ZF:公共交通向け電動ドライブCeTraxの量産を開始
MotorFan / 2020年5月19日 17時0分
ZFは2020年第3四半期に電動セントラルドライブ「CeTrax」の量産を開始する。ポーランドのバスメーカー・ソラリス社のUrbino(ウルビーノ) 15 LE electricが最初の搭載モデルとなる。
公共交通のエミッションフリー化をできる限りシンプルかつフレキシブルに行うため、ZFは幅広い技術とノウハウで商用車メーカーをサポートする。市バス用電動ドライブユニット、「AxTrax AVE」電動ポータルアクスルは世界中の様々なメーカーにすでに採用されており、2020年第3四半期に量産を開始する「CeTrax」電動セントラルドライブは、公共交通向けの電動ドライブの量産機種としては2例目。CeTraxはフリードリヒスハーフェンで生産される。
ZFのバスアクスルおよびトランスミッションシステムの責任者、アンドレアス・グロスル博士は次のように述べている。「バス用の電動セントラルドライブの量産開始は、ZFが電動化におけるパイオニアであることを示しています。CeTraxは、ZFが尽力しているエミッションフリー公共交通の実現に不可欠なものです。電動ドライブの市場参入でバスメーカーからの信頼を得たことは、我々の戦略が順調に進んでいるということを示しています」
CeTrax:フレキシブルかつパワフル
ZFのCeTraxは2017年にバス用に設計され、当社のテスト車両で初めて一般に公開された。CeTraxは「プラグ・アンド・ドライブ」アプローチに基づいて設計されているため、既存のドライブラインのレイアウトに変更を加えることなく、容易に搭載することができる。また、ZFの他の電動ドライブと同様に、CeTraxはバッテリー、トロリー、スーパーキャパシタ、燃料電池等で運用が可能。新車両の開発にも適しているが、既存の車両にレトロフィットして電動化することも可能だ。これにより、車両メーカーやバス事業者は市場ニーズや法規制に柔軟に対応することができる。このような様々な製品特長により、ポーランドのバスメーカー、ソラリス社はCeTraxの採用を決定、CeTraxは将来的にUrbino(ウルビーノ) 15 LE electricに動力を供給することになる。他の顧客への導入は準備中。
都市のエミッションフリー
モビリティ業界全体において、厳しい排ガス規制や細塵などの汚染物質についての議論が求められている。とりわけ、公共交通は排ガスの低減や環境への負荷を軽減する義務がある。世界をけん引するテクノロジー・グループであり、商用車業界の長年にわたるパートナーであるZFは、幅広い技術とノウハウで車両メーカーをエミッションフリー化においてサポートする。
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