生理じゃないのに下腹部痛? 「子宮内膜症」のサインと具体的な治療法

MYLOHAS / 2019年10月10日 5時30分

子宮内膜症 image via shutterstock

不妊の重大な原因にも……。

「子宮内膜症とは、子宮内膜という組織が、子宮の外、特に骨盤内で増えて炎症を起こす病気です」とスタンフォード大学産科学および婦人科学の臨床准教授であるジェニファー・コンティ医師。

前回は子宮内膜症の基礎知識と、子宮内膜症かもしれない主なサインを3つ、紹介しました。

生理痛が極端にひどい セックスで痛い なかなか妊娠できないは、こちらを。

今回も引き続き、どんな症状があるか見ていきましょう。

4. トイレに行くと圧迫感や痛みを感じる

トイレ

トイレを我慢しなければならないほど不快なことはありません。特にその我慢する理由が“痛み”であればなおさらです。

残念なことに、子宮内膜症はこういうことにまで影響します。

「子宮外に増殖した子宮内膜組織も女性ホルモンのサイクルに反応して出血します。しかしその出血は排出されず、そしてその剥離した瘢痕(はんこん)組織が生理のたびに骨盤内に溜まっていき、痛みが生じるのです。それは膀胱や直腸も例外でなく、これが痛みの原因となります」(ニューヨークを拠点とする婦人科医で『The Complete A to Z for Your V』の著者でもあるアリッサ・ドウェック医師)

他の原因としてあるのが、骨盤内の「逃げ場のない」血です。出血が溜まった場所が炎症し、子宮内膜腫と呼ばれる嚢胞ができます、とドウェック医師。「これによって膀胱や直腸が圧迫され、痛みが生じます」

5. 生理と生理の間にも痛みを感じる

腹痛

子宮内膜症は生理中に生理痛を引き起こすように、それ以外の期間にも下腹部痛や腰痛も引き起こすことがあります。これもホルモンが原因です。

「子宮内膜組織は発生場所に関係なく女性ホルモンに反応します。そして子宮外に発生した場合、そこの場所に炎症が起こるので下腹部痛や腰痛が悪化する原因になります」(コンティ医師)

6. 生理中の出血量が多い

雫

「生理が重いのは、生理周期が短いことや、不妊症、生理の開始年齢が早いのと併せて、子宮内膜症の主要危険因子のひとつです」とドウェック医師。

子宮内膜症の女性の生理がなぜ重いのか、その原因は明らかにされていませんが、子宮内膜症のこのような症状は、生活の質の低下に影響します。UCLAヘルスの婦人科医のリーナ・ネイサン医師は「出血量が多すぎると、仕事や学校生活に支障をきたすことがあります」といいます。

7. 不正出血がある

下着

不正出血は、下着が汚れて困るだけではなく、心配な症状でもあります。

「もし不正出血があり、その原因が自分で分からなければ、医師に子宮内膜症ではないか確認してみるとよいかもしれません」と子宮内膜症に関する情報サイト「SpeakENDO」の監修メンバーのひとりでもあるレベッカ・ブライトマン医師はいいます。

子宮内膜症の対処法

服薬 pvn_endometriosis

「残念ながら、子宮内膜症を完全に治す方法はありません」とブライトマン医師。しかし、その症状を軽減させる対処法はいくつかあります。

まず一番簡単な方法として、「Advil」(米国の市販薬の商品名、イブプロフェンを成分とする解熱鎮痛薬)といった市販薬があります、とイエール・ニューヘブン病院産科学・婦人科学・生殖内分泌学の臨床教授であるメリー・ジェーン・ミンキン医師。

「それでも痛みが続いたり、性交中に痛みを感じたり、不妊で悩んでいる場合には、医療機関を受診するとよいかもしれません」(ミンキン医師)

「医師はまず、経口避妊薬で生理周期をコントロールする治療法を選びます」とドウェック医師。人によっては黄体ホルモン付加IUD(子宮内避妊用具)の方が、出血量を抑え腹痛をやわらげられる場合もあります。

もしこれらの対処法を試しても痛みが軽減できなければ、リュープロレリン注射をすすめる医師もいるかもしれません。この薬は黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を抑え、ほぼ閉経期のような状態にします」(ドウェック医師)。

子宮内膜や卵巣嚢胞を切除する低侵襲手術も選択肢としてあります。痛みが強く、薬剤等を用いたものの改善しないときは、最終手段として子宮摘出術や卵巣と卵管の切除手術がすすめられることがあります。

大切なのは医師とよく相談し、あなたに最適な治療法をみつけること。「このような症状があれば、医師にくわしくその症状を話すことです」とブライトマン医師はいいます。「きちんと症状を伝えなければ、医師は正確に診断することができず、治療が遅れてしまうかもしれません」

※本記事は、2019年6月26日に『Prevention』の医療監修ボードのメンバーで、産科学および婦人科学の准教授であるキャロライン・スウェンソン医師によって、医学的知見から監修されています。

気になる症状は放っておかない

Brielle Gregory/7 Symptoms of Endometriosis Every Woman Should Know, According to Gynecologists/STELLA MEDIX Ltd.(翻訳)

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