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心臓の健康を見守るApple Watchの心房細動履歴、専門医に「正しい使用方法」を聞いた

マイナビニュース / 2024年5月30日 17時30分

画像提供:マイナビニュース

ユーザーの「心臓の健康」を見守るApple Watchの機能がさらに充実します。欧米から先行導入されていた「心房細動履歴」機能が、5月22日から日本のApple Watchユーザーも使えるようになりました。

専門家によると、日本国内には心房細動患者が約200万人いると推定されています。心房細動は、適切な治療をせずに放置してしまうと、脳梗塞や心不全を引き起こす可能性が高くなります。Apple Watchと、新機能である心房細動履歴が心房細動を管理するうえでどのように役立つか、不整脈の専門医である東京ハートリズムクリニックの桑原大志先生に聞きました。

日本でも使えるようになった「心房細動履歴」とは

Apple Watchの心房細動履歴は、医師により心房細動の診断を受けた22歳以上のユーザーの健康と治療を支える機能です。

利用するには、iPhoneのヘルスケアアプリで設定を行い、Apple Watchを1週間のうち5日間、1日に12時間以上、手首に着用します。心房細動履歴のデータはApple Watchの光学式心拍センサーを使って自動測定されるため、ユーザーが定期的に心電図アプリを起動する必要はありません。

十分な測定値が集まると、1週間のうち心臓に心房細動の兆候が見られた時間の割合の推定値が「心房細動負荷」として計算され、その数値の通知がApple Watchに届き、その詳細がiPhoneのヘルスケアアプリに表示されます。

心房細動を誘発する因子は人により異なります。Apple Watchを身に着けることによって計測できる睡眠、ワークアウトの時間、マインドフルネスアプリを実践した時間や、ユーザー自身が入力した体重と飲酒量のデータなど、心房細動の誘因に関わりがあると考えられている生活習慣データを、心房細動履歴のグラフと比較して見られます。

心房細動履歴の数値やグラフはPDFファイルとして出力もできるので、かかりつけの医師に症状を伝えて相談する際の資料として役に立ちます。

なお、心房細動履歴は医師から心房細動と診断された人の利用を想定した機能です。対象となる人の心拍は不規則であることが前提なので、心房細動履歴をオンにすると代わりにApple Watchの「不規則な心拍の通知」機能がオフになります。

そのため、心房細動の診断を受けていない人は心房細動履歴を使うべきではありません。Apple Watchで「不規則な心拍の通知」を受けた場合に、医師による正しい診断を受けてから、心房細動履歴を効果的に使う方法を検討するとよいでしょう。

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