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HERE:安全・安心な第三者アクセスに対応したニュートラルサーバーを発表

MotorFan / 2020年1月22日 14時10分

HERE:安全・安心な第三者アクセスに対応したニュートラルサーバーを発表

HEREはこのたび、ニュートラルサーバー機能を追加することで、業界全体でグローバルなデータ交換および強化のためのハブとなるHERE Marketplalceの拡張を行う。これにより第三者のサービスプロバイダーは、プライバシー規制に準拠しながらも、複数のブランドの車両センサーデータに安全で安心、かつ無差別にアクセスできるようになる。

 自動車は、リアルタイムの交通情報、ハザードワーニング、路上駐車場情報、運転状況に応じた自動車保険(UBI)など、様々なユースケースやサービスに役立つデータセットを生成する。こうしたデータを取り巻くエコシステムを実現し、新しいサービスの開発を促進するには、第三者のサービスプロバイダーが標準化された方法でデータにアクセスする必要がある。自動車メーカーは従来より、セキュリティ上の理由から自社のバックエンドへの直接アクセスを提供していないため、独立した事業者が管理する「ニュートラル(中立的)」なインターフェースが必要。さらに、HEREのニュートラルサーバーをアクセスポイントとすることにより、サービスプロバイダーは規制や要件の異なる多数の自動車メーカーに個別に対応する必要がなくなるというメリットもある。

 HEREは、ニュートラルサーバー機能の一環として、専用の同意管理サービスを開発した。このサービスは、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)の個人データに関する要件が考慮されている。また、ブロック
チェーン技術を採用しており、サービスプロバイダーはデータ利用に関する同意依頼を自動車のオーナーやドライバーに配信することができ、自動車のオーナーおよびドライバーはいつでもアクセスの許可や取り消しが可能と
なる。Daimlerは、自動車メーカーとして初めてこの新機能を利用し、HEREのニュートラルサーバーを通じて自社の車両センサーデータを第三者に提供している。

 Daimlerは、以下を含む4種類のデータセットとひとつのユースケースのセンサーデータを提供する。
・車両状況 - ウィンドウ、ドア、トランクリッド、ルーフトップまたはサンルーフ、室内灯の状態を示すデータセット。
・電動車両状況 - 特定の電気自動車の充電状態と走行可能距離を示すデータセット。
・燃料状況 - コネクテッドカーの燃料残量と走行可能距離を遠隔で判断するデータセット。
・車両のロック状況 - 車両の進行方向、およびコネクテッドカーの施錠状態を示すデータセット。
・走行距離に応じた自動車保険 - 実際のオドメーター情報(走行距離)に基づいた保険サービスのユースケース。

 HEREの最高技術責任者(CTO)兼開発担当上席副社長であるGiovanni Lanfranchi氏は、次のように述べている。「HEREのニュートラルサーバーにより、Daimlerのような自動車メーカーに対して信頼性、安全性、セキュリティを備えた流通チャネルを提供し、欧州の法律やプライバシー規制に従って車両センサーデータを共有することが出来るようになります。これは、OEM、サービスプロバイダー、ドライバーの全員にとって有利な状況を
作ります。自動車メーカーは収益を得る新しい機会が得られ、サービスプロバイダーはこれを革新の糸口として、最終的にはドライバーに有益となる新しいデジタルソリューションを開発することができます」

 車両データのためのニュートラルサーバーのコンセプトは、2016年に欧州自動車工業会(ACEA)により、第三者サービスへの車両センサーデータ提供を目的として考案された。ユーザーの個人データ保護、自動車の安全・安心な機能の保障、そして自動車メーカーの知的財産権の保護を重視している。これはEU、欧州自動車メーカー、そして自動車業界のその他の関係機関やサービスプロバイダーよって支持されている。

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