新型スズキ・ジムニーのオフロード性能にたまげるの巻 ブレーキLSDトラクションコントロールにも驚く
MotorFan / 2018年7月27日 13時25分
大ヒットの兆しを見せている新型ジムニー/ジムニーシエラ。世界で認められる本格・小型4WDの、オフロード性能を試す機会を得た。果たして、その性能の高さに驚かされた。 TEXT&PHOTO◎鈴木慎一
新型ジムニー/ジムニーシエラの実車を見たのは、山梨県朝霧高原で行なわれた試乗会の会場が初めてだった。写真で見てもカッコいいと思ったが、実物は写真以上にキリッとシャープな印象だ。高い走破性を誇る本格4WDの凄みも感じさせつつ、カラフルなボディカラーも似合う「軽」ならではかわいさもあって、「乗る前からかなり好印象」という、気持ち的に盛り上がった状態で試乗車に向かった。
今回の試乗会では、ジムニーの走破性能を体感できるように、オフロード・コース(富士ヶ嶺オフロード)が設定されていた。当方、オフロードのドライブは、メディア向けの試乗コースで体験させていただく以外は、ほぼなし、というオフロード素人であることを最初に申し述べておく。
試乗車は、ジムニーXCの5速MTである。
![ブレーキLSDトラクションコントロールの仕組み。滑らかに違和感なく制御するための開発は難しかったという。その甲斐あって、特段スペシャルなテクニックなしに、高い脱出性能を手に入れることができた。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005004/big_500904_201807271313500000001.jpg)
最初に見せてもらったのは、新型で初めて装備された「ブレーキLSDトラクションコントロール」だ。
ジムニーは、前輪と後輪を直結したパートタイム4WDであるのが、ウリ。その直結式パートタイム4WDも、左右輪どちらががぬかるみや岩場などで空転してしまったら、もう一方の車輪(接地している車輪)の駆動力も失われてしまう。それを避けるために、フロント/リヤデファレンシャルにLSD(リミテッドスリップデフ)を装着して駆動力を確保する方法はもちろんあるが、悪路でない場面での走りやメインテナンスに難があった。
新型ジムニーは、「ブレーキLSDトラクションコントロール」を装備した。これは「4L」モードのときに作動するシステムで、ESC(電子制御ブレーキ:Electronic Stability Control=メーカーによってはESP、VDCなど呼び方が違う)を使って空転したタイヤにブレーキをかけることで、もう一方の写真の駆動力を確実に確保する仕掛けだ。しかも、エンジントルクを落とすことがないため、極めて高い脱出性能を実現する。
実際のデモを見た。
すごい! これ、すごい。
「先代では、こういう場面ではどうしていたんですか?」と聞くと、
「先代では、こういう場面は脱出できませんでした」という答だった。正確には、テクニシャンの4WD遣いだと、右足でアクセルとコントロールしながら左足でブレーキペダルを踏みながら脱出することできるそうだが、私のような4WD素人には無理な相談だ。
これが新型ジムニーでは、いともやすやすとできるのだ。
こりゃ登れないよ!
こりゃ、お腹擦っちゃうよ!
こりゃ、顎を打っちゃうよ!
という場面も、優れたアプローチアングル、デパーチャーアングル、制定地上高のおかげで、何ごともなく走破できてしまうのだ。
![このアプローチアングル/デパーチャーアングル/最低地上高の高さが、走破性の源泉だ](https://motor-fan.jp/images/articles/10005004/big_500911_201807271315330000001.jpg)
![伝統のリジッドアクスルのおかげで、大きな対地クリアランスを確保できる。さらに強靱になったフレーム&ボディのおかげで、車内は平和そのもの。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005004/big_500912_201807271316350000001.jpg)
急な下りでは「ヒルディセントコントロール」のおかげで、安心してステアリング操作に集中できるし、「ヒルホールドコントロール」がついているので、急な登り坂での発進も楽々だ。MTでブレーキからアクセルに踏み替える際も、最長2秒自動的にブレーキをかけてくれるから、慌てる必要がない。
オフロードでの試乗で印象的だったのは、その強靱なフレーム&ボディだ。外から見ていると、「うわー、これ、走りきれないよ。中に乗っていたら酔ってしまいそうだよ」という場面でも、車内は、至って平和。自信を持ってドライブできるのだ。絶対的にコンパクトなボディサイズと相まって、「ジムニーなら、どこへでも行ける!」と思わせてくれる。
世界中で高い支持を受けるジムニー。ジムニーでなければ行かれないし、ジムニーでなければ戻ってこられない場所が世界にはたくさんある。新型ジムニーは、その走破能力に磨きをかけた。4WD素人でも、「どこへでも行ける!」気にさせてくれるのは、おそらく、このクルマだけだろう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
マツダ新型「軽トラック」発表に反響あり!「ぬかるみ脱出助かる」「ついに窓が自動化!?」悪路走行も強化「新スクラムトラック」約106万円から登場
くるまのニュース / 2024年7月5日 8時10分
-
スズキの超ハイルーフ「背高SUV」がカッコいい! 悪路走破性は「現行ジムニー」超え!? アウトドアで大活躍の「斬新クロカン」に反響集まる!
くるまのニュース / 2024年7月1日 12時50分
-
ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに
東洋経済オンライン / 2024年6月24日 10時0分
-
カクカクSUVな新型「タンク」登場! 豪華内装×オフ仕様!? 川も渡れる…「700」を中国で試乗
くるまのニュース / 2024年6月23日 17時10分
-
約100万円! マツダが“新型”「軽トラック」発表! 5速MT+“LSD付き”4WDもアリ! 燃費も高まった「スクラムトラック」に販売店でも反響あつまる
くるまのニュース / 2024年6月22日 6時10分
ランキング
-
1「ユニクロ・GU・COSのTシャツ」全部買ってわかった“本当にコスパが高い傑作アイテム”
日刊SPA! / 2024年7月17日 18時37分
-
2イケアのモバイルバッテリーに“発火恐れ” 製造不良で一部自主回収…… 海外では事故も発生
ねとらぼ / 2024年7月17日 20時10分
-
31日5分で二重アゴ&首のシワを解消!魔法の顔筋トレ「あごステップ」HOW TO
ハルメク365 / 2024年7月17日 22時50分
-
42024年下半期以降の業種別「倒産発生予測ランキング」発表 1位の業種「48社に1社」が倒産の可能性
オトナンサー / 2024年7月17日 21時10分
-
5なぜ?「N-BOX」新型登場でも10%以上の販売減 好敵「スペーシア」と異なる商品力の改め方
東洋経済オンライン / 2024年7月17日 9時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)