医薬品をめぐり、2022年に国境なき医師団が願う6つのこと
国境なき医師団 / 2022年1月5日 17時23分
世界にとって、さらなる挑戦が続く新しい年を迎えました。
昨年、国境なき医師団(MSF)は、すべての人が命に関わる薬やワクチンなどの医療ツールを利用できるよう取り組みに力を入れました。この目標が満たされるにはまだ程遠い状況ですが、コロナ禍でもポストコロナの時代になっても、利益より人びとを優先することは実現可能だと私たちは考えます。
新年にあたり、MSFが活動する世界中のさまざまな地域から寄せられた、医薬品をめぐる2022年への願いごとを紹介します。
アフリカ諸国で新型コロナウイルスワクチンの供給を増やすため、WHO(世界保健機関)が南アフリカ共和国に設置した「技術移転ハブ」。製薬会社がこのハブに、ワクチン生産の技術やノウハウを早急に共有しますように。 それにより速く、安く、アフリカでの現地製造が可能になります。【詳しくはこちら】
エイズ患者の主な死因の一つであるクリプトコッカス髄膜炎。その治療薬の価格を割り引いて提供すると発表した米製薬大手ギリアド・サイエンシズが、約束を確実に果たしますように。インドを始め、いまも多くの低・中所得国で治療薬が高価なままです。
ブラジルでは、安価なジェネリック医薬品の製造を可能にする法改正の動きが進んでいます。より多くの薬を独占状態から開放するための法律が、さらに可決されますように。
糖尿病の患者が必要とする医薬品の一つとして、WHOが承認したインスリンを医療資源の限られた東アフリカでも安価に入手できるようになりますように。
新型コロナウイルス感染症やそのほかの病気の診断薬の生産・供給を拡大するために、製造能力をもつ東南アジア地域のメーカーを政府が後押ししますように。
私たちの“願いごと”は多くありますが、すべては「利益よりも人が優先されるべき」という信念に基づいています。
MSFは医療・人道援助活動を通じて、世界のどの地域でもすべての人が医薬品にアクセスできることを目指しています。そして、多様性を受け入れ誰一人取り残さないという世界的な動きを支え、強めることで、共通の目標を達成できると信じています。
本年もぜひMSFの取り組みをご支援くださいますようお願い申し上げます。
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