アルプスアルパイン:イマージョン社とのライセンス契約を見直し、車載用HMI技術および製品力を強化
MotorFan / 2020年5月20日 9時0分
アルプスアルパインは、タッチフィードバック テクノロジーをリードするデベロッパーかつライセンサーであるイマージョン コーポレーションとのライセンス契約を同社のActive Sensing technologyの使用を含めた内容として見直し新たに締結した。これにより、より強靭なパートナーシップを発揮させることが可能となり、車載向けHMI(Human Machine Interface)領域の事業強化を図る。
アルプスアルパインは、イマージョン社と自動車用入力デバイスに関するタッチフィードバックテクノロジーのライセンス契約を2000年に締結。昨年9月にはハプティックに関連する製品創出における協力協定を締結するなど、これまで両社が持つソリューションを融合し、操作性および多様性を高めたHMI製品の創出に取り組んできた。
昨今、オートモーティブ市場においては、CASE領域の技術革新が加速度的に進むとともに、MaaSの本格導入に向け新たなシステムが相次いで開発され、実車による実証実験や一部のサービス運用が開始されるなど、次世代自動車の開発は進展し続けている。車載向けHMI領域においても、スイッチやダイヤルによる操作の集約・複合化が加速し、従来のメカニカル方式からタッチ入力や音声による操作が増加するなど、ハードとソフトを融合した操作方式へと進化している。
アルプスアルパインは、これら技術進展に対応すべく、イマージョン社とのライセンス契約を見直し、同社のActive Sensing technologyを当社製品へ組み入れることで、より高品位・高速かつリアルな感触表現が可能なタッチスクリーンやタッチパッド、スイッチ、ダイヤルなど次世代HMI製品の開発を強化し、安全・快適なドライビング環境の実現へ貢献していく。
Active Sensing technologyは、アルプスアルパインのタッチフィードバック技術における振動制御を最適化させる技術で、振動状況をリアルタイムにセンシングしアクチュエータを制御することで、振動のデザイン性が大幅に向上する。また、大きな振動力が発生可能かつ、2つの共振により多彩な振動を生成するハプティック®リアクタと組み合わせる事により、より自在な振動デザインを実現しつつ、製品の小型化を実現することが可能となる。更に振動を制御するアルゴリズムは応答スピードが優れているため、即応性と感触再現性能に優れたユーザーエクスペリエンスの進化に貢献する。
今後はタッチフィードバック技術の更なる機能および性能の向上を図るとともに、車載情報機器事業のソフトウェア&システム開発力と融合させていくことで、エリアコントロールユニット(注1)やスマートサーフェス(注2)の開発を進め、車室内におけるインプットとアウトプットを高次元につなげたHMI製品の創出に取り組んでいく。
注1:車室内の各システムがネットワーク上で有機的につながることで、配置個所に固定されることなくシームレスに操作可能となる入力方式
注2:入力操作やディスプレイ機能を備えた多機能・高性能表面素材
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