モロッコ地震、被災地での緊急対応を完了──救援物資や心のケアを提供
国境なき医師団 / 2024年3月25日 18時19分
モロッコで2023年9月8日に発生したマグニチュード6.8の大地震を受け、国境なき医師団(MSF)は医療と心のケアを担う5つのチームを現地に派遣し、緊急対応を行ってきた。12月まで行った活動を報告する。
この地震によりアトラス山脈の山岳地域の村々が特に大きな被害を受け、3000人近くの命が奪われた。MSFの緊急チームは、最も深刻な被害を受けたハウズ州、タルーダント州、シシャウア県を中心に調査を行った。
モロッコ当局や他の組織が医療ニーズの大部分に対応していたが、MSFは被災した人びとへの心理的サポートが大幅に不足していることに着目し、心のケアの活動に注力した。
MSFは上述の3つの地域で2カ月にわたり、主に女性と子ども、ボランティア、捜索救助隊、その他緊急対応に携わる人びとを対象に、心のケアと心理社会的支援を提供した。また、モロッコの現地団体のスタッフに向け、心理的応急処置に関する研修も行った。
さらにMSFは、道路が寸断されたために支援を受けられずにいた遠隔地の人びとへ援助を届けた。住民の多くは、他の場所に避難するのではなく村に留まることを選んでいた。 心のケアのほか、マットレスや毛布などの救援物資の配布も実施。また、心のケアについてさらなるサポートを求めている人たちに向け、オンラインでのキャンペーンにも取り組んだ。 12月初旬、活動の一部を国際NGOの「CEFA」に引き継ぎ、一連の緊急対応を終了した。
訪問した村 114村
心のケア(グループ) 3585人
マットレスの配布 1000枚
子どものレクリエーション 68回
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