育休・産休の手当は「いつ」「幾ら」貰える?

マイナビニュース / 2019年8月24日 9時43分

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働いているプレママにとって、産休手当や育休手当がいつ、幾ら貰えるのか、気になりますよね。今回は、手当の条件や申請方法、 税金との関係、退職した場合など、産休・育休の手当について解説します。

○産休期間中に貰える手当

被保険者(プレママ)が出産のため会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。

出産日は出産の日以前の期間に含まれます。また、出産が予定日より遅れた場合、その遅れた期間についても出産手当金が支給されます。
○支給額と支給期間

休んだ期間についての給与の支払いがあった場合に、その給与の額が出産手当金の額より少ない場合は、出産手当金と給与の差額が支給されます。その支給額は、以下の計算方法で求められます。

1日当たりの金額=支給開始日の以前12カ月間の各標準報酬月額を平均した額(※)÷30日×(2/3)

※支給開始日の以前の期間が12カ月に満たない場合は、次のいずれか低い額を使用して計算します。
a.支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
b.標準報酬月額の平均額
・28万円:支給開始日が平成31年3月31日までの方
・30万円:支給開始日が平成31年4月1日以降の方

なお支給開始日とは、最初に出産手当金が支給された日となります。
○退職後に出産手当金は貰えるのか

(1)被保険者の資格を喪失した日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間(任意継続被保険者期間を除く)があり、(2)被保険者資格を喪失した日の前日に出産手当金を受けているか、または受ける条件を満たしている場合は、資格喪失後(退職後)も引き続き出産手当金の支給を受けることができます。

ただし、退職日に出勤した場合には、資格喪失後の出産手当金を受けることができないので注意して下さい。
○育児休業期間中に貰える手当

雇用保険の被保険者の方が、1歳(父母ともに育児休業を取得し、一定の要件を満たす場合は1歳2カ月。さらに保育所に入所できない等の一定の場合には1歳6カ月又は2歳)未満の子を養育するために育児休業を取得した場合には、一定の要件を満たせば育児休業給付金の支給を受けることができます。
○支給額と支給期間

育児休業給付金は、育児休業を開始した日から起算した1カ月ごとの期間(その1カ月の間に育児休業終了日を含む場合はその育児休業終了日までの期間。これらの各期間を、「支給単位期間」といいます)について支給されます。その支給額は、原則では以下の計算方法で求められます。

休業開始時賃金日額(※)×支給日数×67%(育児休業の開始から6カ月経過後は50%)

※休業開始時賃金日額は、原則、育児休業開始前(産前産後休業を取得した被保険者の方が育児休業を取得した場合は、原則として産前産後休業開始前)6カ月の賃金(臨時に支払われる賃金及び3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く)を180で割った金額です。

ただし、支給単位期間中に賃金支払日がある場合で、支払われた賃金(育児休業期間のみを対象とした賃金)の額が休業開始時賃金日額×支給日数の13%(30%)※を超えるときは、支給額が減額され、80%以上のときは、給付金は支給されません。
※休業開始から6カ月目までは13%、6カ月経過後は30%を用いる。80%で計算した額と賃金との差額が支給。
○賃金月額

なお、賃金月額には上限額及び下限額があり、支給日数×30日が45万4,200円を超える場合には45万4,200円。7万5,000円を下回る場合には7万5,000円となります。この金額は令和2年7月31日までの金額です。
○育休・産休中の保険料の免除

社会保険の被保険者に対する産前産後休業及び育児休業の期間中の社会保険料については、それぞれ、「健康保険・厚生年金保険産前産後休業取得者申出書」、「健康保険・厚生年金保険育児休業等取得者申出書」等の書類を年金事務所等に提出することで、その休業期間中の社会保険料について、本人負担分及び事業主負担分ともに免除することができます。忘れないように気を付けて下さい。
○育児休業・産前産後休業期間中の金額の多寡

育児休業給付金も出産手当金も、それぞれ雇用保険及び健康保険・厚生年金保険の被保険者である期間中に支払われた給与の金額に基づいてその金額が決定されます。

そのため中小企業では、単に社会保険に加入したいという理由で、低い給与額を設定されている方を見かけることがありますが、この場合、被保険者の社会保険料や雇用保険料は低い金額を支払うことになりますが、反面、将来の年金額や、育児休業給付金、出産手当金、失業保険等の金額は低額になってしまうというデメリットも存在します。

もしもの事を考えるなら、無理な調整は避けるように心掛けましょう。
○気になる改正点

2019年4月から、国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料免除の制度がはじまりました。この制度は、国民年金第1号被保険者が出産する場合にも、産前産後期間の保険料が免除されるという制度であり、自営業の方にも配慮された画期的な制度であると思います。

また、2019年10月からは、年金生活者支援給付金制度が始まります。この制度は、公的年金等の収入や所得額が一定基準以下の年金受給者の生活を支援するために、年金に上乗せして支給されるものです。

対象となる年金とは、老齢・障害・遺族基礎年金が該当します。年金生活者支援給付金を受け取れる方には、2019年9月頃に日本年金機構から手続きのご案内が送付される予定です。

詳しく知りたい方は日本年金機構や年金生活者支援給付金専用ダイヤル等で確認されることをお勧めします。

○著者プロフィール

塚本泰久ツカモト労務管理事務所 代表社会保険労務士・FP。関西地区を中心に、地域に密着した事務所を目指しています。会計事務所出身であるという視点から、企業の宝である人財と企業会計のバランスに重点を置くことで、より強い企業の体制作りをサポートしています。「ツカモト労務管理事務所」
(塚本泰久)

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