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日本TI、自動車のゾーンアーキテクチャで必要となる半導体のデモ展示を実施

マイナビニュース / 2024年5月22日 21時16分

画像提供:マイナビニュース

日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は、2024年5月22日から24日にかけて神奈川県横浜市のパシフィコ横浜にて開催されている「人とくるまのテクノロジー展 2024」において、半導体メーカーとしてこれからのゾーンアーキテクチャに必要となる半導体とはどのようなものであるのか、デモを交えた展示を行っている。

現在市販されている自動車の大半E/Eアーキテクチャは、大きく「分散型」もしくは「ドメイン型」が採用されており、今後「ゾーン型」へと進んでいくことが見込まれている。

分散型やドメイン型では、車両のあちこちに配置された機能ごとにECUが搭載され、それぞれがワイヤで接続されることとなるため、今後のさらなる安心・安全機能の拡充であったり、自動運転機能などを搭載していこうとすると、ECUやワイヤの量がこれまで以上に増加し、重量の増加、システム構成の複雑化、開発工数の増加などの問題が生じることとなる。そうした機能をまとめて1つにして、車両の各所に配置するのがドメイン型であるが、ゾーン型はさらに、そうした機能の大半を1つの高性能コンピューティングを提供するセントラルECUにまとめることで、そこで出された各種の動作命令を各所に配置されたゾーンコントローラとやり取りする形にすることで、ECUの削減ならびにドメイン間の通信量並びにワイヤの削減などを図ろうという考え。PCやスマートフォンのようなハードウェアが何であっても、その差異をOS層が吸収し、その上で動作するアプリケーションはハードウェアの種類を気にせずに動作させることを可能とする「ソフトウェア・デファインド」の自動車版(ソフトウェア・デファインド・ビークル、SDV)を実現するうえで最適なアーキテクチャとして考えられている。

逆に言えば、SDVの実現には、これまでのその機能を実現するのに最適な性能とコストを実現した半導体を提供するのではなく、将来ソフト的に実現したい機能まで見据えた高い処理能力を提供する必要がある。実際に、そうしたSoCをどのような形態で提供するのか、といったところからの議論が現在、各所で進められているが、日本TIとしてはすでにセントラルECU向けSoCであったり、各種のゾーンコントローラや外部との通信を担うテレマティクス制御ユニット、そしてセントラルECUなどの間でデータのやり取りを担う「集中型ゲートウェイ」向けSoCなど、AIアクセラレータなどの最新技術まで含めた高性能ロジック半導体をすでに提供可能であるとする。

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