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【特集】産業医は見た! 健康診断の怖い話 第5回 健康診断前の「悪あがき」は危険? 結果への影響を聞く

マイナビニュース / 2021年4月18日 16時3分

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画像提供:マイナビニュース

健康診断、受けていますか。受けたものの二次健診の指示を放置していたり、「まだ元気だし」と現実逃避していたりしている人、いるのでは。クリニック院長でありながら、産業医としても活動する木村至信氏(以下、キムシノ氏)に話をうかがいました。

○直前だけの絶食など悪あがきはダメ!

健康診断の前、結果が少しでも良くなるように、「悪あがき」をしたことがある人は少なくないでしょう。

2019年2月18日、マイナビニュース会員の男女381人を対象にインターネットで調査したところ、6割弱の人が食事制限系、禁酒系、禁煙系、運動系などの悪あがきをしたことがあるという結果になりました。

体重、飲酒、喫煙などを指摘されつつも、生活習慣を改善できないというコンプレックスに共感する点は大いにあります。ただ、公私ともに忙しい働き盛りのビジネスパーソンが、仕事の合間を縫って健康診断に行くのは気が進みません。結果によっては、再検査や病院の受診を求められ、さらに時間を取られてしまうし、だいたい二次健診は自費の場合が多いでしょう。

これについて、キムシノ氏は「健康診断前の悪あがきは、なんの意味もありません。例えるならテスト前の勉強のようなもので、本当に自分に身に付いている健康ではありません。本当の健康状態と病気のリスクを判断してもらえなければ、あとで何倍にも膨らんだ病気となって自分に返ってくることも考えられます」と指摘します。
○産業医面談で初めて判明する病気も

ちなみに、従業員の健康診断の結果を踏まえ、二次健診を求めるかどうかを判定するのも、キムシノ氏のような産業医です。

「二次健診を求められているのに受診していない場合や、行った後に治療が必要な場合、産業医面談が入ります。この面談は軽視できません。例えば、まれに新入社員や中途入社などの新しいスタッフの健康診断で、適応障害、発達障害などが面談で分かることがあります。これまでご本人が受けてきた通常の健康診断でずっと見過ごされてきて、産業医面談に回ってきて初めて発覚することは少なくありません」とキムシノ氏。

コロナ禍が長引く中、リモートワークが普及したことはいいことですが、一方で孤独から心を病む人も少なくないといいます。

キムシノ氏は、「若い方は、メンタルヘルスの不調にも注意してください。5月ぐらいから不調になる五月病は広く知られるようになりました。今年は、コロナ禍のため人に会いづらい状況が続くと、気分転換ができずにモヤモヤしたまま春を過ごし、連休明けぐらいから心身を病む人が増えるかもしれません。

何をするにも億劫、身体がだるくなるようなら一度休むことを検討しましょう。慢性疲労症候群、自律神経失調の恐れもあります。その後は、復職をあせらせないことも大事です。この時期を決めるのも健康診断の結果を見つつ、産業医面談で決めていきます」と教えてくれました。

会社に雇われている立場の医師という意味では、従業員と同じですが、頼りになる存在です。

「健康診断の数値から、この人は少しだらしないかも? 一人暮らしかな? など、いろいろな情報が見えることがあります。働く社員を守るためにいるのが産業医です。健康診断の結果に疑問があったり、日々の仕事があまりに辛くて健康を害していると感じたりする時は、産業医面談を利用してください。

産業医がいないなら、かかりつけ医に相談しましょう。かかりつけ医は、会社や自宅に近い、ネット予約ができるなど、まず自分の利便性を追求してみてください。1軒目が合わなくても、3軒ほど回れば自分に合う医師が見つかると思います。話しやすい、説明が親切などだといいですね!」とキムシノ氏。

なるほど、健康診断はありのままの自分を見てもらうべく、これからはきっちり受けなければ!

○取材協力:木村至信(きむら・しのぶ)
横浜市の馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長・産業医・医学博士。テレビやラジオのレギュラー番組を持つタレントでもあり、「木村至信BAND」でメジャーデビューする女医シンガーの一面も。

木村悦子 きむらえつこ 出版社勤務後、編プロ「ミトシロ書房」創業。紙・Webの企画・編集・執筆を行う。著書に『入りにくいけど素敵な店』『似ている動物「見分け方」事典』など。関心領域は、食文化・動物学・占いなど。 この著者の記事一覧はこちら
(木村悦子)

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