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マツダCX-3のメカニズムを徹底解説!

MotorFan / 2018年8月18日 7時0分

マツダCX-3のメカニズムを徹底解説!

 ほかとはまったく異なるロングノーズのフォルムやディーゼルエンジンだけの設定とされたパワートレーン。 快進撃を続けるマツダが放つブランニューモデルは既存のコンパクト・クロスオーバーSUVとは一線を画しメカニズム面でも独自の道を突き進む。

フルスカイアクティブの採用

可能な限り直線で構成した骨格や、意のままの走りを実現したシャシーなど、マツダの新世代技術をフル投入。次世代のスタンダードを標榜する新小型車が誕生した。

当初はディーゼルのみ、後にガソリンも追加

CX-3に搭載されるエンジンは、新型デミオでデビューした1.5Lターボディーゼル。後に2.0Lガソリンも追加された。FF、4WDどちらにも6速ATに加えて、6速MTが選択できることもトピックのひとつだ。

運転に集中できるコクピット

アイポイント高を約1250㎜に設定し、ガードレールなどで景色が遮られにくいすっきりとした見晴らし性能を獲得。重心高は低めに抑え、優れた走行安定性も実現した。

都市部で扱いやすい絶妙のサイズ

コンパクトに引き締めたキャビンに魂動デザイン独特の長く流麗なフロントノーズを組み合わせ、既存のクロスオーバーとはまったく異なるフォルムを実現。全高は立体駐車場が使用可能な高さとしている。

インストゥルメントパネル

周囲を取り囲むような造形と高めのベルトラインで、適度な包まれ感を実現。ピラーまわりは抜けの良い視界と圧迫感のないトリム形状により、爽快な雰囲気を乗員に感じさせてくれる。

シートレイアウト

ヒップポイントをデミオより高め、乗降性はさらに改善。後席は着座位置を前席よりも25㎜ずつ内側に寄せ37㎜高く設定し、前方が見やすく対角線上の乗員同士が会話しやすいレイアウトだ。

ペダルレイアウト

前輪をより前方に配置することで得た足元スペースのゆとりを活かし、自然に足を伸ばした先に各ペダルを配置。アクセルは細かな操作が行ないやすいオルガン式のペダルを採用した。

後方視界

左の側・後方を走る車両のボンネットとキャビンの一部が見えるように、ベルトラインとCピラー前後位置を綿密に検証。クォーターウインドウの設定で並走車も視認しやすい。

シート構造

乗員に合わせてしなやかにたわませることで、優れたフィット感を実現。座面とシートバックには振動吸収ウレタンを採用し、不快感に繋がる動きを遮断して乗り心地を高めた。

スカイアクティブ−ボディ

衝突安全性、軽量化、高剛性という相反する要素を高レベルで実現するために、基本骨格のストレート化や各部を協調して機能させる連続フレームワーク設計を採用している。

フロントフレーム

十字断面形状のクラッシュカンとフレームを採用し、前面衝突時のエネルギーをエンジンルーム内で効率良く吸収・分散させる。

フロアまわりの骨格構成

直線基調のレイアウトはこの部分でも顕著だ。パネル自体の板厚の確保や様々なパターンのビードにより強度を持たせることで、フレームの質量を軽減している。

マルチロードパス構造

アッパー、ミッド、ロワの3ヵ所で効率的に衝突エネルギーを吸収し、キャビンの変型を抑制。サスペンションクロスメンバーは衝突時に離脱して、クラッシュスペースを確保する。

高張力鋼板の使用部位

780MPa以上の超高張力鋼板の使用比率は全体の約29%に及ぶ。またフロントバンパービームなどには、1800MPaのホットスタンプ材(冷間整形鋼板)も投入し、強度を高めた。

ボディ補強部位

ブレース類に加えて、リヤゲートの開口部の上部などに、ウエルドボンド(接着剤)接合を施している。またフロア前方部分にはスポット溶接の増し打ちも実施し、高い車体剛性感を獲得した。

空力性能


車両後方で収束する「空力グランドライン」を重視し開発。最新の流体力学によるシミュレーションで、最も効果的な部位に空力パーツを配置し、魂動デザインと両立させた。

S5-DPTS型1.5ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジン


先にデビューした2.2ℓスカイアクティブ-Dエンジンの優れた特徴を継承。ディーゼルとしては低めの14.8の圧縮比などにより、後処理装置なしで排気ガス規制をクリアしている。

スカイアクティブ-D1.5の出力特性

1600rpmという低い回転数から最大トルクを発揮することに加えて、レッドゾーンは5000rpmからと、ディーゼルとしては高回転域まで回り、伸びのあるパワーフィールを得ている。

補器類の配置

前方吸気、後方排気のレイアウトで、ターボチャージャーはブロック後部に配置。インタークーラーは水冷式で、樹脂製インテークマニホールドと一体化されているので外からは見えない。

ナチュラル・サウンド・スムーザーの構造

ピストンピンの内部に、ダイナミックダンパーを組み入れることでノック振動を打ち消し、ディーゼルエンジンの音質をより静粛化させる新機構。AT車にオプションで用意される。

ピストンの形状

インジェクターから噴射された燃料を勢い良く燃焼室内に広げられるように、ピストントップの中央部を持ち上げている。またスキッシュ面積低減のために、全周に段を設けた。

ピストンピンとダンパー

写真の左が、ナチュラル・サウンド・スムーザーの本体と言えるダイナミックダンパーだ。写真の右のピストンピンの内部に収められる。

近接音の比較

赤い線がナチュラル・サウンド・スムーザー装着車のエンジン音で、黒い線が非装着車のもの。発進時やゆっくり加速する時のノック音が、効果的に抑えられている。

6速オートマチックトランスミッション

低燃費とMTのようなダイレクト感を目標に開発された6速ATを用意。トルクコンバーターのロックアップ領域を大幅に拡大し、一般的なステップ式ATとは異なる優れたフィーリングを得た。

ATユニットの構造

CX-3のエンジンルームに収めるために、アクセラのユニットから軸間距離を短縮するなどしてコンパクト化。エンジンと協調制御することで、変速ショックを抑えている。

6速マニュアルトランスミッション

軽快かつ節度感のあるシフトフィールのMTもCX-3は全グレードで選択可能。シャフト長の短いレバーでノブの倒れ角を大きくし、ポジションを認知しやすくしている。

MTユニットの構造

シフトストロークは45㎜に設定され、シンクロ機構を細かくチューニングすることでフィーリングを改善。スライドボールベアリングより、摺動部の抵抗も徹底的に軽減した。

トルクコントロールユニット

リヤデフの前方に配置されているのが、前後トルクを配分するユニット(矢印の部分)。CX-5の4WDシステムからリヤデフと合わせて小型化され、約20%の軽量化も実現している。

4WDのトルク配分機構

多板クラッチを電子制御でコントロールし、後輪へのトルク配分を自在にコントロール。レスポンスを高めるために、常に後輪にわずかにトルクを分配しているのが特徴だ。

i-ACTIV AWDのシステム

様々なセンサーを活用して、ドライバーの意図や走行状況などの情報を収集し、前輪スリップの予兆を検知。タイヤの滑りや過度な後輪駆動を避けることで、エネルギー損失も抑えている。

トーションビーム式リヤサスペンション

スカイアクティブ-シャシーの知見を継承し、トーションビームアクスルの取り付け位置を高めに設定。路面からの入力による振動を減少させるとともに、高速域での直進安定性を高める狙い

マクファーソンストラット式フロントサスペンション

キャスターを寝かせることで、優れた直進安定性としっかりとしたステアリングの手応えの獲得を図る。その上でリニアな車両の応答性を得られるようチューニングを進め、軽快な走りのフィーリングを得た。

4WD車のリヤサスペンション

ドライブシャフトの通るスペースの確保や、車重の違いに対応するためにビームの形状を変更。サスペンション形式はそのまま継承している。

ステアリングシステム

デミオと比較してやや高めの車高なので、コーナリング時のロールを安定させつつ操舵に対するレスポンスを高められるよう、ギヤレシオを変更。マウントもより強化された。

タイヤ&ホイール

「XD」のみが16インチホイールで(写真左)、扁平率も60となる。その他のグレードは18インチにアップされ(写真右)、ホイールに切削加工も施される。

ヒューマン・マシン・インターフェイス

安全性を最優先に考える、マツダ新世代のコクピット環境をCX-3にも採用。後述するアクティブ・ドライビング・ディスプレイとセンターディスプレイがその中心となる。

マツダコネクト

オーディオや携帯電話の操作、燃費情報や様々な車両設定を一括して行なえる、マツダ独自のカーコネクティビティシステム。システムのアップデートで機能を強化できる。

ナビゲーションシステム

マツダコネクトのナビ機能は、地図データなどがインストールされているディーラーオプションのSDカードを、スロットに装着することで実現する仕組みだ。

アクティブ・ドライビング・ディスプレイ

メーターパネル上部のミラーに情報を表示。ドライバーの視線と焦点の変動を抑えることで、安全運転に寄与する。

コマンダーコントロール

センターディスプレイに映されている情報を見ながら、手元で直感的に操作することを追求したデバイス。ステアリングから自然に手を下ろした位置にスイッチ類をレイアウトする。

先進安全技術

ミリ波レーダーや単眼カメラ、近赤外線センサーを駆使して車両周辺の情報を検知しドライバーに警告。追従型クルーズコントロールや自動ブレーキも備えている。

i-ELOOP

電気エネルギーを効率的に回収できるキャパシター(丸で示した部分)と専用オルタネーターにより、エンジン発電負荷を低減させ、燃費を向上させるシステム。上級グレードのAT車にオプションで用意される。

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