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ジープ「ラングラー」の廉価グレードが復活! 選んで大丈夫? 試乗で確認

マイナビニュース / 2024年5月27日 11時30分

悪路走破を前提とする床の高い室内に乗り込むには、乗用車的なSUVとは違ってサイドステップが付いていないので、窓ガラスの支柱に設けられた手すりを握りしめ、よじ登るようにして座席に座る。座席から足を外へ出しても地面に届きにくいほどなので、降車の際も少し大変だ。それを不便と思うか、悪路をどこまでも走りぬく性能を優先した実用主義の結果だと喜べるか。そこが問題になる。

運転席に座ると、視界が高いのはSUVに共通する特徴だが、前方に角張ったボンネットフードが左右の端までよく見えるので、車両感覚がつかみやすい。道なき悪路を走るうえでは、車幅を読み間違えると崖から転落しかねない。ボンネットフードの両端がきちんと見えることが、安全な走りにつながる。

目の前のメーターは表示が簡素で、必要な情報がつかみやすい。変速シフトは平凡だが従来通りのレバー方式で、前後に操作する。駐車ブレーキも昔ながらのレバー式だ。

シフトレバーの左横に2輪駆動と4輪駆動を切り替えるレバーがある。昨今のSUVはボタンやダイヤル式スイッチで駆動方式を切り替えるクルマが多い。ラングラーは昔ながらの手法を取っている。

これらの特徴からは「古さ」ではなく、耐久性・信頼性の高さを感じた。すぐに助けを求めにくい荒野で車両にトラブルが発生した際でも、アナログ的な部品であれば簡単に修理できる。
ラングラーの走りはどう?

ラングラーのエンジンは排気量2.0Lのガソリンターボだ。アクセルペダルを踏めば低い回転から的確に力を出し、2トンを超える車体を軽々と走り出させる。特に深くアクセルペダルを踏み込まなくても速度は上がっていくし、高速道路も淡々と走る。エンジンそのものは最高で毎分6,000回転まで回せるが、日常的にはせいぜい3,000回転も回すかどうかだろう。

低い回転で十分な力を発揮できて、わずかなアクセル操作で速度を調節できるエンジン特性は、悪路での微調整に役立つ。岩や砂利の混ざった滑りやすい路面や雪道などでも、それほど運転操作に苦労しないで済むだろう。今日では、多くのSUVが電子制御技術を備えており、運転の技量を心配することなく簡単に悪路を走らせることが可能になっているが、ラングラーは昔ながらの素の機能でも、確かな走りを約束する。このあたりがアンリミテッドスポーツの醍醐味だ。

車体の上部は、前席(運転席と助手席)の屋根と、後席と荷室を含めた後半部分とが、それぞれ樹脂でできた取り外し可能な仕組みになっている。前席側は4つのレバーを動かせば簡単に屋根を外せる。軽いので手で持って外すことが可能だ。一方、後席から後ろは一体式で窓ガラスもあるため重く、屈強な大人3~4人がかりで作業しないと、外した後にクルマから降ろせないほどだという。また、外した屋根を置く場所にも困るかもしれない。米国では、ラングラーの屋根を脱着するため、ガレージにクレーンを据え付けている人もいるそうだ

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