Linux GUIアプリがWindows 10で動く日 - 阿久津良和のWindows Weekly Report

マイナビニュース / 2020年9月27日 16時0分

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米国時間2020年9月16日から開催された「XDC(X.Org Developers Conference)2020」でMicrosoftは、「X11 and Wayland applications in WSL」と題したセッションにて、WSL 2(Windows Subsystem for Linux 2)を用いてLinux GUIアプリを実行可能にするアーキテクチャーを説明した。まずは下記のスライドをご覧いただきたい。

「WSLG」は、「Windows Subsystem for Linux GUI」の略記と思われる。WSL上でX ServerおよびWaylandを起動し、Windows 10からはRDP(リモートデスクトッププロトコル)と RAIL/VAILで接続。内部的もサウンドシステムをRDP経由で利用している。

リモートアプリをローカルに統合する「RAIL」(Remote Application Interface Layer)と、仮想化されたアプリをローカルに統合する「VAIL」(Virtualized Application Interface Layer)によって、RDPバックエンドを拡張する仕組みだ。これらの技術はMicrosoft Azureの仮想デスクトップ環境であるWVD(Windows Virtual Desktop)でも用いられているらしく、Microsoftの説明によれば、RAILはネットワーク経由でピクセル描画を転送し、VAILはホスト-ゲスト間に存在する境界を越えるために使用する。

「X11 and Wayland applications in WSL」セッションでは、Windows 10とX Server/Waylandの描画についても詳しく解説しているので、冒頭のリンクからプレゼンテーション資料を参照していただきたい。興味深いのはLinuxディストリビューションとWindows 10の関係だ。WSL 2は複数のLinuxディストリビューションをインストールできるが、WSLGは隔離されたコンテナのように動作し、Linuxディストリビューションとはソケットによる通信を行う。下図の画像はデモ動画から抜粋したものだが、Linux版Microsoft Teamsによる音声通話も実現していた。

セッションの時点では、まだまだパフォーマンスが低かったようで、Waylandアプリは未サポート。開発途上段階ではあるものの、まもなくWindows 10 Insider Previewへの機能実装が始まるとMicrosoftは説明している。膨大なLinux GUIアプリがWindows 10で使用できるその日が楽しみだ。

著者 : 阿久津良和 あくつよしかず 1972年生まれのITライター。PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部員を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛しつつ、PC関連の著書を多数手がける。近年はBtoCにとどまらず、BtoBソリューションの取材やインタビューが主戦場。休肝日を設けず日々飲み続けてきたが、γ-GTP値が急激に増加し、早急な対応を求められている。ご連絡は以下のサイト内設置したフォームからお願いいたします。https://www.cactus.ne.jp/ この著者の記事一覧はこちら
(阿久津良和)

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