AZAPA:高速FPGAベースのモビリティ搭載コントロールユニット提供を開始
MotorFan / 2020年4月10日 16時0分
AZAPAは、モビリティに搭載するコントロールユニット(Mobility integration Control Unit:MiCU)の提供を開始する。
AZAPAのMiCU 開発は2016年よりスタートし、光岡自動車の小型モビリティ(Like-T3)をはじめとする駆動システム向けにMiCUおよび車載技術、機能開発ソリューションを提供してきた。近年、モビリティ全般において「CASE」への技術対応は不可欠な要望であり、これまでの性能と機能を超える車載アーキテクチャーが必要となっている。自動運転では、複雑化するセンサーフュージョンを多用することで、システムに大きな負担をかけなければならず、エネルギーではパワーユニットが48V化されるなど、車載アーキテクチャーは大きく変貌しようとしている。
1)AZAPAの考える車載アーキテクチャー「FDN」とは?
今日の車載アーキテクチャーは、物理的な領域で分割されたシステムをセントラルゲートウェイで統合化する「エリア系統のネットワーク」が、車載技術において非常に現実的な方法として採用されている。しかし、AZAPAが考える未来のモビリティの車載アーキテクチャーは、よりサービス思考で求められる機能と性能を、自由度のあるシステム構造で連携できる仕組みが必要と考えている。ネットワーク構造では、認証ドメインを中心に「スター型トポロジー」を採用し、パワー&ドライブトレイン・ドメイン、エネルギー・ドメイン、ADAS・ドメインというような「機能系統のネットワーク」で統合し、ドメインが相互に「独立」あるいは「連携」によって、機能を実現するシステムを目指している。この仕組みを「FDN(ファンクション・ドメイン・ネットワーク)」と呼んでいる。
2)FDNを支える「MiCUアーキテクチャー」
AZAPAのMiCUは、CPUとGPUのロードバランシングを効率化するヘテロジニアス・アーキテクチャーの構造を持つ「FPGAプラットフォーム」を最大限に活用することをコンセプトに設計されている。モビリティの開発段階で、より柔軟に機能を拡張しながらコンセプトを決めてゆく、あるいは、無線ネットワークにより機能を追加するOTA技術を前提としたモビリティでは、よりスケーラビリティに優れた構造を持たなければならない。
![AZAPA独自の技術を閉じ込めた構造「Shell Base Design」](https://motor-fan.jp/images/articles/10014339/big_3080578_202004101601260000001.png)
独自技術として、FPGA プラットフォームを活用した「I/Oドライバー拡張機能」や「メモリ拡張機能」、リアルタイムOSとアプリケーションOSを仮想化して並列に処理する「ハイパーバイザ機能」、シェアリングサービスで必要とされる「ウェイクアップ機能」や「OTA機能」など、今後のモビリティに求められるサービス、それを実現するための機能と性能を閉じ込めた構造「ShellBaseDesign」を実装している。
![Shell Base Designでの主な機能](https://motor-fan.jp/images/articles/10014339/big_3080580_202004101601270000001.png)
3)3つのMiCUシリーズを用意
MiCUは、モビリティ・サービスの実現に向けた3つのシリーズを提供する。3つのシリーズでは、パワー&ドライブトレイン・ドメインなどの冗長性とリアルタイム処理を必要とする「Real-TimeSeries(Type3)」、自動運転などの高度な機械学習を搭載する「AISeries(Type4)」、画像認識など高パフォーマンス処理に特化した「HighPerformanceSeries(Type5)」を用意している。これらは、すべてDDS準拠イーサネットで接続して、拡張性の高い車載ネットワーク・アーキテクチャーを構築、あらゆるモビリティに適用できるのが特徴。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10014339/big_3080582_202004101601460000001.png)
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10014339/big_3080583_202004101601280000001.png)
![AZAPAが提供する車載デバイス(参考)](https://motor-fan.jp/images/articles/10014339/big_3080584_202004101601290000001.png)
4)モデルベース開発による効率化
複雑化するモビリティをシステム設計・開発するために、AZAPAではモデルベース技術を基盤としたMBSE統合開発環境「MSIP*」をMiCUソリューションとして提供する。MSIPは、要求段階における機能と性能の見える化、モビリティ全体の最適な性能バランスの作り込み、競合するモビリティとのプロポジション分析などの価値指標設計を協力にサポートする。また、この環境はMiCU購入した場合は、モビリティで必要とするモデル部品は作成する必要がなく、AZAPAが開発したモデル部品群を無料でダウンロードして利用することができる。
* MSIP Model-based System Integration Platformの略称
今後、ライフスタイルの変化により多様化し、拡大傾向となるモビリティ開発は、サービスで求められるシステムにおいて、より効率的でスピードのある開発を実現しなければならない。AZAPAでは、MiCUおよび車載アーキテクチャー、モデルベース開発環境など統合的なソリューションを準備し、対応していく。
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