ガザ北部での戦闘で国境なき医師団のスタッフが死亡──民間人の尊重と保護を
国境なき医師団 / 2024年10月15日 15時7分
イスラエル軍による攻撃が続くパレスチナ・ガザ地区北部のジャバリアで10月8日、国境なき医師団(MSF)のスタッフであるナセル・ハムディ・アブデラティフ・アル・シャルフーが爆撃により脚と胸を負傷し、10日にカマル・アドワン病院で死亡した。ナセルは31歳で、妻と2人の子どもがいた。
10月7日以来、ジャバリアではイスラエル軍の絶え間ない攻撃により、人びとは逃げることができない状態になっている。 MSFは彼の死を悼むとともに、この殺害を強く非難し、民間人の尊重と保護を改めて求める。
ナセルは2023年3月に運転手としてMSFに参加。ガザ北部におけるMSFの活動は戦闘の激化で深刻な影響を受け、運転手としての業務はできなくなった。MSFはガザ北部で活動を拡大したいと考えているが、現状では困難だ。
ナセルは負傷した後、まずジャバリアにあるアル・アウダ病院で救急治療を受け、その後カマル・アドワン病院に搬送された。 しかし、ここには病院の対応能力を超える多数の患者が運ばれてきており、ナセルは必要とされる治療を受けることができなかった。
ガザ全域で続く戦闘や爆撃により、数多くの人が家族や愛する人を失ってきた。昨年10月の紛争激化以来、ガザで殺害されたMSFのスタッフはナセルで7人目となった。今すぐ、 この流血の事態を終わらせなくてはならない。
イスラエル軍は1年以上にわたってガザの医療を組織的に破壊し、人びとの救命医療へのアクセスを妨げてきた。 特にガザ北部は他の地域から隔絶され、医療搬送は極めて困難で、医療を受けることが非常に難しくなっている。
MSFは、スタッフが殺害されたことを強く非難するとともに、民間人の尊重と保護を改めて求める。私たちはナセルに心からの哀悼の意を表し、彼の家族と、彼の死を悼むすべての同僚に寄り添っていく。
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