バイクは今、400ccが熱い? 続々登場の新モデルについて考える
マイナビニュース / 2024年5月8日 11時30分
ポジションは広めのハンドル、軽い前傾、バックステップというストリートファイター風。エンジンの回り方や音は1,000ccクラスの3気筒や4気筒を思わせる感触で、これまでのハーレーとはまるで違うけれど、ミドルクラスのストリートファイターと思えば納得できる。
英国のトライアンフも今年、「スピード400」「スクランブラー400X」を発売した。インドのバジャージとの提携で生まれた車種で、このブランドとしては久々の単気筒エンジンを積む。JAIA試乗会ではロードスポーツのスピード400に乗ることができた。
まず感じたのはクオリティの高さ。上級のトライアンフに匹敵するレベルで、外国車を手に入れたという満足感に浸れるだろう。シルバーのライトホルダーやステップまわりのプレートなどのディテールが効いている。ライディングポジションはオーソドックスで、低めのシートも相まって多くの人に親しみやすい姿勢だ。
水冷エンジンの音は歯切れがいい。低回転から扱いやすく、回しても振動は抑えられていた。ハンドリングは軽量をいかしてクイック。でも、トライアンフらしい素直さも感じる。穏やかな乗り味が好みならスクランブラー400Xがいいだろう。
全体を通していえるのは、400ccのバイクはボディサイズもエンジンのパワーも公道で乗るのにちょうどいいということ。ビギナーだけでなく、筆者のようなベテランでも満足できるはずだ。
しかも、デザインは各ブランドの個性がしっかり出ていて、選ぶ楽しさはちゃんとある。それでいて価格は、GB350は50万円台、試乗したX350やスピード400でも60万円台と手が届きやすい。しかも普通二輪免許でOK。注目度の高さに納得である。
森口将之 1962年東京都出身。早稲田大学教育学部を卒業後、出版社編集部を経て、1993年にフリーランス・ジャーナリストとして独立。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員を務める。著書に『これから始まる自動運転 社会はどうなる!?』『MaaS入門 まちづくりのためのスマートモビリティ戦略』など。 この著者の記事一覧はこちら
(森口将之)
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