新型クラウンを買ったら、ボンネットを開けてみよう! 美しい何かが見えるはずだ
MotorFan / 2018年7月22日 17時50分
新型クラウンのパワーユニットは、2.0ℓ直4ターボと2.5ℓ直4+THSⅡ、そしてLS500hと同じ3.5ℓV6+THSⅡの3種類。どのエンジンを選ぶかは、予算と好みによるが、手に入れたら、ぜひボンネットを開けてみてほしい。なぜか?
クラウンの試乗会で最初に乗せていただいたのは、2.0ℓ直4DOHCターボを搭載するスポーツグレードのRSだった。
搭載するエンジンは、8AR-FTS型で、これは2014年に「トヨタ初のダウンサイジングターボ」として登場したもの。ダウンサイジングというだけあって、従来の3.5ℓV6エンジンの代替となる性能を持つ。
量産過給ガソリンエンジンとしては、クラストップレベルの最大熱効率36%を達成。投入された技術を並べれば
・アトキンソンサイクル
・高効率・高タンブルポート
・吸排気に可変バルブタイミング機構
・D-4ST(ポート噴射と筒内燃料直接噴射DIの併用)
・4-2集合エキゾーストマニフォールド一体シリンダーヘッド
・自社製ツインスクロールターボ
・水冷インタークーラー
・ブロック暖機促進システム
・過給域強制換気システム
と盛りだくさんだ。
新型クラウン 2.0ℓ直4ターボ
エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
エンジン型式:8AR-FTS
排気量:1998cc
ボア×ストローク:86.0×86.0mm
圧縮比:10.0
燃料供給:DI+PFI
吸気方式:ターボチャージャー
最高出力:245ps(180kW)/5200-5800rpm
最大トルク:350Nm/1650-4400rpm
シリンダーブロック材:アルミ合金
バルブ駆動方式:ロッカーアーム
VVT/VVL:In-EX/×
新型クラウン搭載の8AR-FTSは、従来型より最高出力が7kW(約10ps)向上している。これはプラットフォームの刷新にともなって、排気系の取り回しが楽になり、排気圧損を低減できたからだ。
さて、ここから新型クラウンのボンネットを開けてみよう、
高級車らしく、ボンネットフードにはダンパーがついている。ボンネットの裏にもしっかりと防音/防振のシートが貼ってある。
見える景色は、こんな感じだ。自動車雑誌やサイトでお馴染みの光景だが、本サイトは、これでは「どんなエンジンが載っているかわからない」し、「エンジン開発者の苦労の賜の素顔が見たい」という欲求を満たすために、可能な限りエンジンカバーを外すことにしている。
トヨタ車のエンジンカバーは、特別な工具がなくても容易に脱着できる。
外してみると、こう見える。最新の高級車のボンネットは、エンジンカバーが被さることでデザインが完成するようになっているので、必ずしもカバーを外しほうが美しというわけではない。ディーゼルエンジン搭載の場合などでは直噴インジェクターの噴射音を車内に伝えないための機能をエンジンカバーに担わせている場合もある。
新型クラウンの場合、エンジンカバーを外しても、あまり見える光景は変わらない。では、もう少し外せるものを外してみよう。
左右・前のカバーを外すと、こうなる。
せっかくボンネットを開けていろいろ外してみたのだから、ストラットタワーに注目してほしい。新型クラウンは、レクサスLC/LSと同じTNGAのGA-Lプラットフォームを採用している。新型クラウンのストラットタワーは、LC/LSと同じく、アルミ合金のダイキャスト製だ。これが美しい!
アルミで作れば軽くできる、というのは事実だが、もうひとつの利点は高圧鋳造技術が使えることだ。サスタワーは絞りが深い形状なので、鋼板だた一部品ではとうてい作れず、複数を溶接して組み合わせることになる(マイカーのボンネットを開けて確認してみてほしい)。これに対してダイキャストなら、形状の自由度も高い。金型が抜けるのであれば、補強のためのリブの立て方も自在だ。高い剛性を効率よく実現できるのだ。なにより、美しい。
次の乗せていただいた3.5ℓV6ハイブリッド車も、もちろんボンネットを開けてみた。
開けると、こんな光景が見える。
エンジンカバーを外すと、こんな様子だ。
新型クラウン 3.5ℓV6
エンジン形式:V型6気筒DOHC¥
エンジン型式:8GR-FXS
排気量:3456cc
ボア×ストローク:94.0×83.0mm
圧縮比:13.0
燃料供給:DI+PFI
給気方式:NA(自然吸気)
最高出力:299ps(220kW)/6600rpm
最大トルク:356Nm/5100rpm
シリンダーブロック材:アルミ合金
バルブ駆動方式:ロッカーアーム
VVT/VVL:In-EX/×
こちらも、左右・前のカバーを外せば2.0ℓターボ車と同じく美しいアルミダイキャスト製ストラットタワーが見えるはずだ。
左右・前のカバーも簡単に外せるが、ファスナーの数が多いのと、再度着ける際に、ちょっとだけコツがいるから、ディーラーの試乗車でやると、注意されてしまうかもしれない。新型クラウンを買ったら、あるいは友人が買ったら、ぜひボンネットを開けて見てみてほしい。
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