コードレス掃除機「Dyson V11」レビュー、使ってわかった「魅力」と「うーん」

マイナビニュース / 2019年5月22日 15時58分

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●飽くなき探求心で進化する吸引力
ダイソンから3月20日に発売されたコードレススティック掃除機「Dyson V11」(以下、V11)。吸引力の高さで長年、業界トップシェアの座に君臨してきたダイソンですが、V11はこれまで弱点と指摘されることが多かった要素に本気で改善を挑んできた一台でした。自宅で使って気づいたV11の魅力、あと一歩と思うところについて、本音で語ります。

○吸引力、まだアップするの!?

まず、V11と前モデル「V10」の違いについておさらい。毎分12万5,000回転するモーターは同じですが、モーター内の風を増幅させるための内部パーツ「ディフューザー」を改良。V10では1つだったディフューザーが3つになりました。1つ目と2つ目のディフューザーで空気の流れを整え、気流を発生させにくくし、3つ目のディフューザーで騒音を緩和させます。吸引力は25%向上し、運転音は11%低減しました。

これまでさまざまなコードレススティック掃除機を試してきましたが、ダイソン製品の吸引力はやはり抜群です。ここ最近は他社も追い付きつつあるものの、ダイソンがトップランナーであることは変わりません。

なので「ダイソンの掃除機、また吸引力アップしたの!?」と、まずは感心。吸引力に対する飽くなき追求に、改めて敬服してしまいました。これまで「キーン」という周波数高めの運転音が苦手でしたが、V11は運転音が小さくなったことで耳障りでなくなり、個人的には許容範囲に収まったと思います。

吸引力の高さは折り紙付きで、評価する必要もないのですが、毎日の生活で使用するなか、その能力を再認識したのは、シュレッダーで粉砕した紙屑ゴミの山を吸い取ったとき。

これまでどのコードレス掃除機でも、決してワンストロークで吸い込めなかった紙屑ゴミの山をワンストロークで完璧に吸い取ってくれたときは、思わず「おおおぉ……やっぱりスゲーー!!」と感嘆の声を上げてしまいました。ローラーヘッドはキレイなまま、ヘッドの吸込口に細かな紙屑が詰まってしまうこともなく、ひたすら感動しました。

個人的にダイソンの掃除機は、交換パーツの「ミニモーターヘッド」を取り付け、ふとんクリーナーとして使うときの能力を評価していました。ほかの掃除機でほぼ毎日ケアをしているふとんであっても、ダイソンの掃除機で吸うと、これまで見たことのなかったゴミが山ほど吸い取られています。V11でも「相変わらず吸うよなぁ……」というのが実直な感想です。

●弱点だった「バッテリー持ち」と「収納しにくさ」を克服した
○ダイソンの「弱点」

掃除機というのは吸引力だけでなく、使い勝手や操作性、機能、メンテナンス性、さらには住居環境やライフスタイルとの相性によって、良し悪しが変わるもの。吸引力だけの評価軸では、一概に優れた掃除機かどうかを判断できません。

筆者は前モデルV10までに対して、「吸引力はスゴイけれど、ほかはイマイチ」という印象を抱いていました。しかし新モデルV11は筆者をはじめ、多くのユーザーが「物足りない」と感じていた弱点を改善していました。

注目したいのは、新たに排気フィルター背面に搭載された液晶ディスプレイです。ダイソンのコードレス掃除機はもともと、バッテリー持続時間が短いといわれてきました。そこでダイソンは、バッテリー持続時間を延ばすのではなく、液晶ディスプレイであとどのくらい掃除できるかを表示する方向に進化させました。

液晶に表示されるのは、「運転モード」「バッテリー残量」「エラー原因と解決方法」の3つ。V11は、液晶ディスプレイ下部にある銀色のボタンを押すと、運転モードを「エコ」「通常」「強」の3段階で切り替えられます。ダイソンの空気清浄機と同じく、V11の液晶はカラーでグラフィカルな表示。しっかりダイソンらしさが表現されています。

液晶ディスプレイには、そのモードでどれくらい運転できるかを秒単位で表示します。残りの運転時間を明確に把握できるため、掃除の時間配分をしやすくなり、途中でバッテリー切れになってしまう心配も解消できます。思った以上に有用でした。

この機能がスゴイのは、ヘッドやアクセサリーなど、装着されたアイテムを自動で認識できること。「V11 Absolute」には6つの交換パーツが同梱されていますが、クリーナーヘッドやミニモーターヘッドといったモーター内蔵のパーツを装着した場合と、モーターを内蔵しないパーツを装着した場合では、バッテリーの消費量が異なります。V11では、装着するパーツに応じたバッテリー残量が計算されて表示されるのです。

○待ってたよ! ダイソン純正の充電スタンド

ダイソンのコードレス掃除機といえば、大型で自立できず、置き場所に困るのも難点。壁かけ式の充電ドックが付属するものの、壁に穴を開けて取り付ける必要があり、ユーザーは困りものでした。

V11では、待望といえるスタンドタイプの充電ドックを用意。ポール型スタンドに本体をセットして、充電しながら保管できます。日本メーカーでは一般的なかたちですが、ようやくダイソンも対応してくれました。もちろんダイソン純正の充電ドックですから、重厚感のあるしっかりとした造りでスタイリッシュ。自慢の掃除機をカッコよくディスプレイしておけますよ。

専用スタンドにより、パーツ交換もグッとしやすくなりました。か弱き筆者が自立できないダイソンの掃除機でパーツ交換する場合、掃除機を床に一度寝かせる必要があります。スタンドにV11を立てかければ、パーツ交換もサッとでき、重い本体をわざわざ寝かせたり起こしたりというアクションが不要になります。これがもたらす効果は想像以上に大きく、掃除時に感じる心理的・肉体的ストレスがかなり軽減されました。

ちなみに、スタンドが付属するのは「V11 Fluffy+」(税込87,480円)、「V11 Absolute」(税込99,360円)、「V11 Absolute Pro」(税込101,520円)の3モデル。ベーシックモデル「V11 Fulfy」(税込75,600円)には付属しません。「V11 Fulfy」と「V11 Fluffy+」の価格差は12,000円ほどですが、スタンドによる使い勝手の違いは大きいため、妥協せずスタンド付きのモデルを選びたいところです。

1つだけ残念なのが、充電スタンドにセットして収納できる付属品に限りがあること。パッケージ付属のクリップ「ツールクリップ」を使うと、本体パイプ、または充電スタンドのポール部分に、ノズルやブラシを最大2個までセットしておけるのですが、「V11 Absolute」だと6つの交換パーツが付属します。せっかくなら、全部セットできる仕様にしてほしかったです。

○初めて「ほしい」と思った

これまでダイソンのコードレス掃除機は、ふとん掃除機として魅力を感じつつも、フローリング中心の自宅ではオーバースペックで、我が家のライフスタイルにはマッチしないと考えていました。

ですがV11はスタンド込みで、ダイソン製品で初めて「ほしい」と思いました。なによりダイソンの掃除機には、所有欲を満たす圧倒的なカッコよさもあります。操作性や使い勝手、収納のよさも進化し、吸引力以外の部分でも最強の掃除機として、歩みをさらに進めたのではないでしょうか。
(神野恵美)

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