新型ジープ・ラングラーの日本上陸を祝う発表会がジープ車オーナー・ファン1000人と音楽家の坂本龍一氏らも招いて盛大に開催!
MotorFan / 2018年10月27日 5時50分
11年ぶりにフルモデルチェンジされたジープの本格オフローダー「ラングラー」がついに、11月23日より日本でも販売開始される。それに先立ち10月25日、メディアのみならずジープディーラーの関係者、そしてジープ車のオーナーやファン1000名を招いての発表会が、千葉県浦安市の舞浜アンフィシアターで開催された。その席には音楽家の坂本龍一氏やニューヨーク在住のペインター・DRAGON76氏、ゴスペルシンガーのルース・ウィリアムズ氏らも登壇し、ラングラーの世代交代を盛大に祝福した。 PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)
最初に登壇したFCAジャパンのポンタス・ヘグストロム社長兼CEOは、来場者のみならず全員が参加したという同社社員に謝意を示したのち、同社とジープブランドを取り巻く市場環境について説明した。
フィアットがクライスラーに資本参加した2009年当時、日本市場での販売台数は8515台だったが、フィアットクライスラージャパンが設立された2012年には1万5873台へ倍増。フィアットがクライスラーを完全子会社化しフィアット・クライスラー・オートモービルズとなった2014年は1万8283台となり、2016年には初めて2万台超え(2万27台)を達成した。そして今年2018年は2万3000台超を見込んでいる。
ジープブランド単独では、2009年に1027台だったのが、昨2017年は1万91台と、10年間で10倍の販売台数へ急成長。そのうち4000台をラングラーが占めている。そう、日本におけるラングラーの販売比率は際立って高く、事実北米以外では最も販売台数の多い市場が日本なのだ。なお今年は、1万2000台の販売を目標としている。
また2016年より、ジープディーラー店舗へ新たなCI(コーポレートアイデンティティ)を採り入れたリニューアルを順次実施。さらに今後、店舗数を2020年までに20%以上拡大する計画を明らかにした。そんなジープブランドが掲げているコミュニケーションワードは「自由」「本物」「冒険」「情熱」の4つだという。
そして遂に、新型ラングラーがステージへ登場。ヘグストロム社長はその直後、「一見すると何も変わっていないように見えますが、それこそがまさに我々が狙ったところです。ですが実際には、全てが変わっています」と切り出し、新型ラングラーが持ち前の悪路走破性に磨きをかけながら、オンロードでの快適性や内外装の質感、コネクティビティを大幅に進化させたことを強調している。
11月23日の発売当初、日本に導入されるのは、3.6L V6を搭載する2ドアの「スポーツ」(459万円)、2.0L直4ターボを搭載する4ドアの「アンリミテッド・スポーツ」(494万円)、3.6L V6を搭載し装備を充実させた4ドアの「アンリミテッド・サハラ・ローンチエディション」(530万円)の3グレード。なお来年春には、オフロード性能をより一層強化した「アンリミテッド・ルビコン」を発売予定であることが、同時に発表されている。
続いて、FCAジープ・エクステリアデザイン担当マネージャーのクリス・ピシテリ氏が登壇し、新型ラングラーの内外装デザインについて解説。1941年に軍用車として生まれた「ウィリスMB」から先代JK型ラングラーに至るまでの各車から象徴的なデザイン要素を引用しつつ、特にピシテリ氏が「完璧」と絶賛する1955年デビューの民間用ジープ「CJ-5」のデザインを色濃く反映。新型は「史上最高に洗練されたラングラー」として、「本物」の質感にこだわって構築したことを解説した。
そして、ニューヨーク在住のペインター・DRAGON76氏が新型ラングラーをモチーフにした作品を披露したのち、音楽家の坂本龍一氏と「WIRED」日本版元編集長の若林恵氏が対談。「西洋音楽にも文章と同じで、500年の歴史の間に作られた文法や起承転結があるが、それに従って作るのは飽きてしまった。同じことを続けても面白くない。長い歴史の蓄積をベースにしながら全く新しいものを作り上げる姿勢は、ジープと似ているかもしれない」などと、自身の音楽活動とジープとの共通点について語り合った。
最後はゴスペルシンガーのルース・ウィリアムズ氏が、ラングラーのために作詞・作曲したオリジナル曲「That's Freedom!」を、100人のシンガーとともに披露。その熱気覚めやらぬ中、来場者は閉会後に「ウィリスMB」をはじめとした歴代モデルや新型ラングラー、ジープグッズを思い思いにチェックしながら帰路についた。
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