交通機動隊パトカーの「速さ」の秘密を探る! いまさら聞けないパトカートリビアPART1【交通取締情報】
MotorFan / 2019年3月27日 17時15分
交通機動隊、警ら隊、所轄署etc.、一口にパトカーと言っても、管轄部署、任務などの違いによっていろいろなパトカーが存在するという話は、以前、お伝えしたが、実は、交通機動隊のパトカーは、任務以外にも、クルマの車体構造や基本性能が他に比べて明らかに違う。巷では「狙われたら逃げ切れない」とよく言われているが、一体、どんなチューニングが施されているのか、その辺を、検証してみよう。
基本はノーマル車。高性能なグレードが選ばれているから、速いのだ!
交通機動隊(交機)のパトカーが、自動車警ら隊や所轄署のパトカーに比べて速い=走行性能が高いというのは、事実。ただし、8ナンバーがついているので、いかにも特殊な改造が施された車両に見えるが、実は、決して、そんなことはない。基本的にはノーマル車両なのだ。
では、どこが違うのか、というと、まず、排気量が違う。数の多いクラウンで比べてみると、自らが2~2.5ℓなのに対して、交機のパトカーには3~3.5ℓのグレードが採用されている。特に高速道路では、瞬発力とハイスピードでの安定性が要求されるので、排気量に余裕をもたせているというわけだ。
さらに、ルーフを見比べて欲しい。交機は回転灯が直接、取り付けられているのに対し、自らは昇降機付きの、背の高い回転灯が取り付けられている。レーシングカー並みの速度を出すわけではないので、それほど変わりはないのでは? とも思えるが、これが空力的にけっこう効くそうだ。
もちろん、これらは、スピード違反車などの犯罪車の追尾における高い走行性能を確保するため、ではあるのだが、実は、もうひとつ理由がある。交通機動隊員自体の安全性確保のためでもあるのだ。
なにしろ、交通取締は、ただでさえ危険がつきもの。特に、高速道路において、追尾によってスピード違反車を捕まえるには、相当なリスクが伴うことは言うまでも無い。違反車が「停止命令」に素直に従ってくれれば問題は無いが、パトカーを振り切ろうと、さらにスピードを上げるクルマも稀にいる。当然、そんな場合は、制限速度をはるかに超えたスピードでの追尾を強いられることになる。そこで求められるのが、実は「速さ」だけではなく、警察官の受傷事故を防ぐための「走行安定性」というわけだ。
ちなみに、交機のパトカーが他に比べていくら走行性能が高いとはいえ、だから「逃げ切れない」というわけではない。自らのパトカーだって十分速いし、そもそもパトカーを運転する警察官は、技術も高い。もちろん、追尾が交通に危険をもたらすと判断されれば、パトカーは直ちに追尾をやめるが、それで例え振り切れたとしても、連絡網やNシステム、監視カメラなどにより、どこかしらで必ず御用となる。さらに、運良く逃げ切ったとしても、当然、ナンバーを見られているわけだから、後日、検挙されることになるだろう。交通違反は原則的に現行犯でないと捕まえられないと言われているが、警察官の「現認」は裁判において強力な証拠となるから、後からでもどーにでもなる。だから、どんなパトカーであれ、決して逃げ切ろうなんて考えないように!
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