夏バテ対策の新提案! カフェインの利尿作用で避けていた「緑茶」がいいって本当?

MYLOHAS / 2019年8月20日 16時55分

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「日本ってこんなに暑かった?」と天を仰ぎたくなるような、猛暑の夏がやってきました。夏ならではの楽しいイベントがある一方で、気をつけていても陥りがちなのが「夏バテ」。近年、日本の夏は高温多湿化が著しく、以前の常識では通用しなくなってきています。

そこで今回は、現代の夏バテの要因とその対策、最強の「夏バテ予防ドリンク」の作り方など、夏の体調管理に役立つ情報を3人の専門家にうかがいました。

現代の「夏バテ」を招く4つの要因

そもそも「夏バテ」とは、夏の暑さによる体調不良の総称のことです。高温多湿の環境に体が対応できなくなり、だるい、疲れがとれない、食欲不振といった体調不良が続きます。

女性専門の疲労外来ドクターとして知られる工藤孝文先生は、現代の夏バテの要因をこう分析します。

1.自律神経の乱れ 伊藤園 image via shutterstock

猛暑の屋外から、 エアコンで冷えた室内に戻るときなどの急激な温度差が体力を消耗させ、そのストレスから自律神経がうまく働かなくなってしまう。自律神経の変調は、胃腸の不調や全身の倦怠感、食欲不振を招く。

2.睡眠不足 伊藤園 image via shutterstock

夜間も温度が下がりにくい現代では、熱帯夜によって寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなって睡眠不足に陥ることがある。睡眠によって日中の疲労が回復できないため、疲れが溜まってしまい夏バテを引き起こす。

3.高温多湿の環境による発汗の異常 伊藤園 image via shutterstock

高温多湿の環境が続くと、汗の出口周辺がつまって発汗が困難になることがあり、それによって体温調節がうまくいかなくなる。

4.水分不足 伊藤園 image via shutterstock

気温が上昇すれば体温を調節しようと汗をかく。すると体内の水分が蒸発するため、喉の渇きを覚える。水分を上手に取らないと、夏バテを引き起こす可能性がある。

工藤孝文 :

夏バテになると免疫力が低下し、夏風邪をひきやすくなってしまうなど、放っておくと病気になる可能性もあります。まずは“こまめな水分補給”が大切です。

人間の体の約60%は水分で、1日に2.5リットルの水が必要と言われています。飲み水としては、1日約1.2リットルの摂取が必要だそう。体の中の水分が不足すると、夏バテのほかにもさまざまな健康障害のリスクが上がると、工藤先生は警鐘を鳴らします。

気になる「カフェインの利尿作用」に新見解

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それでは、いったいどんな飲み物が水分補給に適しているのでしょうか。いま、工藤先生をはじめとする研究者が注目しているのが、日本人のソウルドリンクでもある「緑茶」です。

緑茶というと、利尿作用があるカフェインを含むため、夏場の水分補給には適さないのでは? と思う方もいるかもしれません。ところが近年、カフェインの利尿作用はごく弱いもので、脱水症状を起こすという見解は誤解であることが、複数の研究で明らかになってきているといいます(※)。

さらに、緑茶の医学的効果について研究する松井輝明先生によると、緑茶は熱い湯で入れるのではなく、冷水や氷水で入れることで、カフェイン量がグッと少なくなるそう。80℃で淹れた場合に比べて、10℃の冷水の場合は約半分、0.5℃の冷水ならば、実に80%近くカフェインが減少するというデータが出ているとのこと。

淹れ方次第では、就寝前でも安心して飲めるだけでなく、胃腸にやさしい点もメリットです。

緑茶の知られざるふたつの効能

それだけではありません。水出し緑茶には知られざるふたつの効能があるのだそう。

1.免疫力アップ 伊藤園 image via shutterstock

水出し・氷水出しでお茶を入れると、カテキンの一種であるエピガロカテキン(EGC)が割合として多く抽出される。EGCは免疫細胞の一種であるマクロファージを活性化させ、免疫の働きをサポートしてくれる。

2.睡眠の質を高める 伊藤園 image via shutterstock

緑茶に含まれる旨味成分テアニンには、カフェインの興奮作用を抑制する効果がある。また、テアニンは脳の神経細胞を保護し、夜間の睡眠の質を良好にすることが報告されている。

松井輝明 :

テアニンを飲んだ場合の人間の脳波を測定すると、リラックスしている状態のときに多く出現するα波が上昇することが判明しました。また、緑茶はビタミンCが豊富で紫外線ケアに適しており、カテキンには脂肪の吸引を抑える効果や、抗酸化作用もあります。まさに緑茶は、夏にこそ飲むべき飲料です。

夏場は基礎代謝が下がり、運動量が減ってしまうので、夏太りしやすい季節でもあります。ダイエット&リラックス効果の高い水出し緑茶の摂取量を増やせば、夏バテによるストレス解消や、スタイル維持にも効果が期待できそうです。

ちょい足しアレンジで夏バテ対策

水出し緑茶の入れ方は、とても簡単。熱湯で入れてから氷で冷やすのではなく、低めの温度の氷水(0.5〜4℃)に直接茶葉を入れ、1〜2時間かけてゆっくりと抽出します。氷水出しにすることでカテキンに含まれる苦みや渋み成分が出にくく、テアニンが持つまろやかな旨味や甘みを感じやすくなります。

さらにひと工夫するなら、ちょい足しアレンジで効果を高めてみては? 管理栄養士であり、女子栄養大学助教授の浅尾貴子先生のおすすめレシピがこちらです。

緑茶アボカド豆乳 avocado

<材料1人分>

・お〜いお茶 濃茶 100cc
・アボカド1/2個分
・レモン汁 小さじ2
・牛乳 100cc(豆乳でも可)
・はちみつ 小さじ2

<作り方>

(1)小さめのボウルにアボカドを入れ、フォークでつぶす。
(2)はちみつ、緑茶を加えて混ぜ、牛乳を注ぐ。複数人分作る場合にはミキサーも便利。
(3)トッピングには、パウダー状の「お〜いお茶 濃い茶 さらさら抹茶入り緑茶」小さじ1がおすすめ。

浅尾貴子 :

ビタミンB1をはじめとした栄養素を多く含むアボカドに、ビタミンミネラル豊富な緑茶、牛乳を合わせたドリンクです。抗酸化作用もあるので、日焼けが気になる時にもどうぞ。

飲むだけで涼しくなる味わいとともに、免疫力アップやリラックス効果が期待できる水出し緑茶。この夏はぜひ、緑茶でおいしい夏バテ対策にトライしてみてください。

※ 下記3文献の研究による。
・Dietary Reference Intakes for Water, Potassium, Sodium, Chloride, and Sulfate (2005) Institute of Medicine (著), Natl Academy Pr (2005/2/1)(出版)頁133-134 水、カリウム、ナトリウム、塩化物、硫酸塩の摂取基準
・東京福祉大学・大学院紀要 第6巻、第2号、頁118(2016,3)
・J Sci Med Sort. 2015, 18(5) 569-74

工藤 孝文先生
減量外来・糖尿病内科医、漢方医。専門分野は糖尿病・肥満治療、東洋医学・漢方治療で、NHK「ガッテン! 」、TBS 「名医のTHE太鼓判!」、フジテレビ「ホンマでっか!? TV」などに肥満治療評論家・ 漢方治療評論家として出演。

松井 輝明先生
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科 健康科学研究科健康栄養学専攻長 教授・医学博士。専門分野は消化器一般と機能性食品の臨床応用。テレビ朝日「林修の今でしょ! 講座」などに緑茶の専門家として出演。

浅尾貴子先生
女子栄養大学栄養学部専任講師、管理栄養士歴24年。食と健康や美容に関するアドバイス、レシピ作成や商品開発を専門とし、NHKラジオやテレビをはじめとしたメディアで活動中。

文/田邉愛理

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