SC18 - 全容が見えてきた富士通のポスト「京」スパコン

マイナビニュース / 2018年12月7日 8時28分

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SC18のExhibitor Forumで、富士通の次世代テクニカルコンピューティング開発本部システム開発統括部長の清水俊幸氏がPost-K(ポスト「京」)スパコンについて発表を行った。

ポスト京のゴールは、第1に、高いアプリケーション性能と良い電力効率を両立させることである。第2は、良い利用性とよりよいアクセスをユーザに提供することである。第3は、前世代からの進歩をさせながら、アプリケーションの互換性を保つことであるという。

このため、高性能と高いスケーラビリティを持つカスタムのCPUを開発することにした。高性能のカギは、幅の広いSIMDと高いメモリバンド幅、高いスケーラビリティのカギはTofuインタコネクトである。そして、高い電力効率は7nmプロセスの採用、電力制御機能、最適な資源配分で実現する。

さらに、Arm ISAの採用により、Arm用に開発されたアプリケーションとのバイナリ互換性を実現している。

このカスタムプロセサは「A64FX」と呼ばれる。A64FXはArm SVEをサポートする富士通が設計したオリジナルのCPUコアを搭載している。そして、実アプリケーションで必要となる高い浮動小数点演算性能とメモリバンド幅を持ち、低消費電力で、性能、構成ともにスケーラブルな設計になっている。さらに、今後のアプリケーションで必要になると考えられる半精度浮動小数点演算(FP16)やINT16/8の畳み込み演算をサポートする機能を持っている。

次の表は、京コンピュータ、FX10、FX100とポスト京という4世代の富士通スパコンのCPUの諸元を比較したものである。ポスト京のA64FX CPUは7nmプロセスを採用し、コアの浮動小数点演算性能は57GFlops以上、チップ当たりでは2.7TFlops以上となっている。これは京コンピュータのSPARC64 VIIIfx CPUの20倍以上の性能である。また、ピークメモリバンド幅は1024GB/sであり、京コンピュータの16倍のメモリバンド幅を持つ。結果としてB/F比は0.4と大多数の大型スパコンよりも高い値となっている。

A64FXコアのSVEは512bit幅のベクタ演算パイプラインを2本持っている。そして、FP64では16積和演算、FP32では32積和演算、FP16やINT16では64積和演算、INT8では128積和演算を並列に計算できる。そのため、ピーク演算性能は次の図の棒グラフのようになる。なお、この値から計算すると、クロックは1.8GHzか、それ以上ということになる。

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