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セダン系とスーパーハイト系で軽自動車の重心高はどれだけ違う? [MFi167軽自動車のテクノロジー]

MotorFan / 2020年8月7日 10時50分

セダン系とスーパーハイト系で軽自動車の重心高はどれだけ違う? [MFi167軽自動車のテクノロジー]

いまや国内の乗用車販売の1/3を占める軽自動車。モーターファン・イラストレーテッド最新号ではこの軽自動車のテクノロジーをさまざまな方面から探った。いまや最大人気カテゴリーとなったスーパーハイト系の重心高測定など興味深いテーマを多数、掲載している。

登録車も含めた新車販売台数ランキングで首位をキープするホンダN-BOX。

 国内マーケット専用という、ある意味でガラバゴス的な存在とも言われる軽自動車。しかし年間販売台数140万台オーバーというボリュームは活発な競争を生んでいる。現在、軽自動車を開発しているのはスズキ、ダイハツ、ホンダ、そして日産(生産は三菱)の4社で、他メーカーにOEM供給も行なわれいる。

 軽自動車の排気量は660ccが上限であるが、もう一点、最高出力47kW(64ps)という自主規制があることも特徴だ。そのため各社の軽自動車用ターボエンジンの最高出力はすべて47kWで横並び。最大トルクに若干の違いがある程度だ。しかし軽自動車の販売の中心となるのは自然吸気エンジン。こちらは最高出力の自主規制値に達しているものは現状では存在せず、各社はドライバビリティだけではなく実用燃費の向上などを目指し独自の技術を投入している。

スズキの最新自然吸気エンジンであるR06D型ユニット。

 スズキは2010年にデビューさせたR06A型エンジンを各モデルに搭載してきたが、昨年発表された新型ハスラーでなんとボア・ストロークを変更した新しい自然吸気エンジンのR06D型をデビューさせた。64.2×68.2から61.5×73.8へとロングストローク化し、熱効率を高めて燃費の向上を図っている。しかし軽自動車の小さな排気量でボアを縮小することは吸気バルブ面積の縮小に直結し最高出力は下がる傾向が出る。事実R06A型の40kWからR06D型は38kWに最高出力がダウンしているが、新型CVTとの協調制御や実用域におけるトルク向上などを実現したことでユーザーメリットが多いと判断したわけだ。

VTEC機構の採用でクラストップの最高出力を誇るホンダS07B型エンジン。

 いっぽう、ホンダも2011年デビューの初代N-BOXで新型エンジンS07A型を登場させたが、2017年デビューのS07B型でロングストローク化と、異例の短期間でのエンジン全面刷新を行なっている。現在の軽自動車でもっともロングストロークとなる60.0×77.6のS07B型自然吸気エンジンは、バルブ面積をM10という小径点火プラグの採用でS07A型から0.5mmダウンに抑えるとともに、ホンダの誇る可変バルブリフト機構VTECを軽自動車に初搭載。自然吸気ながら43 kWというクラストップの最高出力を発生させている。

スズキ・アルトの全高は1500mm。
ホンダN-BOXは1790mm。これだけ高さが違う。

 また現在の軽自動車は全高の低いセダン系(ダイハツ・ミライースやスズキ・アルトなど)、1600mm程度まで全高を高め乗員のヒップポイントを高めにし室内空間の効率的な活用を実現したハイト系(ホンダN-WGNやスズキ・ワゴンR、日産デイズなど)、そして1800mm前後とさらに高い全高に後席スライドドアを組み合わせたスーパーハイト系(ホンダN-BOXやダイハツ・タント、スズキ・スペーシア、日産ルークスなど)のカテゴリーが存在する。


 これら大きく全高が異なる各カテゴリーのモデルは、車両の運動性能に大きく影響する重心高がどれだけ違うのか? そこで今回は神奈川工科大学の協力のもと実車の重心高を計測してみた。自動車メーカー/サプライヤーではこのような実車の重心高計測は開発過程で一般的に行なわれているが、我々が見る機会はめったにない。今号ではその計測方法や数式による算出方法なども解説している。ぜひご一読いただきたい。

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