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自動運転による地域活性化に挑む - 鹿児島県・南さつま市、マクニカ、NTT西日本が包括連携協定を締結

マイナビニュース / 2024年5月27日 14時0分

今回の連携協定にいたるひとつのきっかけは、2022年、南さつま市とNTT西日本との間に結ばれた「ICTを活用したまちづくり」に関する連携協定。NTT西日本は、ICTを活用し社会課題を解決するパイオニアとして、国内外の革新的な技術を取り入れながら、社会や産業のDX、地域におけるスマートシティの取組みを通じた地域活性化に取り組んでいる。その流れの中、新たな社会課題となる「自動運転による地域活性化」に向けての協定が締結されることになった。

NTT西日本の井原氏は、「市長のリーダーシップもそうですが、地域の方々の何かを一緒に盛り上げていこうとする力がすばらしく、本当に一体感がある街だと思います」と南さつま市に対する印象を述べる。

今回の取り組みは「持続可能な公共交通を確保することに加え、観光における移動手段の確保ならびに既存事業の再生・新産業の創出による将来的な人口流入拡大・雇用の確保を企てる」ことを目標としており、「南さつま市様が掲げる『住みたい 働きたい 訪れたい 誰もが主役になれる 南さつま』の実現を目指したい」との意気込みを明かした。

国土交通省が行う令和6年度地域公共交通確保維持改善事業へ申請を行っており、採択されれば、今年の秋には実証実験が開始となる予定だ。その実証実験に使用される自動運転車両を手掛けるマクニカも、2023年7月にNTT西日本と連携協定を結んでいる。「マクニカは、横浜に本社を置く会社なので、各地域にうまくフィッティングしていくためには、全国に支店があって、フィールドエンジニアリングに長けているNTT西日本さんと連携するという形がベストであり、なくてはならないものだと思っています」とマクニカの可知氏。

特に、運転手がいない状態で安全に運行をする「レベル4」以上の運行を目指すためには、「混在した交通環境を整えていくことが必須で、そのためには自治体様を中心とした『道路インフラの整備』や『地域住民の方の社会受容性の向上』も必要になります」と、地域との連携の重要性を説明。

「自動運転社会実装もスマートシティ構築でも、打ち上げ花火のように実証実験だけで終わってしまうという状況を目にすることがあります。そのような意味で『連携協定』は一つのコミットメントの形であり、お互いの役割を明確にし、途中で終わらせないために有効だと思います」との見解を示した。

さらに、「自動運転車両は時速20キロでの運行になります。すでに定常運行が始まってから4年が経つ茨城県の境町でも、最初は、“こんな低速なバスを導入したら渋滞が増える”と言われたのですが、実証実験を重ねていくと、住民の方々の中に、バスを受け入れる姿勢が育まれていくんです」と、別地域での事例を挙げる。「実証実験は技術の実証でもありますが、住民の方に認知していただくための実験でもあります」と実証実験の意義を説明する。

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