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道路交通法に定められた「法定最高速度」を超えた制限速度アップが、法律違反とならない理由!【交通取締情報】

MotorFan / 2019年2月21日 18時15分

道路交通法に定められた「法定最高速度」を超えた制限速度アップが、法律違反とならない理由!【交通取締情報】

一般道は60km/h、高速道路は100km/h。道路交通法施行で定められた「法定(最高)速度」として、ほとんどのドライバーは認識済みだ。が、昨今、警察の「最高速度規制見直し策」の一環として、高速道路で120km/h、一般道でも70~80km/hといった区間限定の最高速度アップが各地で実施されている。確かにドライバーにとっては嬉しいできごとだが、それにしても、法律で決まっていることを、警察の一存で、コロコロ変えちゃっていいの? という疑問も湧いてくるというもの。が、その答は、実は意外なところにあったのだ!

「法定速度」より「指定速度」の方が偉いんです!?

道路交通法施行令にて定められている「法定速度」は以下の通り。

第十一条 自動車及び原動機付自転車が高速自動車国道の本線車道(第二十七条の二に規定する本線車道を除く。次条第三項において同じ。)以外の道路を通行する場合の最高速度は、自動車にあつては六十キロメートル毎時、原動機付自転車にあつては三十キロメートル毎時とする。

第二十七条 最高速度のうち、自動車が高速自動車国道の本線車道(次条に規定する本線車道を除く。次項において同じ。)を通行する場合の最高速度は、次の各号に掲げる自動車の区分に従い、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。
一 次に掲げる自動車 百キロメートル毎時

以下略

 つまり自動車は、国内の一般道路では60km/h、高速道路では100km/hまでしか出しちゃいけないことになっているが、一部区間ではあるが、3/1から新東名高速や東北自動車道では120km/hに、千葉県の京葉道路では80km/hに、地方の幹線道路の一部ではすでに60km/hから70~80km/hに、制限速度が「法定(最高)速度」を超えるスピードに引き上げられている。果たして、法律順守を建前としている警察(正式には都道府県の公安委員会)が、勝手に決めていいのだろうか。

 その答は、「OK」! 実は各公安委員会が設定する「法定速度」を超える「最高速度」は「指定速度」というものであり、以下のように、原則として「法定速度」に対して優先されるものなのだ。
※ただし、原付や牽引車などは、指定速度が法定速度を超える場合であっても、法定速度(原付は30km/h)を守らなければならない。

道路交通法第22条
1.車両は、道路標識等によりその「最高速度が指定されている」道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。

 「」内がいわゆる、「指定速度」のこと。「法定速度」を上回る場合だけでなく、下回る場合もすべて、「指定速度」となる。つまり、「法定(最高)速度」では60km/hのはずなのに、40km/hや50km/hに制限されている一般道が存在するのは、この制度によるものだ。また、「法定速度」で100km/hと規定されている高速道路で、大型トラックの「最高速度」が80km/hに規制されているのも同様のことだ。

 というわけで、「法定速度」はあくまでも原則であり、道路の規格や交通量、実勢速度などにあわせて警察(公安委員会)が適正な「最高速度」を指定できるという制度は、ドライバーにとっても大歓迎。設計速度が140km/hといわれる新東名高速はもちろん、高速道路同様に「高規格幹線道路」に属する一般道でも、今後、さらに「最高速度」が引き上げられていくことだろう。もしかしたら「最高速度150km/h」なんていう高速道路や、「100km/h」で快適に走れる一般道が現れるかも知れない。

標識の「110」と「80」はいずれも法定速度とは矛盾しているから、どちらも指定最高速度ということになる。

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