【ホンダ モンキー 2009-2017年】キャブレターからFIに進化した50cc版の最終モデル
MotorFan / 2018年12月5日 18時15分
2018年(平成30年)、ホンダ モンキーは125ccになって復活するなど、時代とともにフォルムや仕様を変えて進化してきた。2009年(平成21年)、モンキーは厳しい排ガス規制をクリアするため、燃料供給システムをキャブレターからフューエルインジェクション(FI)に変更。特別モデルや限定バージョンも誕生した。 REPORT●北秀昭(KITA Hideaki) PHOTO●4ミニ.net http://4-mini.net/
“モンキーらしさ”を失うことなく、フューエルインジェクション(FI)を採用
「排ガス規制をクリアするには莫大なコストがかかる。そのため、モンキーは生産終了になるかもしれない…」と噂されていた2009年(平成21年)。そんな不安を払拭し、モンキーは厳しい排ガス規制をクリアしてフルモデルチェンジされた。
足周りこそ大きな変更はないが、エンジン本体や一部の外装パーツを一新。“環境に優しい”フューエルインジェクション化による電気系パーツ数の増大で、エンジン周りはファットなイメージにチェンジした。
燃料供給システムは、キャブレターから電子式燃料噴射装置の「PGM-FI」に変更。「PGM-FI」とは、ホンダの登録商標である「Programed Fuel Injection」の略。2009年以降のモンキーはフリークから「FI(エフアイ)モンキー」と呼ばれている。混合気の製造・噴射をコンピュータによる電子制御にすることで、クリーンでエコな排気、始動性の向上、アイドリングの安定、全域においてスムーズな吹け上がりなどを実現している。
ホンダのこだわりがふんだんに詰まった、新しいFIモンキーをじっくりと見てみると……。まず目を引かれるのが、一足先にスーパーカブ系でも採用されていたFlエンジンだろう。
ローラーロッカーアームや吸排気バルブの挟み角変更などに伴い、シリンダーヘッドの形状など外観的にも大きく変更されている。
また、1978年(昭和53年)から継承されてきたフラットなイメージのティアドロップ型ガソリンタンクから、Z50Aをイメージさせる台形の4.3Lガソリンタンクに変更。全体的に丸みを帯びた、親しみやすさに磨きをかけたフォルムに仕上がっているのが特徴だ。
FIモンキーは、バッテリーの配置を左サイドカバー部からシート下に移動するなど、細部に渡り変更されているが、モンキーらしさはまったく変わらず。進化を遂げつつも、ユーザーの期待にしっかりと応えているのがポイントだ。
●初代FIモンキーのスペック
全長:1365mm/全幅:600mm/全高:850mm/乾燥重量:68kg/燃料タンク容量:4.3L/エンジン形式:空冷4サイクルOHC単気筒49cc/最大出力: 3.4ps/8500rpm/最大トルク: 0.35kgm/5000rpm/変速機:4速リターン/クラッチ形式:マニュアル式/タイヤサイズ:前後3.50-8/発売価格(当時):28万9800円
2011年(平成23年) Z50J-9
ブラックカラーで統一したリミテッド
ブラックで統一したカラーリングや特別装備を施したリミテッドを、約1ヶ月間の受注期間限定で発売。シックなブラックのボディーカラー、オシャレなチェック柄のシート、クロームメッキ仕上げの前後フェンダーなど装備も充実。「Monkey LIMITED」のステッカーを施したサイドカバー、専用エンブレムをデザインしたスペシャルキーなども採用。
当時価格は29万9250円。
2012年(平成24年) Z50J-9
新色のイエローカラー
新色のプラズマイエローを追加発売。継続色のセイシェルナイトブルー/ホワイトを含め、2色のカラーバリエーションとなった。
当時価格は28万9800円。
2012年(平成24年) Z50J-9
CR110カラーの限定モデル
新色のプラズマイエローとともに、1962年に発売された市販ロードレースマシン「CR110カブレーシング」をイメージした限定モデルも登場。モンツァレッドの車体色とシルバーカラーのフューエルタンク、クロームメッキ仕上げのスチール製前後フェンダーとマフラーカバー、「Monkey LIMITED」のステッカーを配した左サイドカバー、レッド&ブラックの専用ツートーンシート、専用エンブレムをデザインしたスペシャルキーなどを装備。
当時価格は29万9250円。
2013年(平成25年) Z50J-9
ブラックを基調とした特別仕様
精悍なブラックカラーに仕上げた特別仕様のリミテッド。燃料タンク&シートにはチェック模様をアレンジ。前後ホイール、前後ブレーキパネル、前後フェンダー、左右のクランクケースカバー、フロントフォークはブラック塗装。ヘッドライトケースとエキゾーストパイプカバーはクロームメッキ仕上げ。「Monkey LIMITED」のステッカーを配したサイドカバー、専用エンブレムをあしらったスペシャルキーなど装備も充実。
当時価格は29万9250円。
2014年(平成26年) Z50J-9
くまもんをイメージしたモンキー
熊本県のPRマスコットキャラクター「くまモン」をイメージした「モンキー・くまモン バージョン」。くまモンのイメージカラーであるブラックとレッドを基調にしている。くまモンのイラストバッジと立体的な「HONDA」のエンブレムや、くまモンのほっぺたをイメージしたレッドのホイールもポイント。
当時価格は33万6960円。
2016年(平成28年) Z50J-9
シックなハーベストベージュカラー
アドベンチャーをコンセプトに専用装備を施した、新色のハーベストベージュを追加設定。ガソリンタンクには、ヘルメットとゴーグルをつけた愛らしい「猿」をモチーフにした専用デザインのタンクバッジを採用。
当時価格は33万6960円。
2017年(平成29年) Z50J-9
モンキーの50周年アニバーサリー
モンキーの発売50周年を記念し、1967年に発売された初代モデル「モンキーZ50M」のカラーリングイメージを踏襲した記念モデル「モンキー・50周年アニバーサリー」。記念モデルにふさわしい専用の立体エンブレムやメインキーなどを採用。
当時価格は35万2080円。
2017年(平成29年) Z50J-9
50ccモンキーの最終モデル
モンキーの発売50周年を記念して発売された「モンキー・50周年スペシャル」。スチール製の前後フェンダーや燃料タンク、ヘッドライトケース、サイドカバーなど、各部にクロームメッキを実施。
50ccモンキーの最終型となる同モデルは、購入希望者が殺到し、限定台数を大きく上回ったため、ホンダの本社(東京・青山)で公開抽選会が行われた。その結果プレミアが付き、ネットオークションでの新車価格が驚くほど高騰したことでも有名。現在でも高額で取り引きされている。
当時価格は43万2000円。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ホンダ「小さなレジャーバイク」がスゴイ! “レトロ”な見た目×5速MT搭載の“本格派”! 世界中で愛される「モンキー125」とは
くるまのニュース / 2025年1月9日 5時50分
-
同系列エンジンのCS90系パーツを流用して かもめカブ90のエンジンチューニングにトライ
バイクのニュース / 2025年1月8日 7時10分
-
ジュニアかSGか!? メグロの軽二輪が60年ぶりに復活!! 快活な走りが味わえる
バイクのニュース / 2025年1月3日 12時10分
-
ホンダの元祖アドベンチャーは原付だった!? 極太タイヤの「ノーティダックスホンダCY50」とは
バイクのニュース / 2024年12月31日 19時40分
-
カワサキ、最新「メグロS1/W230」に感じる昭和 手頃な軽二輪モデルで伝統の姿と鼓動を再現
東洋経済オンライン / 2024年12月20日 10時20分
ランキング
-
1「フジテレビの疑惑」は氷山の一角である…女子アナがいまだに「大物芸能人の接待」に利用される本当の理由
プレジデントオンライン / 2025年1月17日 20時45分
-
2「やめて…逆走自転車」 何でもアリじゃないのに…無法地帯状態!? 取り締まり強化も違反行為跡を絶たず! 道交法での扱いは?
くるまのニュース / 2025年1月17日 16時40分
-
3インフルエンザ猛威、要因はコロナ禍で流行しなかったことによる免疫力低下か…子どもの脳症に注意
読売新聞 / 2025年1月17日 14時32分
-
4がんや虫歯を“検知”する歯ブラシ開発「歯医者の必要ある時に知らせてくれる」と開発者 日本でも意識高まる
よろず~ニュース / 2025年1月17日 21時50分
-
5保冷剤って、増えると捨てがちだけど…意外な活用方法 消臭、ボディケア…プロが教えるライフハック話題
まいどなニュース / 2025年1月17日 7時20分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください