初代から五代目D:5まで───三菱デリカ50年の歩みを振り返る
MotorFan / 2019年3月31日 8時10分
現在も国内で販売されている三菱の車名としては、最も長い歴史を誇るのがデリカだ。その50年に及ぶ歩みの中で、デリカは常にアウトドアを楽しむ多人数乗車のクルマであり続けた。ここでは、そんな五世代にわたるデリカの進化の跡を振り返ってみる。
1st 最初のデリカは小型トラックだった(1968〜)
![1968年6月17日、三菱重工(当時)は、1台のキャブオーバータイプトラックを発表。このクルマに与えられた名前が、デリカだった。当初は600㎏積トラックだけだったが、翌69年3月にデリカバンとともに、今のデリカD:5につながる9人乗りのデリカコーチも新発売。クラス最大の9人という乗車定員と、乗用車に相応しい快適な乗り心地と居住性で人気を集めた。エンジンは58㎰の1.1ℓで、最高速度は115㎞/h。価格は58万円〜63万円。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172462_201903151739550000001.png)
![デリカ75(1.4ℓエンジンで積載量を750㎏にアップした)は74年にマイナーチェンジ。グリルと一体化した丸目4灯フェイスに。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172463_201903151740280000001.png)
![積載量1t未満の小型トラックの中で、キャブオーバーボディを生かして他車より+100㎏上回る積載量600㎏が自慢だったデリカ。クラス初の3人乗りキャビンを採用し、快適性も優秀だった。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172464_201903271037160000001.jpg)
![こちらはメーカーが架装したキャンピングカーとして話題を集めたデリカキャンピングバン。ポップアップルーフにベッド、シンクまで備えていた。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172465_201903271037170000001.jpg)
2nd スターワゴンの名前で再デビュー(1979〜)
![1979年6月25日、デリカのフルモデルチェンジに合わせて、9人乗りワゴンが「デリカスターワゴン」と名前を改めて登場。ボディサイズの拡大により居住性が高められたほか、クラス初の5速MTを搭載。2列目&3列目はフルリクライニング式で完全フラットになるなど、ワゴンとしての使い勝手も劇的に向上した。登場時は86㎰の1.6ℓエンジンを搭載。後に1.8ℓ、2.0ℓ、2.3ℓディーゼルも加わる。価格は99万7000円〜112万2000円。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172467_201903151742560000001.png)
![ルーフカーペットやリヤワイパー、 熱線プリントリヤガラス、間欠ワイパーなどを装備し、乗用車としての快適性を高めた。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172468_201903271037170000001.jpg)
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172469_201903271037170000001.png)
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172469_201903271040370000002.jpg)
82年10月には4WDモデルを追加。パジェロのシステムを流用したため、大径タイヤで車高も高くなり、まるでカスタマイズしたかのよう。
3rd モノコックボディでより乗用車感覚に(1986〜)
![1986年6月19日、7年ぶりのフルモデルチェンジで三代目に進化。ボディはモノコックに変わり、軽量化と剛性アップが図られる。スペース効率を追求したソフトキューブスタイルと相まって、広く快適な室内スペースを確保。4WD車にはホワイトで統一したガードバーやステップの他、1BOX4WD初の15インチワイドタイヤの装着で精悍なイメージを高めた。エンジンは2.0ℓガソリンと2.5ℓディーゼルターボ。価格は117万9000円〜251万2000円。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172472_201903151745390000001.png)
![クラス最大、530㎜のロングスライドに加え、独立して回転した上に斜め30度の位置で固定できるパーソナル回転シートを採用。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172473_201903271041230000001.jpg)
![後席ルーフ左右をガラス窓にしたクリスタルライトルーフと大型高級照明により、新しい視界の確保と豪華な光の世界を実現した。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172474_201903271041240000001.jpg)
![90年8月のビッグマイナーチェンジではエクステリアの改良の他、クラス初となるプロジェクターランプを採用。 2.4ℓガソリンエンジンも追加された。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172475_201903151747020000001.png)
4th フロントエンジンレイアウトを採用(1994〜)
![1994年5月12日、まったく新しいコンセプトのデリカスペースギアとして四代目が登場した。最大のトピックはフロントエンジン化されたこと。新安全基準に適合させるとともに乗用車感覚溢れる快適性を手に入れた。メカニズム面ではセンターデフロックを含む4つの走行モ ードを選べるスーパーセレクト4WDを採用し、パジェロ並みの走破性を持つミニバンとして人気を博した。ちなみにグレードは全部で44種類! 価格は181万9000円〜435万4000円。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172478_201903151748250000001.png)
![フロントエンジン化によって前席から後席までウォークスルーが可能になった。セカンドシートは横向き、対座など多彩なアレンジが可能。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172479_201903271041240000001.jpg)
![運転席まわりの空間も十分に確保され、セダンに限りなく近い自然なドライビングポジションが得られるとともに高い静粛性も手に入れた。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172480_201903271037180000001.jpg)
![97年7月のマイナーチェンジではグリルガードがなくなり、フロントブリスターフェンダーを採用。エアロモデルも登場した。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172481_201903151749370000001.png)
5th 今につながる五代目モデル(2007〜)
![五代目はデリカD:5と名を変え、2007年1月31日に登場した。環状骨格構造リブボーンフレームを採用し、優れた安全性と居住性を得た。先代より100㎜全高を低めながら室内高は逆に100㎜高めている。最低地上高も210㎜となり、クロスオーバーSUVに匹敵する対地障害角を確保した。当初は2.4ℓガソリンエンジンのみだったが、12年12月にミニバン初の2.2ℓクリーンディーゼルを追加。価格は261万4500円〜341万2500円。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172483_201903151750490000001.png)
![助手席前には上下2段の保冷、保温機能付き大容量グローブボックスを設定。最大で2ℓのペットボトルが2本収納できた。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172484_201903271037180000001.jpg)
![走行状況に応じて前後輪へのトルク配分を適正にコントロールする電子制御4WDを採用。走行モードは2WD、4WD、4WDロックの3つ。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172485_201903271037190000001.jpg)
![2列目&3列目にロングスライド機構を採用することで、居住空間と荷室スペースを最適な状態に調整できるとともに余裕の足元空間を確保。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172486_201903271037190000001.jpg)
![当初は4WDのみだったが、07年5月に2WDモデルが追加された。それと同時に専用デザインのエアロパーツを装着した「ROADEST」も新たに設定される。](https://motor-fan.jp/images/articles/10008674/big_1172487_201903151752350000001.png)
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