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インプレ数10台超! ! 今さらですが、外車バイクを一気試乗! 【ドゥカティ・スクランブラー/トライアンフ・ボンネビルボバー&スピードトリプル/アプリリア・トゥオーノ/キムコ・GP125】

MotorFan / 2018年8月29日 10時0分

インプレ数10台超! ! 今さらですが、外車バイクを一気試乗! 【ドゥカティ・スクランブラー/トライアンフ・ボンネビルボバー&スピードトリプル/アプリリア・トゥオーノ/キムコ・GP125】

間も無く秋を迎えるこの頃だが、じつは春先に取材してまだ書いてない原稿が残っている。それは4月に神奈川県の大磯で行われたJAIA(日本自動車輸入組合)の試乗会のレポートである。ドゥカティ、BMW、アプリリア、キムコ……、ようやく書き上げた(?)11台の大試乗記をご覧ください。 MAIN REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) ※この取材は4月上旬に行われたものです。価格とスペックは2018年8月のものです。現在のラインナップとカラーリングやスペックなどが異なる場合があります。

市街地走行もツーリングも得意! フレンドリーなL型エンジン

ドゥカティ・ スクランブラーMACH 2.0 ……1,286,000円


  7月に1100の追加投入でシリーズを完結して話題を提供したスクランブラー。写真のモデルは排気量が803ccのMACH 2.0。2バルブ空冷エンンジンは73psの最高出力を発揮する。フロントには倒立式フォーク、リヤは左側にオフセットされたモノショックサスペンションを装備。


「少し低めにセットされたアルミ製バーハンドルはワイドに感じられる。実際ダートを走ろうとは思わなかったが、仮に走った場合、腕に覚えがあるのなら、制御しやすいポジションを備えているわけだ。もちろん基本はロードスポーツ。Lツインの鼓動は歯切れ良くかつ柔軟なトルクを全域で発揮しており、市街地から高速までまるで不足の無い高性能を誇る。感覚的にはマイルドだが必要にして十分なトルク感だ。しかも軽やかに回るエンジンと共に自由気ままなツーリングに相応しい乗り味が心地良い」

フロントフォークは倒立式φ41mmのKYB製で150mmのストロークを持つ。φ330mmのシングルディスクブレーキ・ローターはフローティングマウントされている。ラジアルマウント方式のブレーキキャリパーは対向4ピストンタイプだ。
2バルブ空冷、ショートストロークタイプの803㏄エンジンは、ドゥカティ伝統のL型ツイン。強制開閉式バルブシステム(デスモドロミック)を備える。
僅かにアップした、ワイドなパイプバーハンドルの採用がMACH 2.0の特徴。イグニッションスイッチは中央に位置するが、シンプルデザインの丸形メーターは右側にオフセットされている。
ブーメランの様なデザインが印象的なアルミニウム製スイングアームには、左側にKYB製モノショックをマッチ。プリロード調節と伸び側の減衰調節ができる。ホイールトラベルは150mmを稼ぎだす。

足つきチェック(身長170cm)

上体の起きた自然体の姿勢でやや広めのハンドルを握る感じとなるラィングポジション。シート高は790mm。膝にも軽く余裕を持った上で両足はベッタリと地面を捉えることができた。




■■■自動車&バイク系ライター阿部クンの一口インプレ■■■
「低回転から高回転まで非常に元気がいい印象。装備重量186kgという軽量な車体と、このスムーズに回るエンジンとの相性も良く、加減速や左右のコーナリングといったバイクの基本的な操作が楽しく感じる。峠をキビキビと走りたいのならおあつらえの一台だろう」

●主要諸元
全長×全幅×全高 (mm) 1,150×845×2.100 - 2.165
軸距 (mm) 1,445
シート高 (mm) 790
車両重量 (kg) 186
エンジン型式 L型2気筒デスモドロミック 2バルブ 空冷
総排気量 (cm3) 803
最高出力 (kW[ps]/rpm) 54(73)/ 8,250
最大トルク (N・m/rpm) 67 /5,750
タイヤ 前 110/80 R18、後 180/55 R17

男心をくすぐる「ソロ専用」という割り切り

トライアンフ ボンネビルボバー ブラック……1,705,000円


 ドッシリとした鉄の塊を意識させる重量感たっぷりなフォルムに一人乗りと割り切った鞍型シートというクラシカルなスタイリングが、現代には目新しい。 リヤリジッドを思わせるスイングアームデザインで、実際のショックはシート下にKYB製をあえて目立たせないように配置している。エンジンは水冷SOHC270度クランクの1200㏄並列2気筒。


「ストレートに近いバーハンドルは位置が遠く、筆者の体格ではやや前傾姿勢になり、シート前方に座る感じ。体格の大きな人に似合いそう。走り出すとどの回転域でも太いトルクと歯切れの良い鼓動感を覚えるが、トップスローは50km/h程度でギクシャク感が出始める。逆に80㎞/h以上ならほぼどの様なシーンでも右手のスロットルコントロールだけで事足りる柔軟な出力特性を発揮する。操縦性も意外と素直。軽快ではないが、ユックリとした重みのある挙動をマスターすれば、気ままな乗り味を含めてなかなか快適。低いポジションに身構え、全身に風を浴びて走る気持ち良さが魅力的だ」

100/90-19インチタイヤを履くワイヤースポークホイールは太くゴツイ印象。φ41mmKYB製正立フロントフォークは120mmのストロークを発揮する。
空冷を思わせる造形のシリンダー&同ヘッドには冷却フィンがあしらわれているが、実は水冷SOHC並列ツインの8バルブエンジンを搭載。ショートストロークタイプの1200㏄で270度クランクを採用している。
フラットなバーハンドルを装備。シンプルなセンターシングルメータと、バーエンドミラーの採用が個性的だ。筆者にはハンドルグリップの位置が少し遠く感じられた。
一人乗りと割り切った鞍型シートを採用。前方先端がスリムなデザインで、足つき性を邪魔しない。見た目は薄手のクッションだが、尻のフィット感は良い。シート下に簡単なリンクを介したKYB製モノショックを装備。ホイールトラベルは76.9mmだ。

足つきチェック(身長170cm)

ハンドル位置が遠いのでシートの前の方に座る事になる。ご覧の通り足つき性はまるで問題無し。シート高は690mmと低く、両足は余裕で地面を捉えることができた。




■■■自動車&バイク系ライター阿部クンの一口インプレ■■■
「素晴らしく巡航性に優れている1台。エンジンは低速から粘りがあり加速は良好。鼓動感も楽しめるため、例えば海岸線をゆっくりと走るようなシーンにちょうどいい。コーナリングでの倒し込みが重いため、細かいコーナーが連続する峠道は不向きかもしれない」

●主要諸元
全長×全幅×全高 (mm) ―×760×1025
軸距 (mm) 1,510
シート高 (mm) 690
車両重量 (kg) 237.5
エンジン型式 水冷SOHC並列2気筒270°クランク
総排気量 (cm3) 1,200
最高出力 (kW[PS]/rpm) 57[77] / 6,100
最大トルク (N・m/rpm) 106 / 4,000
タイヤ 前 130/90 B16、後 150/80 R16

街乗りとの相性に優れる3気筒の加速力

トライアンフ スピードトリプルS……1,460,000円


1050ccの並列3気筒エンジンを搭載した同社の最高峰ネイキッドスポーツ。低く、ややワイドなバーハンドルのエンド部分にはバックミラーを装着。3本のエキゾーストパイプは集合されてキャタライザーを通過した後立ち上げられてシート下2本マフラーに導かれるデザインもユニーク。


「トライアンフの3気筒エンジンが発揮する出力特性は頼り甲斐がありとても気持ち良い。どの回転数からでも素早い追い越し加速ができる懐の広さは、ストリートとの相性が優れている。ワイドなダイヤモンドフレームに吊り下げリジッドマウントされたエンジンブロックもいかにも剛性が高そうに見えるが、実際のその走りも豪快そのもの。レッドゾーンの10000rpmまで一気に加速できるポテンシャルがハンパ無い。しかし不思議と過激ではない乗り味に好感触を覚える。トップ100㎞/hクルージング時のエンジン回転数は3600rpm。市街地ではハンドル幅が広く感じられたが、積極的にコントロールする時の操舵フィーリングを軽快なものにしている。ピレリのディアブロスーパーコルサを履くスリックライクなタイヤのグリップも強力で好印象だった」

110kW/10500rpmの最高出力を発揮する水冷並列3気筒エンジンの搭載が魅力的。DOHC12バルブのショートストロークタイプ1050㏄で、最大トルクは117Nm/7150rpmを誇る。
シルバー塗装されたアルミニウムツインスパーと呼ばれるダイヤモンドタイプ。3気筒のエンジンブロックも剛性メンバーに加わるタイプだ。リヤは片持ち式アルミ合金スイングアーム方式で、オーリンズ製モノショックはプリロードと伸び側圧側共に減衰調節機能がついている。ホイールトラベルは130mm。
ストレートに近いハンドルバーによってポジションはかなり低め。
デザインが一新されたハンドル左側のスイッチ。走行モード切り替えや、5インチフルカラーTFTディスプレーの表示内容を変えられる。5方向ジョイスティックの採用で直感的に操作しやすい。

■■■自動車&バイク系ライター阿部クンの一口インプレ■■■
「見た目は非常に攻撃的だが、実によく調教されていると感じた。スムーズに回るエンジンは3気筒そのもので、ギクシャクせず低速域でも落ち着いてコントロールができる。しかし開けるとまるでジェット機のように加速する鋭さも持ち合わせ、スポーツ走行もお手の物だ」

足つきチェック(身長170cm)


軽い前傾姿勢となるスポーティなライディングポジション。シート高はやや高く825mm。ご覧の通り、両足の踵は浮いてしまう。


●主要諸元
全長×全幅×全高 (mm) ―×780×1070
軸距 (mm) 1,435
シート高 (mm) 825
車両重量 (kg) 218
エンジン型式 水冷並列3気筒DOHC
総排気量 (cm3) 1,050
最高出力 (kW[PS]/rpm) 103 [140] / 9,500
最大トルク (N・m/rpm) 112 / 7,950
タイヤ 前 120/70 ZR17、後 190/55 ZR 17

WSB優勝マシンの遺伝子を継承!

アプリリアTUONO V4 1100 Factory……1,998,000円


  見るからにエネルギッシュな雰囲気を醸すデザイン。世界タイトル獲得の実績を誇る同社最高峰RSV4RFスーパーバイクをベースにフェアリングを剥ぎ取ったネイキッドスポーツがこのTUONO V4である。


「RSV4RFをベースに3 mmボア径を拡大した1077㏄のショートストロークDOHC4バルブ 水冷65度V4エンジンは、ベース車よりもデチューンされているが、129kW/11000rpmの最高出力を発揮。トルクに関してはそれを上回る121Nm/9000rpmを発揮する。トルクを増した出力特性はとても扱いやすい。レッドゾーンは10000rpmから。クランクマスの軽い吹け上がりは強烈で、特に7000rpmから発揮されるパンチ力は凄まじい。恐らく実用上ではRSV4RFを上回るハイパフォーマンスを発揮する。オートシフターのタッチも絶妙の操作フィールを発揮していた。エキサイティングな走りと贅沢なパーツを集めて造られた貴重な一台として、その魅力は侮れない」

6本スポークの赤いキャストホイールが目立つ。ラジアルマウント方式のブレンボ製キャリパーはM50モノグロックタイプ。φ30mmの対向4ピストンタイプだ。フローティングデュアルディスクは軽量ステンレス製。φ330mmという大径タイプをマッチ。倒立フォークはφ43mmのオーリンズ製だ。
いかにも剛性が高そうなフレームは、アルミツインスパー。クレードルを持たないデザインで、水冷65度V型4気筒のDOHC4バルブ1077㏄エンジンを抱えている。
メーターはカラーTFTデジタル表示式。オプションでスマホとの接続も可能。最新のインフォテイメントシステムを備えられる他、様々な電子制御のセッティングを切り替える機能ももつ。
ハンドル左側のスイッチ。上右側のジョイスティクや、トラクションコントロール、ウイリーコントロール、ローンチコントロール、クルーズコントロール等、多彩な使い分けを可能とするスイッチが並ぶ。

足つきチェック(身長170cm)

やや前傾姿勢の強いライディングポジションはエキサイティングな雰囲気。足つき性はご覧の通りつま先立ちとなる。シート高は825mmでやや腰高な印象を受ける。




●主要諸元
全長×全幅×全高 (mm) No Data
軸距 (mm) No Data
シート高 (mm) 825
車両重量 (kg) No Data
エンジン型式 4 スト 水冷 65°V 型4気筒 DOHC 4バルブ
総排気量 (cm3) 1, 077
最高出力 (kW[hp]/rpm) 129 [175] / 11,000
最大トルク (N・m/rpm) 121 / 9,000
タイヤ 前 120/70-ZR17、後 200/55-ZR17

軽快さが自慢の通勤快速号!

キムコGP125……価格未定(今秋発売)


 台湾ではGPX Fiの名称で発売されており、日本では今秋発売予定の最新モデル。前後10インチホイールを履き車格もコンパクトで、原付一種(50cc)からステップアップするにも違和感の少ない。ヘルメット1個が治るシート下収納スペースや、シート後方に設けられた燃料タンク、ニースペース前方のフロント収納など、装備面はスクーターとして標準的なものである。なお、予価は20万円以下とかなりリーズナブルな設定。


「トレーリングアクスルタイプのフロントフォークはボトムケース容量を稼ぎシッカリしたストロークと動きを持つ。ボタンでロックを解除するピリオンステップや、USB電源端子等、こだわりの充実装備も見逃せない。右手のスロットルを捻るとだいたい4000~5000rpmを常用しながら元気良く走る俊敏な動力性能が印象的。レッドゾーンの7000rpmを超えて8000rpmまで回るエンジンの伸びやかさも自慢である。速度に応じてリニアに安定感を増す乗り味と、タイトターンで扱いやすい軽快な操縦性は通勤エキスプレスに相応しい」

正立式のフロントフォークはボトムケースが長めのデザインで、トレーリングアクスル方式を採用。赤いブレーキキャリパーはダブルピストンのピンスライド方式。なかなかスポーティな雰囲気を醸しだしている。
メーターはモノクロ液晶表示と指針式のタコメーター他とのコンビネーション。レッドゾーンは7000rpmから。液晶表示には時計や燃料計も装備されている。各種パイロットランプは右側に集中配置されている。
ライダーの膝前に位置するフロントボックスの左側にはUSB電源が標準装備されている。通勤通学途上でスマホの充電ができる使い勝手はありがたい。
前ヒンジのシートを開けた所。シート下のメットインスペースと、後端にはガソリン給油口がある。給油口の蓋はエアプレーンタイプだ。

足つきチェック(身長170cm)

シート高は780mm。シートもスマートなデザインで足つき性は良好。膝に大きなユトリを持ちながら、両足はベッタリと楽に地面を捉えることができた。




■■■自動車&バイク系ライター阿部クンの一口インプレ■■■
「意外な加速の良さに驚く。エンジンは低速からトルクがあり、あっという間に100km/h近くまで達する。10インチタイヤのおかげもありハンドリングもクイックでコーナーリングが楽しい。ただライポジは窮屈。全身縮こまって乗っているような感じなので、近距離移動でこそその真価を発揮する!」

●主要諸元
全長×全幅×全高 (mm) 1,810× 705 ×1,100
軸距 (mm) 1,220
シート高 (mm) 780
車両重量 (kg) 102
エンジン型式 空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒
総排気量 (cm3) 124.6
最高出力 (kW[PS]/rpm) 6.5[9]/7,000
最大トルク (N・m/rpm) 9.1/5,500
タイヤ 前 3.50-10、後 3.50-10


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