副作用のないがん治療戦略確立へ - がん細胞内での阻害剤合成に成功
マイナビニュース / 2024年5月27日 14時22分
そして、今回のプロドラッグの作用機序を確認すべく、マウスのがん治療を通じて検証が行われた。その結果、マウス体内ではプロドラッグによる腫瘍成長の抑制効果が見られ、がん細胞内では確かにドラッグが合成されていることが確かめられたという。
その一方で、腎臓の障害による体重増減の副作用は確認されず、正常な腎臓組織上ではドラッグが合成されていないことが示唆されたとのこと。実際に、がん治療後のマウス体内の腎臓組織ではドラッグによってシアル酸が減少しているが、プロドラッグではシアル酸が減少していないことが明らかにされた。このことから、正常な腎臓組織ではドラッグの合成が起きていないことが強く支持され、副作用の回避につながっていることが示されたとする。
今回の研究ではこのように、シアル酸転移酵素阻害剤をプロドラッグ化することで、がん細胞内のみでドラッグを合成し、がん細胞の糖鎖構造のみを合成化学的に変換するという、副作用のないがんの治療戦略を実証することが達成された。研究チームは、がん細胞内で薬剤を合成するという今回の研究戦略は、他の作用機序を有する抗がん剤の開発においても、副作用を減らす戦略としての活用が期待されるとしている。
(波留久泉)
-
- 1
- 2
外部リンク
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1Amazon、10回目の「プライムデー」を7月16日から2日間開催 100万点以上が“特別価格“に
ITmedia NEWS / 2024年6月25日 21時15分
-
2「昔のミスド良すぎる」「復活してほしい!」 30年以上前の“ミスドのドーナツ”に復活求める声相次ぐ
ねとらぼ / 2024年6月26日 12時30分
-
3「フォレストページ」閉鎖、データは削除 平成の「ケータイHP」サービス、22年の歴史に幕
ITmedia NEWS / 2024年6月26日 15時20分
-
4「GTO」出演後、消息をたった“幻の男”が登場 菊池風磨&小芝風花が再会し「変わってない!」と喜び
ねとらぼ / 2024年6月24日 20時8分
-
5いつでもどこでもSFCを美麗画面で!携帯型SFC互換機「IPS 16ビットポケットHD」発表―2024年9月下旬発売予定
Game*Spark / 2024年6月26日 11時36分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください