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〈新車で買えるスーパーカブ〉CT125 ハンターカブ、C125、クロスカブ、プロ、110、50……種類が多すぎるから整理してみた

MotorFan / 2021年7月5日 11時35分

〈新車で買えるスーパーカブ〉CT125 ハンターカブ、C125、クロスカブ、プロ、110、50……種類が多すぎるから整理してみた

累計生産台数1億台を達成してなお、その勢いをますます加速させているホンダ・スーパーカブ。2020年11月現在、新車で買えるカブ・シリーズは、スーパーカブC125、スーパーカブ110/50、CT125ハンターカブ、クロスカブ110/50、そしてスーパーカブ110/50プロの8車種にも及ぶ。そこへ限定モデルなども加わるわけだから、よほど詳しい人でなければ、すべてのモデルを把握しきれていないだろう。ここではひとまず、排気量やタイヤサイズなど、モデル間の大きな違いに的を絞って整理してみたい。

スーパーカブC125


排気量:124cc
最高出力:9.7ps/7500rpm
最大トルク:10Nm/5000rpm
フロントタイヤ:70/90-17
リヤタイヤ:80/90-17
価格:39万9600円

 キャストホイール、フロントディスクブレーキ、スマートキーなどを奢られたハイエンドモデル。カブ兄弟との共通パーツはヘッドランプユニットくらいで、事実上は独立したモデルと考えたほうがいい。エンジンはグロムやモンキーと共通。シリーズの中ではこのC125とCT125ハンターカブのみ、タイ工場で生産される(そのほかはすべて熊本工場)。

スーパーカブ110


排気量:109cc
最高出力:8.0ps/7500rpm
最大トルク:8.5Nm/5500rpm
フロントタイヤ:70/90-17
リヤタイヤ:80/90-17
価格:27万5400円

 カブ兄弟の根幹となるモデル。カブの真髄を味わいたいのなら、まずはこの110に乗ってみるべきだ。前後ともカブ伝統の17インチのスポークホイールを採用。タイヤ幅は前後で異なり、リヤがフロントよりも10mm太い。1958年の誕生以来、右側に配置されていたウインカースイッチは、2009年より左側に移されている。

スーパーカブ50


排気量:49cc
最高出力:3.7ps/7500rpm
最大トルク:3.8Nm/5500rpm
フロントタイヤ:60/100-17
リヤタイヤ:60/100-17
価格:23万2200円

 今やガラパゴス的なカテゴリーとなってしまった50ccの原付一種だが、原付免許保持者や普通自動車免許保持者の業務使用という需要に応えるために作り続けられる。世界で最もコストと手間を掛けて開発されている原付一種だろう。110よりもタイヤ幅が細く、前後同サイズとなる。

CT125 ハンターカブ


排気量:124cc
最高出力:8.8ps/7000rpm
最大トルク:11Nm/4500rpm
フロントタイヤ:80/90-17
リヤタイヤ:80/90-17
価格:44万円

 往年の名車のネーミングを冠したマルチパーパスモデル。C125をベースとしながらも、リヤフレームの延長やヘッドパイプまわりの補強などによってオフロードにおける走破性と信頼性を向上。エンジンも低回転・高トルク型にチューニング変更されている。シリーズ中で唯一、フロントのみならずリヤにもディスクブレーキが奢られているのも特徴だ。

 さらにはキックスタート(C125には未装備)、5.3Lの大容量ガソリンタンクを備えるなど、都会派のC125とは大きくキャラクターの異なるタフガイに仕立てられている。

クロスカブ110


排気量:109cc
最高出力:8.0ps/7500rpm
最大トルク:8.5Nm/5500rpm
フロントタイヤ:80/90-17
リヤタイヤ:80/90-17
価格:33万4800円

 スーパーカブをベースにオフロードテイストを加えられたスクランブラー風モデル。フロントタイヤがスーパーカブ110よりも10mm太くなり、結果的に前後で同サイズとなる。

 シートはオーストラリアの郵政仕様と同じものが採用され、ほかのカブ兄弟(クロスカブ50も含む)よりも着座位置が高めになる。合わせてハンドルもクロスカブ50よりもアップタイプの専用設計のものになり、ウインカースイッチはクロスカブ50とは異なり左側にセットされる。

 スーパーカブ50/110やプロ50/100やクロスカブ50のオーナーで大柄な人は、クロスカブ110のシートに交換してみるのも面白いかもしれない。

クロスカブ50


排気量:49cc
最高出力:3.7ps/7500rpm
最大トルク:3.8Nm/5500rpm
フロントタイヤ:70/100-14
リヤタイヤ:80/100-14
価格:29万1600円

 スーパーカブ50/110プロと同サイズの前後14インチとなるためシート高が低く抑えられ、小柄な女性などでも扱いやすいライディングポジションが得られる。かつてのリトルカブに近い位置付けにあると言えるだろう。スーパーカブ50/110プロと共通のハンドルが採用され、ウインカースイッチは右側に配置される。

スーパーカブ110プロ


排気量:109cc
最高出力:8.0ps/7500rpm
最大トルク:8.5Nm/5500rpm
フロントタイヤ:70/100-14
リヤタイヤ:80/100-14
価格:29万7000円

 新聞などの配達に特化した仕様で、ホイールは前後とも14インチとなる。フロントタイヤが小さいことによって大きなフロントバスケットが装着でき、さらに乗り手の体格を問わない余裕のある足つき性を確保している。ウインカースイッチは通常のモーターサイクルとは異なり右側に配置される。アクセル、ブレーキ、ウインカーといった操作系を右手に集中させることで左手をフリーにし、配達しやすくするためだ。

スーパーカブ50プロ


排気量:49cc
最高出力:3.7ps/7500rpm
最大トルク:3.8Nm/5500rpm
フロントタイヤ:70/100-14
リヤタイヤ:80/100-14
価格:25万3800円

 スーパーカブやクロスカブとは違って、プロの50と110の間にはエンジン排気量以外の違いはとくに見当たらない。

限定車や特別仕様車も続々

【クロスカブ110 プコブルー】クロスカブ110にのみ設定された爽やかなブルー。2021年7月22日に2000台限定で発売。

【スーパーカブ50/110『天気の子』Ver.】アニメーション映画「天気の子」の劇中に登場するスーパーカブのカラーリング「サマーピンク」を忠実に再現。2020年7月23日から10月31日まで期間限定で販売された。

【スーパーカブ50/110 60周年アニバーサリー】スーパーカブ誕生60周年を記念した限定モデル。60年代に北米で人気を呼んだレッドのボディカラーをモチーフとしている。2018年8月1日から10月31日までの受注期間限定で発売された。
【スーパーカブ50/110ストリート】若年層をターゲットとし、随所にブラックを配しつつレッグシールドをボディカラーを同色としている。
左がボニーブルー、右がハーベストベージュ。シートは専用のモノグラム柄だ。2019年2月26日から6月30日までの受注期間限定販売となっている。

【クロスカブ50/110くまモン バージョン】カブ兄弟の生産拠点である熊本工場にちなみ、熊本県のゆるキャラであるくまモンをイメージしたボディカラーに、くまモンのイラストを随所にあしらっている。2019年3月に発売され、限定モデルではなくカタログモデルとしてラインナップされている。価格は50が30万2400円、110が34万5600円。

【スーパーカブ110 1億台記念車】累計販売台数1億台を記念して、2017年10月の東京モーターショーに出展されたコンセプトモデル。実際に販売されることはなかった。

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