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見て、比べて、話したくなる「TRIO」展が開幕! パリ・東京・大阪の美術館コレクションによる"トリオ"で構成するユニークな展覧会

マイナビニュース / 2024年5月22日 10時0分

画像提供:マイナビニュース

東京国立近代美術館(東京・竹橋)で5月21日、東京、大阪、パリの3都市を代表する美術館のコレクション(所蔵品)を集めたユニークな展覧会「TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」が開幕した。
○美術館3館の豊かなモダンアートのコレクションが一堂に

豊かなモダンアートのコレクションを築いてきたパリ市立近代美術館、東京国立近代美術館、大阪中之島美術館のコレクションから、主題やモチーフ、 色彩や色、素材といった共通点のある作品でトリオを組み、構成するという、これまでにないユニークな展示を試みたもの。

ピカソ、ローランサン、バスキア、藤田嗣治、佐伯祐三、草間彌生など20世紀から現代にかけて活躍してきた、西洋と日本の110名のアーティストの作品が一堂に会する。モダンアートを代表する巨匠から現代に活躍するアーティストまで、初来日32点を含む約150点。
○東西アーティストが共演、どんな「トリオ」?

展示室ではじめに迎えてくれるのは、3館のコレクションのはじまりを刻んだ作品の中から選ばれたトリオ。椅子に座る人物像がモチーフとなっている。

こちらはストリートの空気を漂わせるトリオ。どれも画面に浮遊する文字が存在感を放つ。

展覧会のメインビジュアルにもなっているのが「モデルたちのパワー」と名付けられたトリオ。どれも大胆にくつろいだポーズで寝そべる女性たちが描かれている。「描いた画家自身もアンリ・マティス、萬鉄五郎、アメデオ・モディリアーニと美術史の歴史に名を残した巨匠たちばかりなんですけれども、でもこの絵画を成立させる条件というのは、なによりもモデルがいなければ始まらなかった作品です。このモデルの持っている力強さ、それによって画家が作品を描くことができたという点にも注目して見ていただければと思います」(横山由季子氏(東京国立近代美術館 研究員))。

主役である人物をどのような構図の中に配置するか、画家たちが趣向を凝らしたトリオ。

空間に線を描き、その先に幾何学形の金属片を取り付けたような、軽やかな作品のトリオ。「この3点は非常に調和しておりまして、使っている素材や構成している要素も非常に似通っています」(高柳有紀子氏/大阪中之島美術館 主任学芸員)。

いわゆる抽象と呼ばれる要素で構成されているにもかかわらず、どこか温かみのある親密な雰囲気のあるトリオ。「この中の一人マーク・ロスコは『私の作品は抽象画ではない。生きて呼吸している』という有名な言葉を残していますが、単純に色と形を組み合わせた抽象画というよりかはその色彩、とりわけ半透明の色彩を重ね合わせることで、その表面の色彩の奥にある色彩がにじんで見る人の目の前に浮かび上がってくるような点がこのトリオには共通しています。これも本物を前にしないとなかなか伝わらない感覚ですのでぜひじっくり3点を比べていただければと思います」(横山氏)。

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