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Arm:1兆個のデバイスがインテリジェントにつながるクラウド環境の構築に向けた新プラットフォームを発表

MotorFan / 2019年2月21日 17時40分

Arm:1兆個のデバイスがインテリジェントにつながるクラウド環境の構築に向けた新プラットフォームを発表

Armは、インフラストラクチャ向けの包括的な2種類の新プラットフォーム「Arm Neoverse N1」および「Arm Neoverse E1」を発表した。これらは、5G時代の多様化するインフラストラクチャに対応する革新的なプラットフォームだ。

 Armは昨年10月、1兆個のデバイスがインテリジェントにつながる世界においてクラウドからエッジに至るインフラストラクチャ機器の基盤となる「Arm Neoverse」を発表(*1)した。その後も、ファーウェイとHPE(Arm初のトップ500スーパーコンピュータ)の発表により、Armのエコシステムは勢いが増し続けている。さらに、AWS Gravitonの発表も世界中で大きな反響を呼び、その詳細についてはArmのブログ記事(*2)でも解説している。これらはいずれも、5Gとともに到来する機会とIoTがもたらす未来に対する、テクノロジー業界の取り組みの素晴らしい成果を裏付けるものとなっている。

*1) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000022759.html
*2) https://www.arm.com/company/news/2018/11/arm-and-aws-working-together-to-reinvent-the-cloud

 こうしたインテリジェント・デバイスはいずれも、データの利用モデルが今後数年間で変わることを示しており、情報の保存、処理、管理方法の変化を促している。NetflixやYouTubeなど動画を配信するインターネット・モデルは、エッジ部で生成される情報を利用、管理、処理するモデルへと移行している。こうした要因やムーアの法則の終焉を考えると、万能型のコンピューティングの時代は終わろうとしていることが分かる。専門的な演算リソースの多様化と、アプリケーション別のニーズに特化した柔軟なアーキテクチャの必要性に牽引され、新しい時代を迎えようとしている。

 この新たなインフラストラクチャ・モデルに対応して開発されたのが、Neoverse N1プラットフォームとNeoverse E1プラットフォームからなる2種類のArm Neoverseプラットフォームだ。Arm独自のビジネスモデルとプラットフォーム・イネーブルメント機能の組み合わせにより、Armのパートナー・エコシステムを通じて、広範なイノベーション、極めて高い拡張性、多様なコンピューティング・ソリューションが実現する。

Arm Neoverse N1:クラウドからエッジまで、スケーラブルなインフラストラクチャへの変革を加速

 Neoverse N1プラットフォームによって、この世代のインフラストラクチャの演算性能は、今日の業界では見られない水準まで高まる。それは、Arm自身の当初の予想(*3)すら上回っており、整数演算は60%以上(*4)、クラウド環境の主要なワークロードでは2.5倍の性能向上を達成する。そして、Neoverse N1プラットフォームの電力効率、パフォーマンス、実装面積のメリットをパートナーが最大限活用できるよう、最先端の7nmプロセス技術向けに最適化を行っており、これによりパートナーは最先端プロセスの恩恵を得ることができる。

*3) https://www.arm.com/company/news/2018/10/arm-neoverse-the-modern-cloud-to-edge-infrastructure-foundation
*4) Spec int 2017 estimate, base, rate=1

 演算性能の進化以外にも、Neoverse N1プラットフォームは、サーバークラスの仮想化、最先端RASのサポート、消費電力とパフォーマンスの管理、システムレベルのプロファイリングなど、インフラストラクチャ・クラスの各種機能を採用し、一から開発された。コヒーレントなメッシュ・インタフェース、業界をリードする電力効率、緊密な統合を実現するコンパクトな設計も特長としており、4コアから128コアのマルチコア化も可能。この極めて高い拡張性により、Armのパートナーは、自社のカスタムシリコンにオンチップのアクセラレーターなどの機能を追加し、多様な演算ソリューションを柔軟に開発できる。こうした要素のすべてが組み合わされることで、半導体メーカーはインフラストラクチャの顧客向けに総所有コスト(TCO)を抑えたソリューションを提供できる。

Arm Neoverse E1:インフラストラクチャの能力を高め、次世代のスループット要件に対応

 データの爆発的な増加によって求められるのは、演算性能の向上だけではない。次に重要な側面として、往来するデータの処理、分析、フィルタリング、保存などがある。世界が5G以降の世代へと進む中、ネットワーク・インフラストラクチャは、大規模な変革期を迎えている。

 4Gからよりスケーラブルな5Gインフラストラクチャに移行しつつ、多様化の進む演算要件に対応できるよう、Neoverse E1プラットフォームには独自の設計がなされた。Neoverse E1には、高効率のデータ・スループット向けにインテリジェントな設計が採用されており、前世代の製品と比べてスループット性能は2.7倍、スループット効率は2.4倍、演算性能は2倍以上向上する。このほか、エッジからコアまでのデータ伝送では、スケーラブルなスループットを達成しており、35W未満の基地局から数百GBのルーターまで、あらゆる製品をサポートする。

 Armの多様なソフトウェア・エコシステムは、従来のネットワーキング・ソフトウェアのスタックと業界をリードするオープンソースのソフトウェア・デファインド・ネットワーク(SDN)ソリューションをサポートしており、ネットワーク・インフラストラクチャ全体でNeoverse E1プラットフォームを存分に活用できる体制が整っている。

Armエコシステムの進化

 Neoverseのソフトウェア・エコシステムは、過去10年間の投資によって、かつてないほど強力になっており、Armベースのインフラストラクチャ・プラットフォームのシームレスな導入に向けた市場の対応能力もかつてないほど高まっている。特に、この18カ月間のオープンソース・コミュニティと開発者の間で見受けられるNeoverseプラットフォームのサポートの勢いとコラボレーションは特筆すべきものといえる。

 1兆個のデバイスがネットワークにつながる世界と、新たなデータ演算要件の急増は間近に迫っている。Armのエコシステム、ビジネスモデル、技術的なリーダーシップにより、Armアーキテクチャは、次世代インフラストラクチャの構築に際して理想的な選択肢となっている。このたびの新プラットフォームの発表は、単に新製品の立ち上げに留まるものではない。20年以上にわたって選択肢と経済の柔軟性が奪われてきた市場の解放という大きな可能性を持った瞬間を意味している。

 前述の通り、われわれは演算ニーズの新時代に突入している。ムーアの法則の終焉をものともしないロードマップを提示しているArmは、市場のニーズに基づくカスマイズとイノベーションの自由をパートナーに提供することで、2021年までの間、世代毎に30%のパフォーマンス向上を達成していく。

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