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誘導型位置センサによる産業用モータ制御の向上手法

マイナビニュース / 2024年5月27日 6時15分

モータと組み合わせて使用する3番目のタイプのセンサは誘導型センサです。誘導型センサは、実は磁石を利用していますが、磁場の変化を測定しているわけではありません。電流-誘導電流を測定しています。

磁気検出器がギアの回転を検知します。ギアの歯がセンサを通過すると磁束に変化が生じ、それに比例した電圧がセンサに誘起されます。この電圧は回転の速度と方向に相互に関係があります。

誘導型センサは約1世紀にわたって使用されてきました。誘導型位置センサソリューションは通常、振動、温度変化、環境汚染物質の影響を受けません。機械的に単純になる傾向があるため、信頼性が高くなります。

過去20年にわたって、誘導型センサは自動車市場で広く普及してきました。自動車で使用される誘導型センサは、低コストで高信頼性を実現するように設計されています。また、低速、低精度でもあります。

そのため、特定のアプリケーションのニーズには適していましたが、もっと高い性能を達成できたはずです。
デュアル誘導型回転位置センサ

デュアル誘導型回転センサは、誘導型センサの新しいバリエーションです。これらの新しい誘導型位置センサは高速かつ高精度です。

例えばオンセミのデュアル誘導型回転位置センサ「NCS32100」は、2枚のプリント回路基板(PCB)で構成されています。1つは2個のプリントされたインダクタを備えたロータで、もう1つは、プリントされたインダクタとエンコーダICを備えたステータです。

このデバイスの精度は38mmセンサで±50 arcsecを上回ります。最大精度は最高6,000RPMです(ただし、それを超える最高10万RPMの速度まで動作可能)。20ビットのシングルターン分解能出力と24ビットのマルチターン分解能出力を備えています。

これはアブソリュートエンコーダであり(インクリメンタルエンコーダではない)、ロータが動いていないときでも位置データを供給できます。

標準モジュールには、ファームウェアを搭載したArm Cortex-M0+を採用したマイクロコントローラ(MCU)が組み込まれ、生のアナログ信号の代わりに位置と速度を出力します。モジュールの柔軟な構成機能により、さまざまな誘導型センサパターンに接続でき、各種デジタル出力形式を提供します。

このアプローチは機械的にシンプルで、部品点数も少なくて済みます。また、最少数の外付け部品(バイパスコンデンサ、チューニングコンデンサなど)だけ必要とします。プラグアンドプレイが可能で、比較的較正も簡単であり、エラー訂正/診断機能を備えているため、設置が容易で操作も簡単です。他の誘導型センサと同様に、堅牢性、安全性、信頼性に優れています。標準モジュールで提供されますが、基本設計は他の構成にも役立ちます。

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