約2万3740件! トヨタがハイブリッド車開発で培った電動化技術の特許実施権を無償で提供
MotorFan / 2019年4月5日 0時0分
4月3日、トヨタはモーター・PCU(パワー・コントロール・ユニット)・システム制御等の車両電動化関連の技術について、保有している特許実施権(審査継続中を含む)を無償で提供するとともに、電動車を開発・製造する際に技術サポートを実施することを発表した。
電動車の普及に向けた取り組みの一環として、モーター・PCU(パワー・コントロール・ユニット)・システム制御等の車両電動化関連の技術について、トヨタが保有している特許実施権(審査継続中を含む)を無償で提供するという、思い切った決定である。さらに電動車を開発・製造するために、トヨタが保有するパワートレーンシステムを活用する場合は技術サポートを実施することも決定。トヨタのこの車両電動化技術は、20年以上にわたるハイブリッド車の開発を通じて、高性能化・コンパクト化・低コスト化を進めてきた先進の技術であり、HV・プラグインハイブリッド車(PHV)・電気自動車(EV)・燃料電池自動車(FCV)等の様々なタイプの電動車開発に応用できるコア技術となる。
知的財産(特許)に関しては、トヨタは従来よりオープンポリシーを基本とし、第三者からの特許実施の申し込みに対しては、適切な実施料により特許実施権を提供していた。車両電動化技術については様々なタイプの電動車の開発に応用できる技術であるため、電動車普及への貢献の観点からこれまでの知的財産の基本方針を一歩進めて、トヨタが単独で保有する世界で約2万3740件の特許の実施権を無償で提供するという。
トヨタ自動車取締役・副社長の寺師茂樹は、車両電動化技術を通じた協調という今回の新たな施策を決断した理由を次のように語っている。
「ハイブリッド車など電動車普及の必要性を感じておられる多くの企業から、トヨタの車両電動化システムについて、お問い合わせをいただくようになりました。今こそ協調して取り組む時だ、と思いました。特にこれからの10年で一気に普及が加速すれば、電動車が普通の車になっていくでしょう。そのお手伝いをさせていただきたいと考えました。」
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