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ボルグワーナー:電動アクスル「iDM」が電気駆動を新たなレベルに

MotorFan / 2019年1月25日 17時20分

ボルグワーナー:電動アクスル「iDM」が電気駆動を新たなレベルに

ボルグワーナーは、同社のドライブモジュールで、今後数年間をかけて電動ドライブの設計を大幅に簡略化する。先行製品である電動ドライブモジュール(eDM)がすでに量産化されている一方で、専用に開発されたパワーエレクトロニクスを特徴とした完全な統合ドライブモジュール(iDM)が、次のステップとして続く予定。

 この製品群は3つの異なるバージョン(iDM XS、iDM S、iDM M)で提供され、アーキテクチャおよび用途により、乗用車・軽量の商用車のフロント・アクスルかリア・アクスルに容易に統合できる。

 ボルグワーナーのソリューションは電気自動車用とともにP4タイプのハイブリッド車にも適しており、モーターは前輪駆動車のリア・アクスルに搭載される。このソリューションは高効率のパワーエレクトロニクスを、先進のトランスミッションシステムおよびボルグワーナーの高効率バー巻線ステータを特徴とする業界最先端のドライブモーター技術と統合し、拡張性があり、コンパクトなパッケージを構成する。

 ボルグワーナーのiDMの最新のコンポーネントは、パッケージの小型化、簡素化、高効率化を可能にし、車両の動きとエネルギー管理の高度な制御のためのオプションとして機能する最適なソフトウェアを提供する。このソフトウェア・アーキテクチャーは現在の市場要求を満たし、AUTOSARなどの一般的なプラットフォームへの適合が容易であるほか、車載用電子部品の安全性要求レベルで最も高い基準とされるASIL Dにも対応し、安全性にも配慮している。
 現在の車両システム内で交換されるデータ量の増大に対処するため、ボルグワーナーの最新のパワーエレクトロニクスは、CANまたはCAN FDバスと合わせて使用可能。

 全般的に、iDMの主なメリットには、アーキテクチャに拡張性がありモジュラー方式であること、利用可能なギア比および電気モーターのサイズの範囲が幅広いことが含まれ、これにより顧客の要求に柔軟に対応可能となっている。直流 (VDC) の250ボルトから450ボルトで動作し、90kWから160kWまで、および2,500Nmから3,800Nmまでの、極めて大きな出力密度とトルクを提供する。
先進的なトランスミッションテクノロジーはスムースで静かな動作を提供し、バー巻線ステータ・モーターに関する特許取得技術は、卓越した、騒音、振動、およびハーシュネス特性における優れた性能をもたらす。
 iDMモジュールで使用されるすべてのコンポーネントは、ボルグワーナーが有する実証済みテクノロジーのポートフォリオの一部であり、また単独のソリューションとしても利用可能。ボルグワーナーはイノベーションの推進を続け、グローバルに展開する各OEMの主要パートナーとしての地位を拡大していく。

 ボルグワーナー・パワードライブシステムズの社長兼事業本部長のステファン・デメール博士(Dr. Stefan Demmerle)は、「iDMにより、ボルグワーナーは、顧客各社のハイブリッド車および電気自動車を駆動するための、高度に統合された推進ソリューションを提供します。同時に、当社はハイブリッドおよび電気駆動のためのソリューションに関して、選ばれるサプライヤーとしての地位を確実なものとしています。
 当社は電気自動車でキーとなる要素、すなわち、電気モーター、トランスミッション、パワーエレクトロニクス、およびサーマルマネージメントシステムを提供しています。
世界の自動車メーカーはよりクリーンでより環境に優しい未来の実現に向けて前進しています。それに伴い、当社は包括的なポートフォリオによりクリーンテクノロジーソリューションにおけるプロダクトリーダー、および世界中の自動車メーカー各社の強力なパートナーとなっています」と述べている。

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