「わずか3kg」ではない。マツダ、Mazda3から、1310MPa級高張力鋼板冷間プレス部品を採用。世界初の技術
MotorFan / 2019年1月10日 13時45分
マツダは、新日鐵住金、JFEスチールの両社と、それぞれ共同で1310MPa級高張力鋼板を用いた車体構造用冷間プレス部品の開発に世界で初めて成功した。 マツダでは、この1310MPa級高張力鋼板を取り入れた新世代車両構造技術「SKYACTIV-VEHICLE ARCHITECTURE(スカイアクティブ ビークル アーキテクチャー)」を、新型「MAZDA3」から順次、採用していく。
高張力鋼板を自動車の部材に用いると必要な耐力をより薄肉で確保できるため、車体を軽量化でき、操縦安定性能の向上や燃費性能の改善に貢献できる。また、衝突安全性能を確保するために高い強度も求められており、より高強度な鋼板の適用が期待される。
これまで冷間プレスで成形した部品を車体構造に採用する場合、成形性や加工後の寸法精度の確保の難しさから、高張力鋼板の強度は1180MPa級の採用に留まっていたが、それぞれ共同で技術開発に取り組み、適正な製造条件を定めることで、1310MPa級高張力鋼板の採用を可能にした。従来の1310~1470MPa級高張力鋼板は、バンパー部品などに適用されてたが、ロール成形など加工方法が限定されていた。今回の1310MPaは、冷間プレス成形による車体骨格部品の強度としては、世界最高レベルだ。
新型「MAZDA3」に1310MPa級高張力鋼板を採用した部品は、フロントピラーインナー、ルーフレールインナー、ヒンジピラーレインフォース、ルーフレールレインフォース、No.2クロスメンバー、サイドシルインナーレインフォースで、従来車の同部品と比べると合計で約3kgの軽量化を達成している。
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