト(LTA)の基本機能に、レーンチェンジアシスト(LCA)を加えた3機能を連携させ、高速道路や自動車専用道においてドライバーの意図と調和した操舵支援や、レーンチェンジの支援を実現している。
レーダークルーズコントロール
![Lexus Safety System+Aのレーダークルーズコントロールでは、新開発のミリ波レーダーによる広角の検知角度とカメラによる広い認識範囲により、特に前方車両に関する割り込み検知に優れた認識性能を確保している。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470072_201807021659370000001.png)
レーントレーシングアシスト(LTA)
![白線検知に加え、先行車の軌跡を利用した追従により車線を認識できない場合にも支援を継続する。また、カーナビの情報をもとにカーブへの進入速度が速い場合はディスプレイでの警報と同時に、自動で減速を行なう。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470074_201807021700590000001.png)
LTAの各種機能
・車線維持機能
・カーブ速度抑制機能
・車線逸脱抑制機能
・車線逸脱警報機能
・ふらつき警告機能
レーンチェンジアシスト(LCA)
![ドライバーの方向指示レバーを約1秒間途中で保持する操作が支援開始の合図となり、周囲の道路環境を監視しつつ最適なタイミングで操舵、加減速をすることで車線変更の支援を行なう。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470077_201807021702190000001.png)
プリクラッシュセーフティシステム(歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援)
![警報、ブレーキアシスト、自動ブレーキで衝突回避支援、あるいは衝突被害の軽減に寄与する従来のシステムに加え、世界初となる歩行者の存在する方向を表示する注意喚起、ブレーキ制御、操舵を制御するアクティブ操舵回避支援機能。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470079_201807021705330000001.png)
パーキングサポートブレーキ
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470081_201807021706100000001.png)
![インテリジェントクリアランスソナー、リヤクロストラフィックオートブレーキ、世界初の対後方歩行者のサポートブレーキをパッケージ化し衝突被害を軽減する。車両周辺の小さな子供を事故から遠ざける意味でも重要な機能。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470082_201807021707190000001.png)
パノラミックビューモニター
![車両を上から見たような映像をモニターに表示し、狭い道でのすれ違いや後方の安全確認などをサポートする。また世界初の機能として、サイドクリアランス作動時に、旋回時の操作に合わせて車両を斜め後方から見たような映像を表示。](https://motor-fan.jp/images/articles/10004724/big_470084_201807021708510000001.png)
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