どこをとっても「スーパー」。究極のウラカンのパフォーマンスやいかに:ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダー
MotorFan / 2019年2月16日 17時30分
ベビー・ランボルギーニ、ウラカンのハイパフォーマンス・モデル、ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダー。そのルックス、パフォーマンスは、どこから見ても「スーパー」だった。もちろん、価格も、だが。ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーをジャーナリスト世良耕太が試す。 TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)
ヨーロッパで移動のアテンドをしてくれた青年の口癖が「スーパー」だった。「オーケー」とか「グッド」の代わり に使っているらしく、例えば「何時に戻ってくる?」の問いに「5時頃かな」と答えた場合などに、「スーパー」と返事を寄こしてくる。単なる相づちだとわかっていても、「いや、そんなたいしたこと言っていないんだけど」と妙な気分になったものだった。
ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダーが相手なら、いくら「スーパー」を連呼しても周囲を戸惑わせることはないだろう。なにしろ、なにからなにまで“スーパー”なのだから。「カウンタック」が刷り込まれている世代でなくとも、このクルマが「スーパー」であることは、そのフォルムを見ればわかる。地を這うようなフォルムで、全高は1180mmしかない。
エンジンを始動するには、センターコンソールにある赤いカバーを持ち上げてボタンを押す必要がある。始動と停止のたびにひと手間かけさせて、このクルマがスーパーであることを感じさせる仕掛けだ。ドライブモードのセレクトはスーパーなクルマのお約束で、ボタン式。ところが、肝心要の「D」のボタンが見あたらない。
探し相手はステアリングホイールのスポーク部にある。ターンシグナルを右に出したければ小さなノブを右に倒し、左に出したければ左に倒せばいい。反対に倒せば消えるだろうと決めつけてその通りに操作すると、右左順番にターンシグナルを点滅させて走る挙動不審なウラカンになってしまうので、注意されたい。
ステアリングの奥に見えるメータークラスターには、色鮮やかなグラフィック表示が特徴の液晶ディスプレイが収まっているが、レーシングカーに範をとっていることを考えればこれもフツーで、サーキットで競技を行なう専用車(つまりレーシングカー)のグラフィックに寄せている。
エンジンは5.2ℓV型10気筒自然吸気で、ポート噴射と直噴を併用する。バンク角は90度でドライサンプ潤滑だ。最高出力は470kW(640ps)/8000rpm、最大トルクは600Nm/6500rpmを発生。文句なしにスーパーである。
背後で響く(←ココ大事)サウンドがたまらない。モード切り替えはストラーダ(STRADA:英ROAD)、スポルト(SPORT)、コルサ(CORSA:英RACE)の3種類が用意されており、ステアリング下部の赤いスイッチで切り替えが可能だ。
スポルトに切り替えるとサウンドが一変する。低めのギヤを選択するので常用回転が高くなり、燃料消費が心配……になるような人にはおすすめできないが、一度でもスーパーなサウンドを聴いてしまったら、スポルトがデフォルトになるはずである。ちなみに、筆者は短い試乗期間中、スポルトにほぼ固定。カーンと突き抜けるサウンドを存分に楽しんだ。
0-100km/h発進加速の公表値は3.1秒で、それが盛った(削った?)数値でないことは試してみればわかる。カーンと突き抜けたサウンドとともに強烈な加速Gが全身を貫く。そろそろヤバイんじゃないかとアクセルペダルを戻すと、バラバラバラと、一転して下品なサウンド(この場合、ほめ言葉)を奏でる。カーン、バラバラ、カーン、バラバラで、病みつきになること請け合いだ。
車名にペルフォルマンテ(Performante)を関するモデルの特徴は、ALA(Aerodynamica Lamborghini Attiva)と呼ぶ可変制御の空力システムを搭載していることだ。フロントスポイラーとリヤウイングに設けられたフラップを開閉し、加速時には空気抵抗を小さくし、コーナリング時には垂直荷重を増やす方向で作動するのが基本概念である。
コックピット背後にあるエンジンフードを開けると、大仰なダクトが現れ、リヤウイングのステーにつながっているのが確認できる。リヤウイングの背面を見上げると、前縁付近にスリットが行儀よくならんでいるのが見える。F1でDRS(ドラッグ削減システム)が導入される前の一時期、一部のチームが導入したドラッグ削減システム(Fダクトと呼ばれたシステムも同じ原理)と同じ構造だ。スリットから空気が出てくると、それまで背面に張り付いて流れていた空気が剥がれ、失速。ドラッグ(空気抵抗)が減る仕組みである。ALAが実際にDRSとして機能しているかどうかは未確認だが。
いずれにしても、可変空力システムなど、サーキットでこそ真価を発揮するシステムだろう(左右の空力制御も行なっている模様)。そんなシステムを当たり前のように採用してくるあたり、「スーパー」である。ここぞとばかり、口に出して言おう。
ランボルギーニ・ウラカン・ペルフォルマンテ・スパイダー
■ボディ寸法
全長×全幅×全高:4506×1924×1180mm
ホイールベース:2620mm
車両重量:1507kg
サスペンション:F/Rダブルウィッシュボーン
駆動方式:MR
■エンジン
形式:V型10気筒DOHC
排気量:5204cc
ボア×ストローク:84.5×92.8mm
圧縮比:12.8
最高出力:640ps(470kW)/8000rpm
最大トルク:600Nm/6500rpm
使用燃料:プレミアム
■トランスミッション
7速DCT
価格○3846万2615円
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