サフィロが100%ニッケルフリーのめっき製造工程を導入
MotorFan / 2018年12月11日 9時0分
サフィロは10日、100%「ニッケルフリー」の製造工程をロンガローネ工場に導入し、金属表面加工の技術革新における最先端の地位を確かなものにした。最初にニッケルフリー工程の実験研究に着手してからわずか2年で、サフィロは、ニッケルフリーでシアン化合物を使用しなめっき工程の開発に成功。これらの工程は検証試験をすでに終了し、現在すべての製造ラインに導入され、ハイエンドからミドルセグメントのアイウェア製品の生産に用いられている。
アイウェア業界では初めてとなる新たなめっき加工技術の導入により、現在ロンガローネ工場で生産されている金属製フレームは、これまでと同じなめらかさ、耐摩耗性、耐腐食性を誇り、ニッケルフリーを実現している。近頃の改修により最先端技術を導入した社内実験室で、定期的に品質管理を実施しているため、サフィロは、適用法の下で課される基準よりも厳格かつ高度な品質基準を被覆工程に適用することができる。
サフィロにとって、ニッケルフリーの装飾めっき仕上げを開発することは、従業員と消費者の安全を保証するためにきわめて重要な課題だった。銀白色の金属であるニッケルは、なめらかで光沢のある仕上がりになることから、伝統的にアイウェアのめっき処理に使われてきた。また、他の表面処理の下地としても使われている。
アイウェアは、皮膚に直接接触する範囲が限られてはいるものの、ニッケルアレルギーやアレルギー接触皮膚炎の原因となり、かゆみや湿疹を引き起こす可能性のあるアクセサリーに含まれる。世界中の男性の1%、女性の10%に、ニッケルアレルギーが起こると推定されている。また、めっき槽に使用されるニッケル塩は、吸入による発がん性物質に分類されている。したがって、発がん性物質への暴露に関連するリスクから従業員を守るため、取り扱い時には厳格な予防・防護措置を講じる必要がある。
過去2年間、サフィロは、研究開発と新技術のために500万ユーロを投資してきた。そのうち100万ユーロ近くが、製品の卓越性を確保するために、金属表面のめっき処理技術に費やされた。革新的なニッケルフリー工程を開発し、それに対する認証を取得したことは、サフィロが近頃成し遂げた最も素晴らしい成果のひとつ。このほかにも、持続可能性、環境負荷低、安全に対する一連の取り組みをロンガローネ工場において導入した。たとえば、貴金属のリサイクリング、工業用水の再使用(および、それによる水使用量と廃水量の削減)、CO2排出量の削減、労働安全衛生指数の向上など。
サフィロは、品質、安全性、企業の社会的責任に関して、最もハイレベルな認証を取得している。直近では、ISO50001エネルギーマネジメントシステムの認証が現在進行中だ。それが可能になったのは、省エネ対策、持続可能で環境への影響が少ない材料の使用、CO2排出量の削減など、さまざまな要素のおかげである。これらの要素は、社内で使用するすべての製造法と技術について、常に外部機関の監視を受けている。
約1,000人の従業員が働くロンガローネ工場は、ベネト地方、フリウリ地方、ロンバルディア地方にある4つのサフィロ工場の中で、最も大きい。最新設備を備え、一貫生産を行う同工場は、主に金属製アイウェアの生産に重点を置いており、生産サイクルの全過程をカバーし、最先端の技術を用いている。また、ロンガローネ工場では職業訓練にも継続的に力を入れており、スタッフが常に最新の工芸生産技術を習得できるようにしている。なぜなら、同工場で生産される製品のほとんどは、アイウェア製造におけるサフィロの140年の伝統にのっとり、手作業で作られているからだ。
今日、サフィロは、引き続きその技能と人手をかけた工芸生産に力を入れ、卓越性とクラフトマンシップを大切にしていくとともに、オートメーションを導入して生産性向上とコスト削減を図り、ハイエンドのアイウェアだけでなく「プレミアム/コンテンポラリー」および「マス・クール」セグメントの製品にも、サフィロ独自の伝統的ノウハウを生かせるようにすることを目指している。
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