充実のVW GTIシリーズ2モデルに試乗! 実用性とBセグメント最高のスポーツ性を両立するフォルクスワーゲン・ポロGTI、エンスージアスト向けのup! GTI
MotorFan / 2018年9月26日 17時10分
今、普段使いの快適さと速さを追求した走りを両立するスポーツハッチバックが 熱い。VWからGTIのバッチを付けた3モデルが続々登場。その中でもポロGTIとup! GTIの2台の走りの魅力にフォーカスして紹介しよう。 TEXT◎吉田拓生(YOSHIDA Takuo) PHOTO◎平野 陽(HIRANO Akio)
実用性と速さを両立させたポロGTI
GTIというアルファベットが自動車の世界に溢れたのは、末尾の「I」が意味するインジェクションシステムが爆発的に普及し始め70年代半ばのことだった。多くのブランドがその名をこぞって使用したが、自らのDNAにまで昇華させたブランドはVWだけである。
初代ゴルフのスポーティグレードとして追加されたGTIは、ポロやルポといった弟分にまで波及し、ホットハッチの代名詞となったのである。そして今日、新型ポロとup!のGTIモデルが導入されたことで、3モデルのGTIが13年ぶりに勢揃いするという、ナントカ彗星とか皆既月食のような話になっている。中でも注目すべきは、車体も含めて新鮮なポロGTIである。
ベースとなる素の現行ポロの日本導入は今年の3月。兄貴分のゴルフと同じMQBプラットフォームが採用されているので、シャシーは余力十分であり、そこに200㎰を発生する新開発の2.0ℓTSIエンジンと6速DCTが組み合わせられる。
新型ポロGTIの高性能は数値的にも、ほぼほぼスペックからも読み取れるのだが、実際に走り出してみると「それにしてもココまで!」と感じずにはいられない。これがポロ?というくらいの精度の高さが印象的で、ステアリング表面の僅かな弾性によって人と、タイヤの最小限のコンプライアンスによって路面と絶妙に融合している。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10005814/big_652595_201809261616030000001.jpg)
![ベルベットレッドのパネルや各所の赤いステッチなど、黒×赤のコーディネートがスポーティな印象。シートは伝統的なチェック柄を採用。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005814/big_652596_201809261616370000001.jpg)
![「ノーマル」「エコ」「スポーツ」「カスタム」の4つ走行モードから選択できるドライビングプロファイル機能を用意。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005814/big_652596_201809261616370000002.jpg)
「誰がどう扱っても速い」というのが歴代VWのGTI全般の印象であり、それは新型ポロGTIにも通じているのだが、具体的なフィーリングはけっこう違う。ダーツに例えれば、これまではとにかく的がデカイ印象だったのだが、新型は一転して的が小さい。けれど距離が近いので誰でもど真ん中に当てられる、そんなイメージだ。的を外す気がしないので、自信をもってコーナーに入っていける。そりゃあ安心して速いわけである。
日常の使用や遠出を考えると、室内が広いゴルフに軍配が上がるが、GTI特有のドライビングの楽しさまで含めて考えるならばコンパクトなポロGTIが有利である。しかも新型ポロの室内空間は後席の足元スペースを含めて言うほど狭くない。これでホントにBセグメントなのか? だとしたらBセグの常識を、この新型ポロGTIが刷新したということなのだろう。
![200㎰/320Nmを発生する2.0ℓ直列4気筒ターボを搭載。GTIの名に相応しい走りのパフォーマンスを披露する。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005814/big_652598_201809261617230000001.jpg)
GTI濃度が最も濃いup! GTI
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10005814/big_652600_201809261618010000001.jpg)
6年前にデビューしたVW up!の評価は概ね横ばい。その唯一にして最大の要因がいまひとつ賢さに欠けるシングルクラッチ5速ATの存在である。だから今回600台限定で販売されるup! GTIは、GTIであるという以前に、6速MTで弱点を克服したup!としても注目の1台である。 標準の75㎰から116㎰までアップしたエンジンは数値ほどには感銘を受けないが、パワーアップによってポテンシャルを余すところなく使えるようになったシャシーはスバラシイのひと言。
小さいのに、巌のようなドイツ車の趣に溢れている。ドイツの良いモノが220万円弱で買えるとしたら、バーゲンだ。
※本記事は『GENROQ』2018年9月号の記事を再編集・転載したものです。
![フィーリングの良い6速MTを標準装備するストイックなモデル、それがup! GTIだ。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005814/big_652602_201809261619450000001.jpg)
SPECIFICATIONS
フォルクスワーゲン・ポロGTI
■ ボ デ ィ サ イ ズ:全 長4075×全幅1750×全高1440㎜ ホ イ ー ル ベ ー ス:2550㎜ ■車両重量:1290㎏ ■ エ ン ジ ン:直 列4気筒DOHCターボ ボ ア×ストロ ー ク:82.5×92.8㎜ 圧 縮 比:11.6 総 排 気 量:1984㏄ 最 高 出 力:147k W(200㎰ )/4400〜6000rpm 最 大 ト ル ク:320Nm(32.6㎏m)/1500〜4350rpm ■トラ ン ス ミ ッ シ ョ ン:6速DCT ■ 駆 動 方 式:FWD ■ サ ス ペ ン シ ョン 形 式:Ⓕ マクファーソンストラットⓇトレーリングアーム ■ブレーキ:Ⓕベンチレーテッド デ ィスクⓇディスク ■タイヤサイズ:Ⓕ&Ⓡ215 / 45R17 ■環境性能(JC08モ ー ド ) 燃 料 消 費 率 :16.1㎞/ℓ ■ 車 両 本 体 価 格:344万8000円
フォルクスワーゲン up! GTI
■全長×全幅×全高:3625×1650×1485㎜ ■エ ン ジ ン:直列3気筒DOHCターボ 最高出 力:85kW(116㎰ )/5000〜5500rpm 最 大 ト ル ク:200Nm(20.4㎏m)/2000〜3500rpm ■本 体 価 格:219万9000円
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