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NTT西日本:EV(V2B)の夏季実証結果を発表

MotorFan / 2019年9月26日 17時20分

NTT西日本:EV(V2B)の夏季実証結果を発表

西日本電信電話(NTT西日本)、NTTスマイルエナジーは、日産自動車と協業し、電気自動車(EV)を活用したV2B(※1)によるオフィスビルでのエネルギーコスト・CO2削減トライアルを2018年12月から開始し、 夏季ピークカット実証により、 電力料金等の削減効果を確認した。

 具体的には、カーポート型太陽光発電システム(カーポートPV)で発電した電気をNTT西日本 山口支店オフィスビルで自家消費し、発電状況や電力使用状況に応じて、クラウドからEVや定置型蓄電池を遠隔制御(充放電)し、EV利用ユーザーの利便性を損なうことなく、エネルギーコストやCO2排出量をいかに削減できるか検証した。夏季ピークカット実証は以下の通り実施し、その効果を確認した。

 ・電力会社からの買電量実績(kWh)に基づく買電量予測、及び日射量予測に基づく発電量予測(今回は過去実績を使用)からオフィスビルの消費電力量を予測
 ・消費電力予測からピーク時間帯を割り出し、EVから放電するスケジュールをV2Bに登録
 ・スケジューリングされた時間にEV(3台同時)から放電し、 ピークカットを実施

 消費電力を精度良く予測することで『ピークカットの時間帯』や『ピークカットに必要なEV放電量(kWh)』を予測でき、それにより効果的なピークカットを実現できる。図1は7月31日の消費電力予測の状況であり、1日の予測精度は89%、ピークカット時間帯(9時~15時)に限れば94%となっていること、ピーク時間が予測できていることから、概ね精度よく予測できている。なお、予測精度は下記の計算式で算出している。


図1 消費電力の予測状況(30分値)

 ピークカットは、カーポートPVで発電した電気の自家消費とEVからオフィスビルへの放電により実施した。図2の通り、自家消費により6.6kWh、EVからの放電により7.5kWhを削減し、トータル14.1kWhのピークカット効果を確認した。

図2 ピークカットの状況(30分値)

 今後、夏季ピークカット実証で明らかになった課題に対応した、より高度なクラウド機能開発を進めたうえで、冬季ピークカット実証を実施する。

 1.放電スケジューリングの自動化、ピークカットに活用するEV台数の最適化、消費電力予測の精度向上等のクラウド機能の高度化
 2.定置型蓄電池からの放電による、更なるピークカット及びEV本格普及や充電器の高速化等を見据え、EVが集中充電した際の新たなピーク回避の有効性確認
 3.エネルギーコストやCO2削減に関して、EVならではの見える化検討
 4.今後、需給調整市場(ΔkW価値+kWh価値)へVPP(※1)等のエネルギーリソースを提供するため、モビリティデータ等を活用し、EVのSOC(※2)を予測する技術の検討

※1 Virtual Power Plant(仮想発電所)のことで、 点在する小規模な再エネ発電や蓄電池などをあたかもひとつの発電所のようにまとめてIoTを活用し、集中コントロールする仕組みのこと
※2 state of chargeのことで、バッテリが完全充電された状態から放電した電気量を除いた残りの割合で、残容量のこと

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